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裏方の勇者  作者: ゆき
召喚編
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冒険者ギルド

翌朝、マリエルさんと合流して手紙数枚とお金を少しもらう。



お金の話は昨日した。

銅貨=10円

大銅貨=100円

銀貨=1,000円

大銀貨=10,000円

金貨=100,000円

大金貨=1,000,000円

白金貨=10,000,000円

といったところだ。物価は少し違うが、大体同じっぽい。


「冒険者ギルドまでの地図がこちらで、こちらがギルドへの推薦状でございます。受付に渡して頂ければ責任者まで話が伝わるはずでございます。」

「じゃあ行ってくるよ。」


地図を頼りに冒険者ギルドへと向かうとデカイ酒場のような建物があった。

一階が受付と待合スペースで二階は酒場になっている様だ。

ゆっくり来たので朝一の混雑は終わった頃の様で完了の報告をする人や出発前の会議をしてる人がちらほら居るくらいであった。


受付のカウンターを見るとさすが王都といったところか、受付嬢のレベルがすごく高い。

特に誰でも良いので空いてるカウンターへと向かう。

できる女上司と言った言葉がピッタリの容姿にシワの無い制服、出来る女感がスゴい。

これでポンコツだったらドン引きだ。あくまで俺個人の意見だけど。


「ようこそ冒険者ギルドへ。私、レイラがご用件をお伺いします。」

「冒険者登録をしたいのですが。推薦状も貰ってます。」


そう言ってカウンターの上に今朝貰った推薦状を置く。

受付嬢は推薦状を手に取り蝋印を見て少し目を見開いた。


「教会からですか、珍しいですね。拝見させていただきます。」


封を切り手紙を読み進めて行くにつれてまた少し驚いた表情をする。

何が書いてあるんだろうか?

手紙を読み終わり、一息ついてから口を開く。


「私一人では判断しきれないので、上の者に聞いてきます。ギルドのシステムについてはご存じですか?」

「ああ、昨日教えて貰ったから大丈夫だ。」

「わかりました。少し時間がかかると思いますので、ギルド内でお待ち下さい。」

「じゃあ、クエストボードでも見て時間潰してるよ。」

「よろしくお願いします。勇者ハヤト様。」


レイラさんは一礼して奥へと下がっていく。

勇者ってばれてるし・・・やっぱり勇者って文字に驚いたんだよな・・・


やることもないので、どんな依頼があるのか見てみようと思いクエストボードへとむかう。

下位の依頼は、採取や町中の人助けなどで、討伐はほとんど無い。

上位になると、商人の護衛や盗賊の討伐、強そうな魔物の討伐など、やる仕事は多い。

ゴブリンやオーク、コボルトなどよく聞くような魔物はやっぱり多くいるみたいで、常時討伐の対象となっていた。


「おい、邪魔だ!どけ!」


急に後ろから声がかかる。


「あぁ、悪い。」


そう言ってボードの前を空ける。

いかにもガラの悪そうなムキムキのスキンヘッドと愉快な仲間達、合計3人がボードを見始める。


「・・・チッ、シケたクエストしか残ってねーな。」

「昨日飲み過ぎて寝坊するからっすよ。」


話ながらチラチラこっちを見てくる。

無視してボードを見ていよう。絡まれると面倒だ。


「しかたねー、二日酔いだし休みにするか?」

「そぉっすねー」


チラ見されるのも嫌なので椅子に座って待っていようと思い、気づかれないようにそっと離れようとしたその時、


「ところでボーズ見ない顔だな!」


なぜこっちに話を振ってくるんだ、この筋肉野郎。


「あぁ、ここには初めてきたからな。」

「田舎から出てきたのか?王都の凄さを教えてやろう!ちょっと面貸せや!」


この筋肉は絡み方雑じゃないか?

イライラしてても、こんなふざけた絡み方しないだろ。

どんだけケンカしたいんだよ。

少し呆れながら周りを見渡すと、ドンマイみたいな視線を向けられている。助けてくれよ。

とりあえず、面倒は避けよう。


「忙しいんで大丈夫です。」

「こんな時間にボードを見てて忙しいわけ無いだろう!逃げるのか?」

「いやーー」

「何をしているのですか?」


レイラさんが、少し怒った様な雰囲気を出しながら近くまで寄ってきていた。

やはり出来る受付嬢だったな。これで、話があると言って場所を移せば逃げられるぞ。

その作戦でいくために、声を発しようと思ったら、なんだか様子がおかしい。

筋肉チームが後ずさっている。


「っげ、レイラだ。お前ら行くぞ。」


そう言ってそそくさと退場していってしまった。

何だったんだ?


「ありがとうございます。絡まれてどうしようかと悩んでいたところです。助かりました。」

「いえ、お気になさらず。ギルド長が呼んでおりますので、付いてきてください。」


案内されたのは、広い体育館の様な場所だった。

中にはこれまたムキムキのオッサンが木剣を持って待っていた。


「よく来てくれた、ハヤト。俺はギルド長のガイアスだ。今からお前さんのランクを決める為の実技テストをする。武器をとってこっちに来い。」

「今からやるのか?」

「なんだ、コンディション悪いのか?」


あからさまにテンションがた落ちするガイアス、そんなにやりたかったのかよ・・・


「いやそんなことはない。まぁやるか・・・」


どうせ通る道なら今でいいや・・・

特に必要なものはないので、ナイフを置いてそのままオッサンの前に行く。

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