表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界のどこでも君の隣  作者: 逢坂 桜夢
4/10

優斗と秀斗

「やっと飯だー!大和っち早く!」

広くて空が1番近い場所。なのに立ち入り禁止区域だからいつも俺ら以外に誰もいない。

中高一貫の男子校。先生の見回りなし。完全に俺たちの溜まり場だ。


日向でひとつになってる2人の影。相変わらずだな。いつも一緒にいる優斗と秀斗。初めてあったのは中1の時。

俺は秀斗と同じクラスだった。運動神経のいい秀斗とすぐ仲良くなった。頭いい人は頭いい人同士でつるむ。野球部は野球部のヤツらとつるむ。目立つやつは目立つやつとつるむ。そんなもんじゃね?


秀斗が双子なのは知ってた。同じイケメンが2人いたから。でも他クラスなのに毎日一緒に昼食べるか?仲良すぎかよ。そんな感じだった。

だけどそのうち優斗のクラスにいる俺の幼なじみ達と5人でいるようになって気づいた。

優斗には秀斗が必要だし、秀斗には優斗が必要だったって。優斗が疲れたら秀斗に寄りかかる。秀斗が落ち込んだら優斗が甘やかす。一緒に笑って、一緒に悔しがって。それでもひとりじゃないから、また前を向く。優斗が迷ってたら秀斗が背中を押す。秀斗が困っていたら優斗が手を引く。そしていつも互いにちょっと自分を預けてる。


「ゆーと、しゅーと、おまたせー!」

「おそいよ」「おせーぞ」

同時にふわっと笑うこいつら気づいてんのかな?すげー安心しきった顔してんの。まぁ、分かってるか。隣にいんの自分の鏡だもんな。

「もう腹減りすぎて死ぬ」

「お前は1日中寝てただけではないか」

「このチワワさっきうるさかったー!」

「チワワって、ははっ、確かに」

「今日は派手だな、琥珀。朝から目立ってた」

「おい、優斗!確かにじゃねー!やっぱ!?この色目立つよな、

イケメンオーラ出ちゃってっから」

「琥珀いったん落ち着け、そして座れ。せーの!」


「「「「「いただきます!!!!!」」」」」

毎日が遠足みたいで、俺はこの空間が好きだ。家で1人でいることが多い分みんなと入れるのが楽しい。

「今日皆で類のカフェ行かね?朝話してたんだけど」

「そーそー!バイトしてるとこ。」

「行っていいのか?ぜひ行きたいが。」

「もちろん、うぇるかむだよ!」

「マジ?るいるいのウェイター見に行こーぜ!」

「ケーキ美味しいって!タルト!」

「こはくは来んなしー!」

「えー!てか優斗テンション高っ!」

「優斗スイーツ好きだったか、よし、これをやろう。秀斗も。」

「「抹茶どら焼き?うま!!」」

「やまと僕の分はー?」

「それ美味いだろ!( •̀ω•́ )」

「なんで琥珀がどやってるんだよ、大和サンキュな」

「大和ありがとー」美味しー、と秀斗と目を合わせて笑ってる優斗を見ると、このまま幸せになって欲しいと思う。2人の胸元で色違いのネックレスが太陽に反射して輝いた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ