プロローグ2
ボクの体に女性が入ってきたから3日経った。
それまでにわかったことがある。
彼女の名前はレイナというらしい。
元々はニホン?という国にいたらしいが雷に打たれた結果、ボクの体の中で目覚めたらしい。
それも本当かはわからない。
(「本当だわ!!!」)
そしてこれだ。
ボクの考えをいちいち読んでくるのでツッコミが入る。
誰にも見られてないはずなのに、時折イヤな視線を感じることもある。
特に、お風呂入ると体の中からムフムフ聞こえるし、何が面白いのかボクにはさっぱり。
そこで気づいたことがある。
もしかして、これがボクのスキル? いやいやこんなふざけたスキルな訳がない!
だってボクのスキル、ユニークスキルだよ?!
珍しいんだよ?! 強いに決まってるじゃん!
ただ、彼女がきてくれて少し嬉しいのは体から溢れ出るような魔力を感じる。でもいまだに魔法は使えない。
(「え、この世界って魔法あるの?めちゃファンタジーじゃん」)
当たり前だよ。使えないのはボクくらいだ。
(「ねぇ、ヘルメスくん。それオネェさんに教えてほしいな、むふふ」)
いいだろう!どうやるか教えてあげるよ!
ボク、魔法は少し苦手だけど練習して小さな炎なら出せるようになったんだよ。
(「へぇ、見せて見せて!」)
…いくよ!!
ーーポッ!
ほら!!すごいでしょ!見た?!
(「すご!!!本当な魔法だ!!」)
なんかバカにされてる気しかしないなぁ。
レイナもやって見なよ。
ほっぺを叩く。
ーーパチン!
よぉし、次はお姉さんの番だぞ〜。
こうやって…こう?
ヘルメスと同じように体内の魔力を手のひらに移動させる。
(「そうそう! 体内の魔力移動はそんな感じだよ、よくできるね!」)
ヘルメスくんの体の中にいたからある程度は感覚で伝わった!
けど、私日本人だからな。魔法とか出せるかなあ?
ほっ!!
ーーーボカァァァァアン!!!
瞬く間にして風船ほどの火球が膨れ上がり、爆発した
………
ヘルメスくん、あとは任せた。
ーーーパチン。
ちょっとレイナ!!!!
魔力でかすぎない?!
(「ごめんんん! 庭燃やし尽くした…」)
「おい! ヘルメス!! 大丈夫か!! 爆発音聞こえたんだが?!」
お父さんが家から走ってくる。
「へ、ヘルメスがやったのか? これ」
庭の芝生が全て燃え上がっている。
「いや!! ボクじゃないです!! お父さん!!」
「ボクの中の魔女が!!」
「何言ってんだヘルメス…けどこの魔力はものすごいな…もしかしたら魔法の才能があるのかもしれんな…」
ぶつぶつ…etc
「ごめんなさいお父さん」
(「ご、ごめんねぇ、ボクくん。私もあんな爆発すると思ってなかったから…」)
いや、あんなすごい魔法見れて嬉しいよ。
ボクの体に突然溢れ出した魔力は、きっとレイナのものなのだろう。
(「雷に打たれて変なところ刺激されたのかな…自分が恐ろしい」)
ぶつぶつetc…
なんかまた独り言言っている。
ボクもレイナに負けないぐらい強くならなくては。
今日もまたお父さんに冒険者としての練習をしてもらう!
そんな目標ができた。
(「いやいやいや! 私そもそも冒険するつもりないよ!!」)
だめだよ! 冒険するの!!
今日からレイナも特訓してね!
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深く暗い城の中
ーー「おい、この魔力反応は何だ」
「は! 申し訳ありません! 我々ゴーレムマンには感知することができません!」
ーー「そうか、おまえら雑魚には無理か」
異形の姿をしたもの。
それに対してひざまずく無数の使い魔。
ーー「些細な魔力反応だが、どうも濁っているな」
「殲滅しにまいりますか?」
ーー「必要ない。我にとっては微弱すぎる。ただ観察は続けろ」
「は! その物を探して参ります」
お読みいただき
誠に
ありがとう
ございまぁぁぁぁあす!