表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
文明の濫觴  作者: 烏木
序章
1/288

イントロダクション

文明:ぶんめい

一.学問や教養があり立派なこと 出典:書経

二.英語civilizationの訳語

  人間が作り出した高度な文化、社会

  精神的、物質的に生活が豊かな事

  人間の技術的・物質的所産、都市や交通網の発達


濫觴:らんしょう

物事の始まり

昔者江出於岷山、其始出也、其源可以濫觴 出典:荀子 子道

長江もその源はさかずきうかべるほどの小さな流れである。


■■■

「ここを開拓地とする」


……芹沢将司の声は空しく原生林に吸い込まれていった。


無人の野山を開拓するって、ゲームとかTVの企画にあったよなぁ……

「これ何て『無人島ストーリー』?」

「いや『文明』じゃないか?」

「『悪くない子の○○生活』とか?」

「ベリーハードの『鉄腕疾走』や」

これがテレビの開拓企画とかならもう少しテンションも高いのだろうが、そういう企画でもなく、ドッキリでも無い事は残念ながら分かってしまっていた。


取り敢えず草を払っただけの広場に佇む二家族と若い男女の総勢二十五人

漆原(うるしばら)家の七人

祖父母の源次郎(げんじろう)静江(しずえ)

父母の剛史(たけし)(めぐみ)

長男史朗(しろう)五歳

長女美恵(みえ)三歳

次女江理(えり)十ヶ月


楠本(くすもと)家の四人

父母の政信(まさのぶ)奈菜(なな)

長男宣幸(のぶゆき)四歳

次男和広(かずひろ)十一ヶ月


高校の同級生で幼馴染の六人組

榊原(さかきばら)謙二(けんじ)

安藤(あんどう)一平(いっぺい)

伊達(だて)素弘(もとひろ)

志賀(しが)希美子(きみこ)

岸本(きしもと)由希(ゆき)

大林(おおばやし)早苗(さなえ)


大学の同期八人組

芹沢(せりざわ)将司(まさし)

敷島(しきしま)文昭(ふみあき)

東山(ひがしやま)(たくみ)

東雲(しののめ)義教(よしのり)

江戸川(えどがわ)美野里(みのり)

南部(なんぶ)雪月花(ゆづか)

早乙女(さおとめ)奈緒美(なおみ)

天馬(てんま)佐智恵(さちえ)


どういう経緯で集まったのか不思議な集団は、言った当人も言われた者達も誰一人望んでいなかった開拓事業をはじめる事となったのである。


この辺りで唯一の人工物であると言っても過言ではない六台の車

ミニバンとオフロード車が各一台とキャンピングカーとトラックが各二台

そして積まれている物資類。

これが今の彼らが持っている全てと言っても過言ではない。


何でこんな罰ゲームのような開拓をする羽目になったんだろう。

そう思わずにいられない一同であった。


しかしこれは後世「瑞穂文明」と呼ばれる文明の最初の一滴であった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ