第15話:終焉の犠牲
漆黒の広間で、アルカディスが巨大な闇の剣を振り上げる。闇の波動が広間全体に広がり、カイたちは強烈な圧力を感じて身構える。
アルカディス(冷酷に):
「愚かな虫ケラども。お前たちの絆とやらが、この闇の前に何の意味を持つか、試してやる。」
アルカディスの狙いは、カイ。その一撃は広間を引き裂くほどの力を秘めていた。
闇の剣が振り下ろされる瞬間、リナとシンが目を合わせる。言葉はなくとも、互いの意志は完全に伝わっていた。
リナ(鋭い声で):
「シン、一緒に行くわよ!」
シン(短く、だが力強く):
「ああ。」
二人は同時に紋章を輝かせ、それぞれの力を解放する。
1.リナは冷気の力を限界まで引き出し、広間全体を覆うような巨大な氷の障壁を展開する。
2.シンは雷のエネルギーをその氷に注ぎ込み、氷の障壁を強化すると同時に、攻撃を弾く防御壁を作り出す。
リナ&シン:
「《氷壁・雷光防陣》!」
二人の力が融合し、氷と雷の防御壁が闇の剣を受け止める。障壁は一瞬、アルカディスの力を押し返すかのように輝く。
しかし、アルカディスの力は圧倒的だった。闇の剣が障壁を砕き、リナとシンに直接衝撃が襲いかかる。
リナ(血を吐きながら崩れ落ちる):
「これが……私たちの全力……」
シン(壁に叩きつけられながら):
「……カイ、任せた……」
二人は大ダメージを負い、動けなくなる。
リナとシンの姿を目の当たりにしたカイは、拳を握りしめ、体を震わせる。
カイ(絶叫しながら):
「リナ!シン!なんでそんな無茶をするんだよ!」
しかし、二人の表情は穏やかで、微笑みを浮かべている。
リナ(弱々しく):
「カイ……私たちの力を……あなたに託すわ……」
シン(短く、だが強く):
「……お前なら、できる。」
アルカディスは冷酷な笑みを浮かべ、次の一撃を準備する。
アルカディス:
「愚かだな。二人が犠牲になったところで、貴様一人で何ができる?」
カイは膝をつきかけるが、リナとシンの言葉が彼の心に響く。
リナの声(回想):
「カイ……私たちの絆を信じて……」
シンの声(回想):
「共に戦う……それが俺たちだ。」
カイの紋章が激しく輝き出し、彼の体を炎が包み込む。溢れるエネルギーが広間全体を震わせ、アルカディスを押し返す。
カイ(怒りに満ちた声で):
「俺たちの絆が……お前なんかに壊されるわけねえだろ!これが俺たちの力だ!」
覚醒したカイの炎がアルカディスの闇を押し返し、広間に新たな光が差し込む。
アルカディス(驚愕しながら):
「私が……押されるだと……!?」
覚醒したカイとアルカディスの戦いは新たな局面へ突入する。