森での戦い-06
昨日は投稿できなくてすみません、予約投稿の日付がズレていました。
後ろに振り向けば、そこには全身緑色の醜悪な小人、所謂ゴブリンという奴がいた。
「ごぶっ」
手には木でできた棍棒のようなものが握られていて、戦闘準備は完了しているみたいだ。
「先手必勝ッ!」
俺は、ゴブリンの攻撃が届かなそう且つ、俺のメイスが当たる距離まで一息で移動すると、下からゴブリンの顎を狙うようにしてメイスを振り上げる。
俺に一撃がゴブリンに当たる直前、ゴブリンがその手に握る棍棒を顔の下に横向きで構え、防御異性を取る。
「死ねぇッ!」
が、たかが木製の棍棒ごときで俺の鋼鉄製メイスから放たれるフルスイングを止められるわけもなく。
俺の一撃はゴブリンの持つ棍棒を粉砕し、勢いを落とすことなくゴブリンの顎へブチ当たり、ゴブリンを宙に浮かせた。
「ぎょびゅっ......」
「これでもまだ死なねぇのか」
ゴブリンは地面に落下し、ピクピクと痙攣を起こしているし、顎なんてぐちゃぐちゃなのだが、まだ息があるみたいだ。
「丈夫だな」
俺は痙攣しているゴブリンの近くまで行くと、顔面に向けてメイスを振りトドメを刺す。
「おっ経験値入った」
数字の4分の1くらいまで緑色になっている、後4匹ぐらい倒したらレベルアップってところかな。
「兎と違ってドロップアイテムはなし、しけてんねぇ」
モンスターは倒すだけじゃ金にならんし、アイテムをしっかり残してもらわないと困るぞ。
「とりまこの獣道...いやゴブリンいたしゴブ道か?」
どっちでもいいけど取り敢えず辿ってってみるか。
ゴブリンは俺の後ろから来た、つまりこの道の先にゴブリンが向かおうとしてた場所があるはずだ。
「もっとゴブリン出てこい」
スキル使ってみて使い心地とか試したいし、速いところレベルアップもしたいので、俺はさらなる獲物を求めて、更に奥へ進んで行く。
しばらくゴブ道に沿って進んで行き、2.3分ほど進んだ頃、遠くから水が流れる音が聞こえてきた。
「水の音?」
もしかしたらモンスターいるかもな、水場って結構貴重だろうし、何かしらの生物が陣取ってたっておかしくない。
「行ってみるか」
幸いにも水の音は前方から聞こえてきているので、さっきみたいに森の中を切り開きながら進む必要はないいみたいだ。
水の音に近づいていくと、俺はある違和感に気づく。
「音デケェな」
普通の川の流れる音とかじゃないらしい。
「滝とかか?」
滝なら高低差があるってことだけど、遠くから森を見たときそれっぽいのは見当たらなかったんだけどなぁ?
「おっ、あれは...」
そんな事を考えていいたとき、俺は遂にゴブ道を抜け、水の音の下へたどり着いた。
そこにあったのは洞窟だった。
巨大な、地下奥深くまで広がっていそうな洞窟の入口がそこにはあった。
そしてそんな洞窟に、川の水が流れ込み滝を形成しているようだった。
「洞窟......いけるか?」
せっかく見つけたんだし、どうせなら洞窟に入ってみたい。
なにより、洞窟って強い敵いそうじゃん?
俺、さっきのゴブリン戦簡単すぎて不完全燃焼だったんだよね。
戦いはやっぱりギリギリのほうが楽しいし。
「行くか」
俺は、洞窟に入ってゆく。
入口のあたりは崖みたいになってはいるが、足場は全然あるので、スイスイと降りてゆく。
どれくらい下ったか、さっきまでいた場所が遠く感じるほどの距離まで降りてきたとき、明確に足場の感じが変わる。
「暗い!足場狭い!崖が急!」
さっきまでは簡単に下れていたが、暗くなり足元の視認が困難になった上に、崖自体が急勾配になってきて、簡単には下れなくなってきた。
「これ、やばいなぁ」
多分このまま降りてったら死ぬな、最低でも明かりを用意しなくてはまずい。
「仕方ない、戻るか」
流石にこのまま降りてったらまずいと思い、一旦戻ることにした。
ヘトヘトになりながらも、なんとか崖を登りきり、洞窟の入口から顔を出したとき。
「ごぶ」
眼の前にゴブリンがいた、なんならこっち見てた。
「死んでたまるか!」
俺は眼の前にいたゴブリンの足を掴む。
「そーっい」
そしてその足を引っ張り、ゴブリンを洞窟の下へ投げ捨てる。
「ごぶーーーーーー!?」
ゴブリンの叫び声がだんだん遠のいていく。
そんな声を尻目に、俺は洞窟から完全に脱出するのであった。
「危ねぇ」
今のはゴブリンの足がたまたま掴める位置にあったから行けただけで、本来ならば俺が洞窟の奥に落ちるはずだった。
ソロなんだから周りの警戒はしっかりするべきだな。
「そしたら次は川に沿って進んでみるか」
洞窟の反対側に川があるので、俺はまず洞窟の縁を進み、反対側まで行く。
「だいぶ広い川だな」
川はかなり奥まで続いている。
「川沿いにゴブリンの村とかあればいいんだけど」
俺は水に浸からないように気をつけながら、川沿いを進む。
川はだいぶ流れが早く、中に入れば流されてさっきの洞窟に叩き落されることになるだろう。
「お!獲物発見」
川沿いをしばらく歩いて、俺が発見したのは2匹のゴブリンだ。
ゴブリンの手には兎が握られている。
「獲物を仕留めて今帰りか?」
ゴブリン達は川沿いにどんどん進んでいく。
「これ泳がせたら村とか集落とかに行けるのでは?」
俺は、ゴブリンを集落ごと一網打尽にするべく、ゴブリンの後をつけることにした。
ゴブリンたちのことを追いながら川沿いを歩くこと数分、木がなく開けた場所に出る。
そしてそれと同時にゴブリン達が速度を緩める。
木に隠れながら開けた場所を観察してみれば、そこには木製の掘っ立て小屋が並んでいて、たくさんのゴブリンがそこに住んでいるようだった。
「村発見!」
ここから見た感じ、ゴブリンは40匹くらいはいるっぽいな。
あと、ゴブリンよりでかいやつが1匹いる。
体がでかいだけのゴブリンかもしれないけど、恐らく上位種的な、そんな感じだろう。
「流石にこの数相手に真っ向勝負は分が悪いな」
よし、しばらく村の周りで待機して、孤立した個体がいたら倒していくか。
「経験値バイキングだぜぇ」
俺は村の周りから村を確認しつつ、一匹になるところを待つのだった。




