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フーディエの問談会  作者: マヲ
4/4

[夜酌は追憶星にて]


参加者 肆名


問談名 夜酌は追憶星にて

やァ今晩は


今晩は

今夜は月が早く昇うて御座います


今夜は弌際(ひときわ) 明るい晩だ

星なぞが本日は 月で舞踏会をしているのでせう


其れは結構

こう. . . 夜の闇海を眺めて談を弾ませて居りますと 如何しても或る頃を想出す


其の追憶(おもいで)とやら

葡萄酒の代わりに好さそうだ


ハハ 失敬 そう酔うもので有りませぬが____


興味を持たれたのだ 其の庫から出して頂けますか


薄味でも知りませんよ 私は. . .



そうでしたね

追憶に為って居る程旧い噺

私と

自分本位(まいぺぇす)の彼女と

神経質の彼と

夢事が得意な彼女_______

其の四人

フフ

其の四人は或るちいさな画廊を開いて居りました

こうも性質が惡くあべこべな四人でしたが 粗末で在れ画廊の主人でした

否_____画廊を開くのにも多きな時間を取らせましたが

マァ意見が合わない事、合わない事

其れでも 皆 性は真面目なのでして

こう云う___月夜は___皆 真剣に企画するんですよ

其れが何とも面白くてね

其れは私も例外で無いですがね

永らく画廊は栄えました エエ

思った以上に輝かしいと想いますよ

マァそうして栄えたものは 必然がやって来る

皆 血を紡ぐことを優先したのです 当たり前ですけれど

その上 揃いも揃って蝋燭の火は細かった

疾に熔けた

はたりと画廊は廃れ切った

想出す頃には お伽噺にして孫に聴かせるしか伝える方法は無い

私はそうでした ですが彼の方は苦労した

私は哀しいけれど未だ善かった

彼の血は_______私共から観て 穢れて仕舞った

彼はその内疲れて仕舞ったのですがね ハハハ

そうだ. . .

何処か旅に立つ刻は 中央の國の画廊へ寄って下さいませ

きつと何かしら居ますわ


あの_______


おや如何しました

椅子が倒れる勢いで


あゝ此れは失敬

いえ 其の

自分本位の彼女は空が好きで

夢事の彼女は野を駆けるのが得意でしたか


ほお

好く知って居りますね 当たりです


物騒な問いで申し訳ない

唯___聴いたことがあった者で


ふふ 少し驚愕(びっくり)しました

画廊は有名でしたから


其れと...

画廊 画廊に

忘れ物が有りました

沙羅の木の額縁が

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