[夜酌は追憶星にて]
参加者 肆名
問談名 夜酌は追憶星にて
やァ今晩は
今晩は
今夜は月が早く昇うて御座います
今夜は弌際 明るい晩だ
星なぞが本日は 月で舞踏会をしているのでせう
其れは結構
こう. . . 夜の闇海を眺めて談を弾ませて居りますと 如何しても或る頃を想出す
其の追憶とやら
葡萄酒の代わりに好さそうだ
ハハ 失敬 そう酔うもので有りませぬが____
興味を持たれたのだ 其の庫から出して頂けますか
薄味でも知りませんよ 私は. . .
そうでしたね
追憶に為って居る程旧い噺
私と
自分本位の彼女と
神経質の彼と
夢事が得意な彼女_______
其の四人
フフ
其の四人は或るちいさな画廊を開いて居りました
こうも性質が惡くあべこべな四人でしたが 粗末で在れ画廊の主人でした
否_____画廊を開くのにも多きな時間を取らせましたが
マァ意見が合わない事、合わない事
其れでも 皆 性は真面目なのでして
こう云う___月夜は___皆 真剣に企画するんですよ
其れが何とも面白くてね
其れは私も例外で無いですがね
永らく画廊は栄えました エエ
思った以上に輝かしいと想いますよ
マァそうして栄えたものは 必然がやって来る
皆 血を紡ぐことを優先したのです 当たり前ですけれど
その上 揃いも揃って蝋燭の火は細かった
疾に熔けた
はたりと画廊は廃れ切った
想出す頃には お伽噺にして孫に聴かせるしか伝える方法は無い
私はそうでした ですが彼の方は苦労した
私は哀しいけれど未だ善かった
彼の血は_______私共から観て 穢れて仕舞った
彼はその内疲れて仕舞ったのですがね ハハハ
そうだ. . .
何処か旅に立つ刻は 中央の國の画廊へ寄って下さいませ
きつと何かしら居ますわ
あの_______
おや如何しました
椅子が倒れる勢いで
あゝ此れは失敬
いえ 其の
自分本位の彼女は空が好きで
夢事の彼女は野を駆けるのが得意でしたか
ほお
好く知って居りますね 当たりです
物騒な問いで申し訳ない
唯___聴いたことがあった者で
ふふ 少し驚愕しました
画廊は有名でしたから
其れと...
画廊 画廊に
忘れ物が有りました
沙羅の木の額縁が