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星のシャツ


「ホタルってさ、私の匂い好きだよね?」


突然降ってきた窮地。死刑宣告に近い言葉を星から叩きつけられる。いつからバレて…!?


「え、えっと。急にどうしたの?」


私は平静を取り繕って言葉を返す。まずは様子見しないと言い訳もできないよね。


「んー、なんかそんな気がして。正直に言って?」


そ、そりゃ好きな人の匂いとか好きに決まってるし愛おしいに決まってる。釘を刺されてしまった以上正直に答えるしかない…嫌われないといいなぁ。


「好きな人の匂いだよ?好きに決まってるよ。」

「そっか。私もホタルの匂い好きだし同じ。」


あっ、あっ。だめ。急にそんなこと言わないで。好きが溢れちゃう。


「よい…しょ。」

「な、何してるの!?」


急にシャツを脱ぎ始めた彼女。慌てる私。彼女の行動を予測するのはとても難しい。

おへそが…脇。ああ、いつ見ても体のラインが綺麗…


「ん?何って、ホタルに私のシャツ着てもらおうかと思って。」

「うぇっ!?」


死刑宣告!?私意識を保っていられる自信ない!!!


「ほら、これ着て?」


…脱ぎたてホヤホヤの彼女のシャツ。着ます!勿論。

私は自分の服を脱ぎ、彼女のシャツを頭から被り腕に通していく。ほんのり熱を持ったシャツは私の理性をこれでもかと削ってくる。


彼女と私のサイズ差では色々と緩いところが出てくる。首元は元々彼女でも緩い部分でもあるが、私が着ると鎖骨がチラッと顔を出す。なんとなく伸ばしてみると鼻から下を覆うことができた。溢れてくる温もりと匂い。まるで彼女に正面から抱きしめてもらってるような感覚になって…意識がトびかけた。不味いよこれ、合法ドラッグだ…


逆に、スレンダーな彼女の服では私の胸周りは少し心許ないサイズに…少しというか、かなり。結構苦しめかも。


「うわっ。ホタルが私のシャツいじめてる。」

「いじめて、ない、よ…!ちょっと苦しい。」

「シャツにシワの線が入るの中々ないよね。しかも横線だしシャツが可哀想。…少しスペース作らないと。」


そう言うと彼女は私に万歳をさせてシャツを引っ剥がした。…ああ、残念。もっと堪能したかった…

そして、さらに私に手が伸びてきて肌着とブラを引っ剥がした。…引っ剥がした!?彼女の前に私の双子山がこんにちはって挨拶をする。


「ちょ、ちょっと星!?」

「うわ、すご。初めてぶるんって跳ねるおっぱい見たかも。」

「な、なななな何してるの!」

「私のシャツいじめてたから少しでも胸周りの空間を確保するために全部取った。」


再び私に星のシャツを着せられる。さっきに比べるとピッチピチではあるけど多少マシになった胸周り。


「これでヨシ。」

「よ、よくないよ!?」

「ホタルは私のシャツ着たくない?」


そりゃ着たいよ。君に包まれて君の匂いがこんなに近くて幸せだもん。なんなら興奮してるし…あっ、興奮はまずい。


ぷくっ


胸周りのスペースを確保する代わりに隠すことができなくなってしまったお山の頂点がピッチピチのシャツに影をつくる。


「…ホタル。」

「な、何も言わないでくれると…嬉しい、かも。」


あああああ。もう!いきなり脱がされるなんて予想もできないけど、無理やり彼女にされて悦んでる私のバカ!アホ!我慢してよぉ!!


「ホタル。…ベッド、いく?」

「…………いく。」

「…えっち、する?」

「…………する。」

「…準備、いる?」

「……もう出来てる。」



───その日はいつもより激しく、いつもより濃かった。

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