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クラン結成

クラン登録は結構簡単だ。狩猟ギルドにメンバーとクラン名を申請するだけ。それだけ簡単なので有名無名合わせて万を超えるほどのクランがこの惑星には存在する。

「実はメリットってそんなにないんだよな・・」

そうつぶやく一正。フレデリカの護衛を引き受け投げればおそらくクランに参加するのはもしかしたら一生なかったかもしれない。

「まあ、同じエリアに入れるクラン数は決まっていますからね。先輩のおかげで貴重な1枠がつぶされていたんですよ。そう考えると枠が広がってよかったです」

一人でも1クランとなるのでソロで参加するとエリア内の人数は少なくなる。

「そうよ。いままで迷惑かけてたんだから、いい機会よ。一正、一緒にクラン組んじゃおう」

かおりはそういいながらずるずると一正を引っ張っている。もちろんクランにはメリットはある。一つはクラン向けのクエストが受けられること、これは人数制限があるクエストで成功報酬、アイテムはかなり良い、それと各種公共施設の利用料金の割引等がある。もちろん、一正の言うようにデメリットもある。それはイマジネーションモンスター討伐の報酬やアイテムはメンバー全員で均等に分ける、という規定だ。特に一正のように狩りだけで生計を立てている者にとってはかなりきつい。単純に毎日現在の4倍のモンスターを討伐しなくては元が取れない。それゆえに一正は今までクランに参加しなかったのだ。


「こちらがクランの申請用紙になります」

受付のお姉さんの明るい口調が逆に浮いてしまうほど場の空気は悪い。

「・・・・・」

「・・・・・」

「小学生ですけどクランに入れますは?」

無言で書類を掴む女性2人と掴みながら受付のお姉さんに質問する少女1人、そしてその3名に捕まれたまま脱出し損ねた男が1人。そんな空気を無視した受付嬢が

「ええ、保護者の許可とD級能力証明書が必要です。その場合、低レベルエリアしか入れません。それ以上のエリアに入る場合は小学生のメンバーを除外する手続が毎回必要です」

「高等部学生クランでも?」

「えええ!?仮免クランですか・・・さすがに前例が・・・ありました。一軒だけですけど・・ええ、大丈夫みたいですね」

「だって!お兄ちゃん!」

「・・・・分かった。だからそんなに力を込めるな」

みると尋常じゃないほど指が腕に食い込んでいる。

「ん。ありがとう、お兄ちゃん」

一方、残りの2人は

「代表は譲れません!」

「私も譲る気ないわ」

どうしてクランの代表を譲りたがらないのか?それは大きな権限が代表者に認められるからだ。一般的には各エリアに入る場合、クラン代表がいなければ入ることは許可されないことだが、二人が争っていることはそんなことではないだろう。

「お前らもいい加減にしたらどうだ?そんなことをいつまでも争ってるん・・じゃ・・いたたたたた!!痛いって!!」

今度は2つに増えた手が恐ろしいほど一正に食い込んだ。

「・・・いっそ、先輩に選んでもらいましょうか?」

「それはいい考えね・・・一正!しっかり選びなさい・・もし、私を選ばなくても・・・全然気にしないから・・ね」

「もちろん、私も・・ね!先輩・・」

「ま、ナジデ?」

一正の生存本能が最大限の警鐘を鳴らす。どちらを選んでも彼の生存本能は死ぬと警告している。一正は散々悩んだ挙句、

「じゃあ、俺で」

華麗に逃げた。



同時刻、惑星管理事務所


「いきなり、前例のないことをするとは。なかなか、楽しませてくれる」

「でもよろしかったんですか?危険な前例を作ってしまいましたが・・」

「それは彼次第だ。我々の望む成果を出してくれれば良いのだ。その為には多少の横紙破りは行うさ」

「望む結果ですか・・・」

「ナノマシンの進化、それ意外にあるのかね?」

「・・・・いえ、失言でした。お忘れください」


同時刻 宇宙港入り口


「無事に潜入しました」

「おいおい、いきなり連絡するなんて不用心だな」

「いえ、ダミーの通信波を流しています。たとえ傍受しても差しさわりのない通話が聞こえるだけでしょう」

「ふふふ、慎重なのか、不用心なのか判断に困るな。で、通話の目的は?」

「最新情報をお願いしようと思いまして」

「おう、標的はクランに加入したらしい」

「ほう、ではそこに潜入できれば機会はいくらでもありそうですね・・・そちらで工作していきます」

「まあ、頑張ることだ。スポンサーにはうまく伝えておく」

「それでお願いします。いえ、お願いしますわ。おじ様」

「・・・気持ち悪いな」

「・・・あら、失礼でしてよ。ではごきげんよう」

「ごきげんよう」

最近、リアルが忙しくて更新が遅いです。今月いっぱい進まなそうです(泣

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