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落葉「妻の手をひき」

あけましておめでとうございます、

ゆきのです。




新年ですね、

初詣は行きましたか?

いかがお過ごしですか?



と、たった数日前、わざわざ年末の忙しい、押し迫ったところで、

この『20代女子OLの「俳句入門教室」』を

始めさせていただいたというのに、



が、肝心の句のご紹介は、

まだ一度もしていませんでした(><)



ですので、新年、初エッセイにふさわしく?

ようやく、句を一つ、ご紹介させていただきます。



が、すみません、今年一番目の俳句教室は

1月5日(月)以降でして、まだ先生に添削してもらっていないので、



今日はまず、昨年作った句を、ご紹介させてください



さて、今回の兼題(お題のようなもの)は「落葉」



そして、私ゆきのの作った句です


落葉踏み 妻の手を引き 朝の道

(季語:落葉)






私の自宅から駅に向かう途中に、

ちょっとした並木道があるんです。



雨上がり、晴れ行く朝、

水分を含んだ鮮やかな落葉がしきつめられた並木道で

おじいちゃん、おばあちゃんのご夫妻とすれ違ったんです。



70代、いえ80代のご夫妻でしょうか。


ところが、おばあちゃんが、どうやら認知症のようなのです。



おばあちゃんは、認知症に見られがちな言動で、

おじいちゃんに手をとられ、ようやくのことで歩いていらっしゃいます。



「なんて素敵なご夫妻なんだろう」

と、私、思いました。



何でもない朝のお散歩や、

単なる出かけの際の通り道なのかもしれません。



また、ご本人方に聞いたわけでないので、

本当のところは分かりませんが、


ですが、おじいちゃんはわざわざ、

四季をかんじる並木道を選んでいるのかもしれません。



そして認知症のおばあちゃんは、

この鮮やかな落葉を自分が歩いていることを、

分からないかもしれません。



ですが、こんなに優しいおじいちゃんと連れ添って

いらっしゃいます。


きっと幸せな人生を送ってこられたんだろうな、と、

そう思うんです。



このご夫妻に限らずなのですが、近所や街中で

老齢のご夫婦をお見かけすることって、あると思いますが、


特に仲の良さそうなご夫婦をお見かけすると、よく思うんです。



「私も、自分がおばあちゃんになったとき、こんなに穏やかで、

この人と連れ添うことができて良かったな、

と思える、幸せな人生、おくることができるんだろうか」と。



私はまだ、独身で、はたから見ると、

「若くていいわね」とおっしゃっていただくこともあります。



でも、年配の仲睦まじそうなご夫婦にお会いすると、

とても羨ましく、あこがれてしまいます。




落葉踏み 妻の手を引き 朝の道




と、そのようなわけで、このような経緯でできあがった句なのですが、

ですが、俳句教室に持って行くと、思いがけない反応ばかりでした。



「え?これ、ゆきのさんが作ったの?」

「てっきり、男性陣のどなたかが作ったとばかり…」

教室のみなさん一様に、そうおっしゃるんです。



「いえ、その、駅に行く途中で年配のご夫妻が…」

と、この句ができたいきさつを説明すると、



「だったらね」

先生がおっしゃいます。


「『落葉踏み 妻の手を引き 朝の道』

じゃなくて、


『すれ違い 妻の手を引き 落葉道』

がいいんじゃないかしら。


そうしないと、ゆきのさんが妻の手をひいて…、

ってなっちゃうのよ」


とのこと。



なるほど、「すれ違い」かぁ。

たしかに、こうすれば、作者は私ですが、

作者と登場人物が別であること、はっきりしますものね。



さすが先生です。



というわけで、2015年初めの句

「すれ違い 妻の手をひき 落葉道」でした。



ではでは、また近いうちに、去年作った句ですが、

ご紹介できたらな、と思っています。




ゆきのでした。






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