表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/19

第18話:新たな旅立ち

アルカディスの闇が完全に消え去り、広間は穏やかな光に包まれている。三人は肩を寄せ合い、安堵の息をつく。


しばしの静寂が流れた後、カイが急にふざけたように肩をすくめる。


カイ:

「それにしてもリナの最後のあのポーズ、ちょっと決めすぎじゃね?」


リナ:

「何それ!全力でやった結果なんだから、文句言わないで!」


シン:

「……確かに、リナの決めポーズは……少し派手だった。」


リナ:

「ちょ、ちょっと!シンまでそんなこと言うの?」


三人のやりとりを聞いて、力を失ったエリスがくすくすと笑い出す。


エリス:

「本当に……あなたたちって面白いわね。緊張感をなくすのが得意みたい。」


カイがエリスに振り返り、大げさなジェスチャーを交えて言う。


カイ:

「それが俺たちの特技なんでな!ほら、エリスも笑ったほうが紋章なくても元気になるだろ?」


エリスは微笑みながらも、疲れた表情で肩をすくめる。


エリス:

「全く……もう少し慎みを持ちなさいよ。でも、ありがとう。」


リナが突然カイの肩をポンと叩きながら真顔になる。


リナ:

「カイ、さっきのあの攻撃……正直、かなり無茶だったわよね。私たち、あと少しで負けてたかも。」


カイ:

「そ、そんなことないだろ!俺たち、完璧だったって!」


シンが静かに呟く。


シン:

「……カイ、最後の叫び……少し大きすぎだ。」


リナが笑いをこらえきれず、シンも口元を緩める。カイは二人を見ながら肩をすくめる。


カイ:

「おいおい、なんで俺だけいじられるんだよ!」


エリスが三人を見つめながら、静かに口を開く。


エリス:

「でも……こんな風に笑っていられるのは、あなたたちが本当に強かったからよ。そして……心が一つだったから。」


三人は少し照れたような表情を見せるが、リナが柔らかく微笑む。


リナ:

「……ありがとう、エリス。あなたがいたから、私たちもここまで来られたわ。」


広間を後にしながら、三人は未来への決意を新たにする。


カイ:

「これで終わりじゃない!俺たちには、まだやるべきことがある!」


リナ:

「ええ。これからも、私たちの力を正しいことに使いましょう。」


シン:

「ああ……新たな旅だ。」


三人が歩き出そうとすると、突然カイの腹が鳴る。


カイ:

「はは、なんか……めっちゃ腹減った!」


リナ:

「こんな時に食べ物のことばっかり考えるなんて……本当にカイらしいわね。」


シン:

「……食事は……大事だ。」


エリスも笑いながら肩をすくめる。


エリス:

「全く……でも、それもあなたたちらしいわね。」


四人は笑い合いながら光の中へと歩き出す。その背中には、未来への希望がしっかりと刻まれていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ