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向宇市アナムネーシス  作者: 金子ふみよ
第一章
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政福氏

 頬のこけた細身の細めの白衣姿の男が現れた。ネームプレートを下げている。役所の人や教員、他の研究員もしていたのと同じだから、この男が妄言をつぶやいているわけではないようだ。

「火事場のクソ力もそうだし、根性とかも精神と言えば精神。でも、よく分かんないだろ。だけれども、幼少のころから教育機関でアホの一つ覚えみたいに唱えられて、それがないと人間不十分なくらいに思われて、確かにそれがあるから生きるベクトル得られるみたいなもんがあるんだよね」

「それが夢?」

「夢ばっかりじゃない、希望だとか願望だとかならなわかりやすいだろ、イメージもしやすいし。夢が何から培われているかって言ったら、やっぱり精神だろ。そこに着目して開発したのだよ」

「実験都市としてね。ここ向宇市はそのために構想された都市。だから、研究員がそこここにいるわけよ」

 (まつり)(ふく)()が嬉々として話しているのを、畝摘が皮肉っぽく言う。


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