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第8話:氷華の舞姫

幹部カラスを倒したカイたちは、ついに夜影団の本拠地へ足を踏み入れる。巨大な石造りの扉を押し開けると、内部は闇に包まれ、不気味な静けさが広がっていた。


カイ(周囲を見渡しながら):

「……やっぱり見た目通り不気味だな。こんな場所に住んでる奴ら、絶対まともじゃない。」


リナ(冷静に):

「まともかどうかなんて、初めから期待してないわ。」


シン(短く):

「警戒を怠るな。罠がある。」


進むごとに、壁には奇妙な紋章が浮かび上がり、不気味な光を放っていた。その光が三人を監視しているかのようだった。


廊下の奥で待ち受けていたのは、夜影団の幹部、氷の紋章使い「エリス」。青白いドレスを纏い、冷ややかな笑みを浮かべた彼女が現れる。


エリス:

「よくここまで来たわね。美しい戦場であなたたちを散らせるのは、私にとって最高の楽しみよ。」


カイ(驚きながら):

「何だよその格好……いや、これで戦うのか?夜影団って趣味が独特すぎないか?」


エリス(冷笑しながら):

「戦場でも美しさを保つのは当然のこと。みすぼらしい姿で戦うなんて、考えられないわ。」


彼女が一歩進むと、足元から冷気が広がり、床が瞬く間に氷で覆われる。リナはその動きを鋭く見つめた。


リナ(険しい表情で):

「……ただの氷紋じゃない。彼女の冷気は、生きているような意志を持っている。」


エリス(リナを見つめながら微笑む):

「……面白い。あなた、私の力に近いものを感じるわね。」


リナとの対峙


エリスはリナに興味を示し、カイやシンに対しては冷たく一瞥するだけでほとんど気にしていないようだった。


エリス:

「あなたも氷の紋章を持っているのね。その力……いったい誰から受け継いだの?」


リナ(冷たく答えながら):

「そんなことを教える義理はないわ。でも、あんたの力がただの虚飾じゃないことは分かる。」


エリス(満足そうに微笑みながら):

「いいわね。その冷たい目……嫌いじゃないわ。」


カイが割って入るように声を張り上げる。


カイ:

「おいおい、何だその会話!俺たちが無視されてる気がするんだけど?」


エリス(興味を失ったように):

「あなたたちには興味がないわ。ただ、この子の氷紋がどれだけの価値を持つのか、それを確かめるだけ。」


エリスは冷気をまといながら軽やかなステップで攻撃を開始する。氷の刃を舞わせ、三人に向かって次々と放つ。


エリス:

「美しさを崩さずに相手を葬る……これこそ私の戦いの流儀よ。」


カイとシンが反撃しようとするが、エリスのスピードと冷気に翻弄され、なかなか攻撃が通らない。


カイ(焔で氷を弾きながら):

「くそっ……速い!リナ、お前の方があいつに近いんじゃないか?」


リナ(険しい表情で):

「彼女の冷気は完全に制御されている。私よりも力が上かもしれない。」


エリスは楽しそうに笑いながら、さらに攻撃を強める。


エリス:

「どうしたの?その程度の力で、私に届くと思っているの?」


リナは冷気を集中させ、エリスの動きを封じるために自分の力を全開にする。


リナ:

「届かないかどうかは試してみないと分からないわ。」


リナが放つ冷気がエリスの動きをわずかに鈍らせ、その隙にカイとシンが攻撃を仕掛ける。しかし、エリスは冷笑を浮かべながら冷気の壁を作り出し、攻撃を弾く。


エリス:

「悪くないわ。でも、まだ甘い。」


リナが再び攻撃の準備を整えたその瞬間、エリスはふと力を収めるように動きを止めた。


エリス:

「これ以上は無粋ね。あなたの力を確かめるには十分だったわ。」


エリスは背後に霧のような冷気を作り出し、そこに身を潜めるように姿を消す。


エリス(リナに向けて):

「また会いましょう。その時までに、もっとその力を磨いておいて。」


カイ(呆然としながら):

「えっ、何だよそれ!逃げるのかよ!」


リナ(静かに目を伏せながら):

「……いずれ、また。」


三人はエリスが去った後、夜影団本拠地の奥へと進む。その背中には新たな決意が宿っていた。


カイ:

「結局、逃げられちまったな。でも、次は絶対に倒してやる!」


リナ(冷静に):

「次に会った時は、彼女を止める。」


シン(前を見据えながら):

「進むぞ。次の敵が待っている。」


三人はさらなる試練へと向かって歩を進めた。

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