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プロローグ

俺の名前は河村海空かわむらそら

地元の学校に通っている中学三年生。

誕生日は8月3日、血液型はA型、どこにでもいる普通の学生だった。俺は毎日憂鬱に学校に通っていた。


いつも通りのある日俺が通う学校でとある事件が起きた。

休憩時間 、俺はモノサシで作曲していた。ネットの動画投稿サイトで人気になっているのを見て自分もはまりわざわざ演奏用のものさしまで買った。俺はいつも通りのスクールライフをこなしていた。


すると突然全身黒ずくめの男が包丁を手に持って入ってきた。教室はパニックになった。さっきまで仲がいいものと話し合う声や腕相撲したりとガヤガヤした教室が一瞬で悲鳴と恐怖の渦へと変わった。休憩時間なので先生もいなかった。


黒ずくめの男は静かにしろといい、教室は静寂に包まれたかと思ったが、しかし1人涙を止めることが出来ずに喚いている女子がいた。 黒ずくめの男は泣き喚く女子生徒にいらついたのかその生徒を刺そうと包丁を突き出した。


ザクりと嫌な音が響く。その包丁は俺の胸に深々と刺さっていた。2秒ほど時が止まったかのような静寂に包まれ急に体に痛みが襲いかかってくる。俺は人生で初めて死を決意した。仕方がない、俺はいつも妄想していた。正義のヒーローみたいに好きな女の子に襲いかかる悪党から自分の身を体して守りそこから悪党を倒すという思春期男子の痛々しい妄想。


それが目の前で起こったのだ。妄想通りに動くに決まっている。妄想と違う部分は俺が反撃出来ずにそのまま死にそうってところかな。

けどまあカッコつけて好きだった可愛い女の子を庇って死ねるのならそれもいいのかもしれない。


するといつの間にか先生が黒ずくめの男を押さえている。きっと誰かが呼んだか、この騒ぎを何事かと思い様子を見に来てたのだろう、そして俺の行動で動揺している悪党達を見てチャンスだと思い突撃したのだろう。


俺の顔に温かいものが落ちる。涙、大好きだった片思いの女の子の涙。泣いてても可愛いんだなぁとおれは呑気にしょうもないことを考えていた。まわりを見ると今までさんざんふざけあってきた友達がいた。


俺は彼女から目をそらし彼女の隣を見る。そこにはホモの小畠こばたけがいた。ああ、最後に見るのがこいつなのは嫌だな、せめて死ぬ時ぐらいは可愛い女の子を見ていたい。そうだ、せっかくだしできるだけ未練が残らないように告白してしまおう。


恥ずかしがり屋でコミュ障の俺が初めて真剣に伝える好意の気持ち

「みんな、ありがとう....そして...」

「好きです」

ヤバイ俺最強にカッコイイとか思いつつ俺の意識はなくなった。




それから何時間ぐらいたっただろうか。

しばらくすると俺は全く見覚えのない不思議な空間にいた。

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