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(14)ルンルン気分

 楽しいとルンルン気分になる。まあ、ルンルン気分にまでならない場合も多いが、楽しければ楽しいほど心がおどり、ルンルン気分が、こんちわっ! とやってくることは間違いない。このルンルン気分というのは、かなりテンションが高く、陰気いんきな人でも陽気ようきに変えるだけのパワーを持っているすぐれものだ。こういうのを味方につけておけば、人生、すべてにおいて悪くなろうはずがなく、楽しい生活を送れると、まあ話はこうなる。^^

 とある区役所の、とある課である。

「おいっ! 今日の課長、えらくご機嫌がいいなっ!」

「シィ~~!! 声が大きいっ!」

「ああ…」

「だが、確かに、そうだな…」

「だろっ!? 鼻唄で決裁印けっさいいん、押してるぜっ!」

「ルンルン気分だな…」

「あんな課長、見るのは、数年に一度くらいのもんだっ!」

「ああ…何かあったのか?」

「そりゃ当然、何かあったんだろう。でなきゃ、ああはならんぜっ!」

「だなっ! あの感じだと、今いきゃ、ひたいにペタンっ! とハンコ押されるか?」

「ははは…さすがに、それはないだろうが…。まあ、何があったかは知らんが、職場が楽しいに越したことはないっ!」

「ああ…」

 二人は話をやめ、デスクに置かれた書類の仕事を、ふたたび続けた。実のところ、この課長のルンルン気分というのは、久しぶりに入手にゅうしゅできたむつ[メロ]で調理された好物の味噌焼き入り愛妻弁当が待っているからだった。

 このように、人はどんなことで楽しいルンルン気分になるか分からないのである。^^


                  完

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