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裏方の勇者  作者: ゆき
召喚編
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召喚

「隼人〜帰るよ〜」

放課後に幼馴染みの桃園結依から声がかかり、俺は机に突っ伏していた頭を上げると結依とその親友の一条雫が立っていた。


結依はゆるふわ系かわいい感じで、雫は凛とした美人系だ。

二人とも人気がありモテるが彼氏はいないらしい。


「も〜!シャキッとしてよ〜!」

「結依、人間は個性が大事なんだ。就職活動でも社交的で個性的な奴が内定をもらえるんだよ、最終的に会社は歯車が欲しいはずなのに・・・」

「よくわかんないこと言ってないで、帰りにモールでショッピングの荷物持ちお願いね〜雫ちゃんも隼人にピシッと言ってあげてよ〜」

「結依の言うとうりです!あなたの怠惰は個性ではありません!」

「委員長め・・・あとなんでナチュラルに荷物持ちさせようとしてんの?」

「そりゃ〜杏華ちゃんもいるし、光輝くん一人じゃあ大変でしょ〜。だから隼人を確保しに来たんだよ〜」

「あぁ・・・アイツもいるのか・・・俺は要らないんじゃね?」

「光輝がいくら有能でも3人分は難しいでしょ!」

「はいはい、分かりましたよ・・・と言うか杏華さんは関係無いよね、修学旅行の買い物でしょ?」

「仲間外れは可哀想じゃない!」

「そ〜だよ〜 仲良しなんだから〜」

「お手柔らかに頼むよ・・・」

「無理だと思うよ〜」

「背筋が伸びるくらいの重いものを買いましょう!」

そんなこんなで教室を出て残りの二人と合流する。



橘光輝と橘杏華、雫の幼馴染みであり、年子の兄妹で、成績優秀、スポーツ万能、イケメンの兄と、兄ほどではないが、なんでもこなせて美人系の妹

言うなればヒーローとお嬢様である。

実際に家も金持ちらしい。


普段は四人でいることが多いが、たまにこうして俺が入る。

普段俺がいないのは光輝がめんどくさいからだ。

アイツは男にたいして少し煽る癖がある。

煽られて勝負を仕掛けるとどんなジャンルでも全力で叩き潰される。

俺も格闘技で挑んで負けた一人だ・・・

(負けてから格闘技に火が着き古武術から新しいものまで技を磨いているのは秘密である。)


何でも他人を圧倒してしまうため、光輝は女子人気が非常に高くファンクラブも存在する。


男共は嫉妬の炎が凄いが当たっても砕かれるのがオチである。


「あぁ!君も来たのか。僕一人でも大丈夫だったのに!」

「みなさん揃ったところで早く買い物に行きますわよ!」妹はお嬢様である。



市内のモールで女性陣は楽しそうに買い物をしているなか一人呟く、


「重い・・・学校帰りに買う量じゃないだろ・・・」

買い物袋で両手が塞がり、ふらつきながら歩く俺に雫から声がかかる。


「良いじゃない!あなたは普段だらけてるんだから筋トレだと思いなさいよ!」

毎日筋トレしてるよ、誰にも言った事無いけど・・・


「気疲れだよ・・・周りの視線が痛い。」

綺麗所3人と爽やかなイケメンの中に中の上が混ざっているせいで、で周りからの嫉妬・怒り・哀れみ・同情その他もろもろの視線に晒され続けているんだから・・・

「あなたは、どこから見ても従者って感じだもんね!」

俺は、友人以下かよ・・・

「雫・・・マジで覚えてろよ・・・」


「あら!覇気がないですわね!お兄様を見てごらんなさい!」

杏華に言われて光輝の方に目をやると、同じくらいの荷物を持つ爽やかな顔をしたイケメンが立っていた。

「ずいぶんと重そうだね!もっと鍛えたらどうだい?」

殴りたい・・・

きっとアイツの荷物の中身は空なのだろう

そう思いたい・・・



買い物も終わり、やっと帰路に着けると思った時、魔方陣らしきものが足元に見えた。

その瞬間、魔方陣から眩い光の柱が立ち上り、五人を包み込む。

「きゃっ!?」

「何が起きた!!」

「みんな大丈夫!?」

「いった〜い!」

「・・・?」

各々声が漏れる

やがて光が収まり周りが見えるようになってきた。


どうやら石造りの建物の中みたいで、高級そうな絨毯の上に立っていた。

周りに数人だが人もいる。

一番高い椅子に座っている王様らしき人と、その隣にいる王妃、王女、王子のような人、髭の爺さん、鎧のおっさん、ひとつ確実に言えるのは日本人っぽさがない事くらいだろうか?


これがオタクたちが盛り上がってた異世界召喚とか言うやつなのか?と一人で少し回想に入っていると王様らしき人物からこえがかかる


「ようこそおいでくださいました、勇者様方」


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