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相対しちゃった話

歯が迫る。

思わず目をつむる。

「うぎゃああああ死ぬぅぅぅ」

隣からピュン太の声の叫び声が聞こえる。

死んだ先で死んでなんかたまるか。

せめてこの化け物の動きを止めることができたら。

杭をイメージする。

すると。

「グギャアアアアァ」

断末魔の叫びが聞こえた。

青黒い液体が降りかかる。

生暖かかった。

恐る恐る目を開ける。

そこには、頭と地面を杭で繋がれた黒い粘着質な肌が身を包む巨大な化け物――ナイトメアがいた。

その杭は自分のイメージによってできたものだと理解する。

「ふぅ……」

俺は安堵の溜息をつく。

そんな俺を

「まただ……」

ピュン太が背中を叩く。目の前のナイトメアに再び目を向ける。

それは人生で見た中で最もおぞましい光景だった。

「ウルガァァッ」

ナイトメアが自らの杭で繋がれた頭を巨大な手で掴み……。引きちぎり始めた。

びちっ、ばちっ。ブチッボキッ

何かがちぎれ破け折れる音がした。

液体と悪臭が辺りを包む。

「ナイトメアは、生命力が強いんだ……」

ピュン太は呟く。

その横には今の俺より少しだけ幼い女の子がいた。ピュン太は、その子がおぞましい光景を見ないようにその子の目を手で塞いで上げている。

「その子は……?」

「この夢の所有者だ。現実世界でこの夢を見ている子の意識が具現化したものだ」

俺は、少し冷静になって辺りを見回す。今は青黒い液体で汚されているが、周りはお菓子の家やお城でいかにも小さい子が好みそうな空間だった。

「けど、いつの間に……」

ピュン太は、ずっとこの夢に来た時から俺と一緒にいるはずだ。

ピュン太は微笑む。

「言っただろう、僕は君のパートナーだ」

前のナイトメアが完全に頭を引きちぎった。

咆哮を上げる。

「僕はこの子を安全なところまで届けるよ」

ピュン太は、僕の背中を叩いた。

「ナイトメアは身体のどこかにある心臓をつけば完全に消滅する。

さあ……、思う存分やってくれ」

そう言ってピュン太は白い光に包まれる。

俺は一人ナイトメアと退治した。

ナイトメアの身長は頭がなくなって俺の五倍くらいだ。

ナイトメアの身体が俺の方を向く。

頭がないナイトメアは目が見えているのかは分からないが確かに俺の姿を捉えている。

俺はナイトメアの姿を倒す自分の姿をイメージする。

――。思いついた。

ロリ

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