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遭遇しちゃった話
光に包まれてー。
目を開ける。
隣にピュン太がいた。
周りに広がるのは、ただ黒黒黒……。
黒い空間。
どこにもナイトメアはいなかった。
「あの……。ナイトメアはどこに……?」
俺はピュン太に尋ねる。
「ん、あれ言ってなかったっかい」
ピュン太が、きょとんと首をかしげる。かわいかった。
「ナイトメアはをこの中から探すんだよ」
ピュン太は下を指さす。
黒の中に目を凝らすといくつかの白い靄がある。
「今、ここは夢世界の上空。白い靄は、ナイトメアがいる夢だ。ナイトメアが発する魔力が白い靄だよ」
「あれがナイトメア……」
「じゃあ、とりあえずあそこの夢に行こうか」
ピュン太は、再び手を握る。
「次こそは本当にナイトメアがいるよー」
もう慣れてしまった白い光が俺達を包むー。
生暖かい風が頬をかける。
俺は目を開ける。
目の前に化け物としか言いようがない獣の口があった。
短すぎ