第一章4╱4 ー始まり,だがすべては序章にすぎないー
これで一章は終わりです。
突然現れた強大な力を前に俺はただ立ち尽くしていた。
「人のテリトリーでちょこまかと何やってんだァ?それとなぜ炎剣について詳しく知っている?」
「盗み聞きとは趣味が悪いな、それでも炎剣使いか?まぁ、そういう類の奴だから仕方がないか。」
さっきまでとは別によくこんなに言えるな。
まぁ、国王の娘としては当然か。
でもなぁ、国王はアレだしな、よくこんなしっかりしすぎているほど育ったもんだ。
「ゴチャゴチャとぬかしてねェでとっとと言え!人がせっかくやさしく言ってやってんだ、そんな俺の苦労を無駄にしないでくれよ。」
「いちいち血の気が多い奴だ、そんなに血の気が多いと嫌われるぞ。」
さらに冷静に返答するセシリア。
俺が言うことじゃないが挑発はやめてほしい。
アイツが勝手に挑発して、そばにいる俺が「ドカン」なんて事は絶対に嫌だからな。
「おい、セシリアその辺でやめとけ「下僕は黙ってろ。」
「はい・・・・・」
いつものパターンでした・・・情けないな俺って。
「お前が情けないのはいつもの事だろう?」
「!?、お前、俺の心が読めるのか!?」
「主人が下僕の心を読めるなど常識だろうが。」
どこの国の常識!?たぶんこいつの頭がおかしいんだろうな、もし違っていても俺はそう信じたい。
あれ?何か忘れてる、なんだったっけ?
「おいおい、ずいぶんと俺抜きで楽しそうじゃねェーかァ、お二人さんよォ、状況を理解しろよ?状況をなァ、分かるだろ?お前らみたいなクズにだって、今はどんな状況なのか、どう対処すればいいのかくらいは分かるだろ?答えるのか、答えないのか、さっさと決めろ!」
こいつだったか、しかも最終警告的なこと言ってるし。
はぁ~、めんどくせぇ。
そういうことならこっちもスイッチ切り替えないとな。
「どうする?セシリア、俺は決まってるけどな。」
「奇遇だな下僕、私もだ。」
「どうしたァ、決まったかァ?」
言うのが忘れていたが俺も一応は勇者の血が流れているんだ。
まぁ、その血の本質つう奴は途中で途切れちまったんだけどな。
なんでか知らねーが、俺の親からその血の本質つう奴がまた出てきたしいんだ。
当然、俺も受け継いだ、なんでか知らないが分かるんだ。
その本質は「闘争本能」
今の時代には一番いらないやつだ。
でもな、今やっと分かった。
これは、目の前にいる強者を弱者が、ぶっ倒すためにあるってことをな。
「ああ」
「それで、答えるのかァ、答えないのか、どっちなんだ?」
「「答える気はない!!」」
言ったよ言ってやった、言うな~俺も。
「おい、何にやにやしてるんだ、気持ち悪い。」
そうだなこれから戦闘だしな。
俺たちはこいつに宣戦布告したも同じだ。
「そっかァ~、やっぱりそっち方面なのかァ、めんどくせェ・・・最高にめんどくせェなァお前らァ!!」
「その前に名前を教えてくれ、国王に報告ができん。」
そこは空気をよめよな~、質問するとこじゃないもん、ここ。
「名前だァ?ったくめんどくせェ・・・教えりゃ良いんだろ?ブレラだ、てめえらの小せえ脳味噌に刻み込んどけェ!」
「了解した、では戦闘開始と行こうか。」
この戦いで俺の生きがいが見つかるかもしれないな。
ーこの記憶をセーブする?ーYESorNO