表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/89

宮廷舞踏会 ③

◆◇ 第三十章 ③ ◆◇


 「フェリシア!」

まだかまだかとソワソワしていたマティアスは扉のすぐ近くでフェリシアを待っていたのだった。

「びっくりしましたわ、マティアス様。」

マティアスはフェリシアをうっとりした瞳で見つめていたが、フェリシアの後ろにミラが立っているのに気づくと慌てて我に返った。

マティアスはコホンと咳払いをするとミラに向かって言った。

「ミラ嬢、ご苦労だった。」

「とんでもございません。では、私は会場に戻りますので失礼いたします。またお手伝いが必要でしたらお申し付けくださいませ。」

ミラは一礼をすると二人を背にした。

休憩室から会場へ繋がる廊下を歩いていたミラはおそらくフェリシアを待っていると思われるダレルの姿に気づいた。

ダレルもミラに気付き近づいて来た。

元々ダレルにはフェリシアのことを連絡するつもりだったミラはすぐに口を開いた。

「フェリシア様の護衛騎士様でいらっしゃいますよね?」

ミラはマティアスに依頼されたことを説明した。

ダレルはミラに礼を述べるとジョンとデニスにあと二箇所ある休憩室へ繋がる出入り口を注意するよう指示した。

ダレルは騎士の勘なのかフェリシアが無意識に行きとは違う出入り口から現れそうな気がしてならなかった。


 マティアスはフェリシアの手を取ると王族専用の休憩室を経由して小さなテラスへ向かった。

「ここなら誰かに見られこともないだろう。」

マティアスは改めてフェリシアを見つめた。

「ねぇ、今俺が何を考えているかわかる?」

フェリシアは一瞬マティアスの意図が分からずフェリシアもマティアスの顔を見つめた。


あぁ、今日も相変わらず美しいお顔だわ。

こんなに素敵な王子様の隣に立つのが私でいいのかと考えてしまう程だわ。


フェリシアが黙っているとマティアスの表情筋が次第に緩んできてニンマリしてきた。

「えっと、マティアス様が考えてることですよね? ・・・・・はい、何となくわかりますわ。」

マティアスは少年のように目を輝かせ食い付いた。

「本当? 言ってみて!」

「きっとドレスのことですよね? マティアス様、素敵なドレスを贈っていただきありがとうございました。」

フェリシアにピッタリくっついていたマティアスだったが一歩引いてフェリシアを見つめた。

「当たり! うん、さすがだな。本当にフェリシアに似合っているよ。とても美しい。俺はおしゃれのことは詳しくないがマダム・キンバリーは人気があるのだろ?」

「えぇ、今王都で一番人気ですわ。今回贈っていただかなければ私には縁がなかったかもしれません。」

「さすが王都一だな。イメージ通りだよ。着てくれてありがとう、嬉しいよ。」

マティアスはフェリシアの手を取ると甲に唇をあてた。

甲に口づけをされるのは初めてではないのにフェリシアはドキドキしてしまった。


やっぱりこの方は本物の王子様ね。

このような行為が様になっているわ。


フェリシアは照れてマティアスの顔が見られなかった。

少し下の方を見つめているとあることに気づいた。


あら、マティアス様の上着の刺繍

もしかして。。。。。


「マティアス様、その、、、上着の裾の刺繍が。。。」

「あっ、気がついた? そうなんだ、お揃いにしてもらったんだ。」

「まぁ。」

「それに、ほら、ドレスと上着の生地もお揃いだ。ドレスにはもう一枚白い布が使われているからすぐにはわからないだろ?」

「マティアス様、私、嬉しくて胸がいっぱいです、でも、女性はめざといですわ。要らぬ誤解を招きそうで怖いです。」

「誤解?俺たちがただの知り合いなら誤解だけど、婚約するのだから誤解ではないだろ?」

フェリシアの脳裏にシンシアが言い掛かりをつけてくる姿がよぎった。

マティアスは人差し指を立てて自分に酔いながら語り始めた。

「理解さ。気づいた人には俺たちの仲を理解してくれればいいんだよ。だって、考えてみてごらん。アーサー兄上の婚約者探しの期限は目前なんだよ。そろそろこちらも準備しておかないとね。」

「は、はい。。。」

「と、もう一つはね、今日はフェリシアの初社交なのに立場上一緒にいられないだろ?お揃いを身につけることで安心するんだ。」

あぁ、なんて可愛らしい王子なんだろうか。。。とフェリシアは無意識に手を伸ばした。


私ったら、マティアス様の頭を撫でようとしてしまったわ。


フェリシアは中途半端に伸ばした手をどう誤魔化すためにヘラヘラと笑ってしまった。

マティアスがどうしたの?と聞こうとしたのでフェリシアは先に口を開いた。

「ふふ、マティアス様が、お揃いで安心だなんて何だか恋する乙女みたいで。。。。王子に乙女だなんて不敬ですよね。申し訳ございません。」

フェリシアは気まずくなったので会場に戻ろうとしたが、マティアスに未処理のままの手をガッチリ掴まれてしまった。

「ちっとも不敬ではないよ。差し詰め恋する王子ってところかな。で、この中途半端に伸びた手は何?」

「あ、あの、マティアス様があまりにも可愛らしかったのでつい頭を撫でたくなってしまって。。。」

フェリシアの言葉にマティアスは膝を曲げ頭の位置を下げた。

「なぜ止めるの? さぁ、撫でて。」

伸ばしていたフェリシアの手が震えた。


本当に王子の頭に触れていいのかしら?

でも、本人が許可しているのだからいいのよね。


フェリシアはマティアスの頭にそっと手を乗せると左右に小さく動かした。

マティアスの髪は柔くまるで幼い子の頭を撫で撫でしているようだった。

「どう?」

マティアスは心を躍らせているようだった。

「ふわふわしてとっても気持ちいいです。」

フェリシアはスリスリしたい気分だった。

「触りたくなったらいつでもいいぞ。」

「えっ?えー」

フェリシアは今年一番の恥ずかしさを感じた。

「あ、あの、そろそろ戻らないと家族が探しているといけませんので。」

フェリシアはマティアスの頭から手を離して戻そうとしたが、再び掴まれてしまった。

「急に呼んで悪かった。でも、今日は二人きりになれないだろうから。でもどうしても会いたかったんだ。」

フェリシアは全く気にしていないという気持ちを込めて微笑みを向けた。

「いいかい、フェリシア。しつこい男には気をつけるんだよ。見目がいい男も注意して。困ったことがあったらダレルを呼ぶんだよ。」

「マティアス様ったらお父様みたい。はい、大丈夫ですわ。」


フェリシアは会場に戻る為に廊下に出ると何の疑問も持たずにミラと来た方向とは逆の廊下を進んで行った。


あら?

ここから来たんじゃなかったかしら?

でも、戻れたからいいわ。


フェリシアが戻ってきたことを確認したのはデニスだった。

デニスはフェリシアに声をかけようとすると。。。。


会場に戻ったフェリシアはキョロキョロしていた。


あら?

さっきと場所が違うみたいだけど

まっ、いいか。


と思っている矢先、フェリシアの視界に赤い物体が飛び込んできた。

「あら、やだわ。またあなたなの?」

聞き覚えのある声にフェリシアは正面を見た。

真紅のドレスを着たシンシアがいつものように子分二人を連れて立っていた。


もう、どうして私の行く先々にシンシア様がいるのよ。

でも、さすがシンシア様

悔しいほど真紅のドレスが似合っているわ。


フェリシアは会釈だけしてその場から立ち去ろうとした時先日ルイスと一緒にいた令嬢と目が合った。

おそらく先方もフェリシアに気づいたのだろう、慌てて目を逸らして顔を横に向けた。

「あなた、この間ルイス様と一緒にいらした方ですよね?」

あの後ルイスのことが気になっていたフェリシアはつい声をかけてしまった。

驚いたのはシンシアだった。

「どういうこと? マーシャ、この女性と知り合いなの?」

どうやらルイスと一緒にいた令嬢はマーシャという名前らしい。

マーシャはフェリシアをチラチラ見ながら否定した。

「ぞ、存じ上げませんわ、シンシア様。」

シンシアはフ〜ンと疑うような目でマーシャを見た。

フェリシアはシンシアを無視してマーシャにもう一度聞いた。

「あの後ルイス様とお会いになりましたか?」

一瞬「えっ?」と反応したマーシャだったがシンシアの視線とフェリシアの食い付きに困惑していた。

「ちょっと、ルイス様って、あのルイス様? マーシャ、ルイス様と親交があったの?」

シンシアはマーシャに畳み掛けるように言った。

マーシャはフェリシアに少しキレ気味に言い返した。

「あなたのことは知らないって言ってるでしょ、シンシア様、行きましょう。」

「あっ、待って。」


様子を伺っていたデニスは頭を抱えた。

事前の打ち合わせでは令嬢と会話をしている時は適当な距離から見守っていればよく、男性が近づいたら要注意で目を光らせろとのことだった。


この状況、どう判断すればいいんだ?

確かにフェリシア様は令嬢たちと話しているが

あれはどう見ても会話を楽しんでいるとは思えない。

あの一VS三の構図

フェリシア様、かなり不利な立場では。。。。


声をかけてもいいが会話の内容によっては邪魔になるかもしれない。

デニスは一人で判断するには複雑すぎるのでダレルに相談することにした。

すぐに戻ってくるから大丈夫だろうとデニスは持ち場を離れてしまった。


「もう、行くわよ。」

シンシアはマーシャたちを引き連れてフェリシアから離れようとした。

シンシアは先頭に立ちサッサと去っていったが、最後になったマーシャはその場を離れる時チラッとフェリシアを見た。

気がついたフェリシアは声をかけようとしたがマーシャは慌ててシンシアの後に着いて行った。

フェリシアがしばらく三人の後ろ姿を見つめていると背後から自分の名前を呼ぶ声に気づいた。

「フェリシア、フェリシア。」

フェリシアが振り返ると険しい顔をしたユーインが立っていた。

フェリシアは驚いて声も出なかったが、だんだん眉間にシワが寄っていくのは自分でもわかった。

「ちょっとこっちへ来て。」

「何するの。痛いわ。離して。」

ユーインはフェリシアの手首をグイッと掴むと目立たない会場の隅まで引っ張って行った。

「フェリシア、聞きたいことがある。」

ユーインが顔を近づけるとフェリシアは目を逸らした。


もう、最悪だわ。

せっかくの初舞踏会なのに

こうも苦手な人ばかりに会うなんて。。。


フェリシアはしかめっ面をした。

「婚約者がいるのか?誰なんだ?」

ユーインは直球を投げてきた。


あぁ、さっきの話し。。。

おじ様に聞いたのね。


「そんなこと教えないわ。」

フェリシアは抵抗した。

「そういう答え方をするということはいるんだな。」

ユーインはフェリシアを睨むようにして言った。

「どうしてそんなこと聞くの?」

フェリシアの質問にユーインは黙っていた。

フェリシアはダレルを探して目だけを動かしたが、会場内はとにかく人がいっぱいで簡単には探せなかった。


人が多すぎてわからないわ。

ダレルどこにいるのかしら?

他に知り合いもいないし

とにかく誰か。。。


フェリシアが遠くを見つめると、やけにチャラチャラした男が歩いているのが目に入った。

ルイスだった。

新しい女性を探しているのか、はたまたマーシャを探しているのか、いずれにせよ誰かを探しているような感じで歩いていた。

フェリシアはユーインを無視してルイスを目で追った。

合った、今、確実に目が合った。

ルイスから見ても今のフェリシアが窮地であることは明らかだった。


「まだ、正式に決まったわけじゃないんだろう?」

ユーインはまた聞いてきた。

「知らないわ。」

「知らないはずないだろう?」

「おじ様、クロフォード侯爵から聞いた通りよ。もういいでしょ。」


ルイスは目の前にいたカップルからいきなり飲み物を奪うと、フェリシアの元へ急いだ。

「遅くなってごめん。喉が渇いたでしょ?」

ルイスは両手に持っていたグラスの片方をフェリシアに差し出しニッコリ笑い意味深なウィンクをした。

フェリシアはどう答えればいいのかわからず口をパクパクさせたが、ルイスが救世主に見えたことは確かだった。

「ところで、君、困るんだよね。飲み物を取りに行っている間に勝手に割り込んで。」

ルイスはユーインに向かって低い声で言った。

それはまるで「俺の女に手を出すなよ」と言っているようだった。

ユーインはルイスを知ってるのか急に下手に出た。

「先にお話しされていたとは知らず大変申し訳ございません。では、私は失礼いたします。」

若干不服そうではあったがユーインは頭を下げ二人から離れようとした。

そして立ち去る時ユーインはフェリシアの顔を横目で見たが、フェリシアは気づかない振りををした。

ルイスはその様子を見逃さなかった。


「ルイス様、助かりましたわ。ありがとうございます。」

ユーインの姿が見えなくなるとフェリシアは安心してルイスにお礼を言った。

「さっきばっちり目が合ったでしょ?マリアが助けを求めていると直感したんだよ。詳しくは聞かないけど何があったの?二人とも険しい顔をしてたけど。」

「親同士の付き合いで幼い頃からの知り合いなんです。でも、私は彼が苦手で。」

「ふーん。彼って確かクロフォード侯爵家の嫡男だったような。。。」

「そうですわ。」

「マリアに求婚でもするつもりだったのかね?」

「ま、まさか。でも私が婚約しているのか知りたがって。ちょうどルイス様が現れたので、もしかしたらルイス様を婚約者と勘違いしたかもしれません。」

「それは願ったり叶ったりだね。マリアさえ良ければこちらはいつでも正式な婚約者になるよ。」

「あら、私は非常に困りますわ。」

王子たちにルイスには気をつけろと散々言われたが、フェリシアはルイスに対してさほど嫌悪感を感じなかった。

むしろ友達感覚で話せるくらいで自分でも不思議だった。

ルイスが婚約者になると言ったのでフェリシアはマーシャに会ったことを思い出した。

今度はルイスにマーシャのことを聞こうとしたがルイスに遮られてしまった。

「マリア、見て。マリアの護衛が若いのを連れてこっちに来るよ。今頃来ても遅いのにね。」

ルイスの言葉にフェリシアが振り返るとダレルとデニスが近づいて来た。


デニスから相談されたダレルは状況からシンシアたちが言い掛かりをつけているのだろうと判断した。

男性からのダンスの申し込みではないが、フェリシアが困っているのなら助けてあげたいと考えた。

ダレルは挨拶をしに来た知り合いを装えばすぐ終わるだろうと思った。

彼が心配したのは今こうしている間にフェリシアが一人になってしまうことだった。

そしてダレルの心配は当たってしまっていたのだった。


「フェリシア様!」

ダレルはルイスを認識すると不快感を覚えた・

「ダレル来てくれたのね。」

フェリシアは嬉しかった。

「来るのが遅いんだよ、護衛さん。」

ルイスは真面目な顔つきでダレルに言い放った。

フェリシアが初めて見るルイスの表情だった。

「私がウォーカー卿に相談に行ったので遅くなってしまったのです。申し訳ございません。」

少し青ざめたデニスが謝った。

「皆さん、私は大丈夫なのでもう辞めてください。ユーイン様とは何もないので。」

フェリシアは終わらせようとしたがダレルが反応した。

「フェリシア様、シンシア嬢がまた難癖をつけて来たのではないのですか? で、ユーイン様とはどなたですか?」

「あー、えっとね。シンシア様の言い掛かりはすぐ終わったの。」

フェリシアは説明するのが少し面倒くさいなと思っていると今度はルイスが口を挟んだ。

「ちょっと待って。シンシア嬢って。。もしかして宰相の?」

ルイスが確認するようにフェリシアの顔を見たのでフェリシアは苦笑いをした。

「なんだかいろんな奴に絡まれるんだな、俺のマリアは。あっ、護衛さん、ちなみに俺が来たときはクロフォード侯爵の息子に絡まれてたんだけど要注意人物として第三王子の耳に入れておいた方がいいんじゃない?」

ルイスはそいうとフェリシアに「また後でね」と言ってどこかに消えてしまった。


ダレルとデニスは改めて謝った。

デニスに至っては泣きそうな顔をしていた。

「本当にもう大丈夫なの。それにダンスのお誘いでもないし気になさらないで。」

フェリシアは二人の気持ちが沈まないように明るい声で言った。

「フェリシア様、クロフォード公爵のご令息の件は殿下に報告してもいいでしょうか?」

舞踏会が終わればいずれにせよ報告しなければならないが、念のため確認した。

「うーん、本当はしてほしくないけどダレルの立場からしたら報告は必要だものね。でも、マティアス様はユーイン様のこと知っているはずよ。春の庭園パーティーの時にも絡まれてマティアス様に目撃されていたの。」

「そうなのですね。事前に注意人物として連絡がありませんでしたので。」

ダレルは残念そうだった。

ダレルのことだから前もって知っていれば監視しただろうなとフェリシアは思った。


短時間のうちに色々あったので一息ついて落ち着きたくなったフェリシアはついずっと持ったままだったグラスに無意識に口をつけそうになってしまった。

マティアスと別れてからの経緯を聞いたダレルは「危ない」と言ってフェリシアからグラスを奪い取った。

フェリシアが驚いているとダレルは優しく説明した。

「誰のものだったか不明ですのでこちらはお飲みにならない方がよろしいですよ。」

ダレルに言われてフェリシアも確かにそうだなと思った。

デニスが飲み物を取りに行ったのでフェリシアはダレルと二人になった。

「またフェリシア様のお力になれす申し訳ありませんでした。」

ダレルは悔しそうだった。

「もうダレルったら、本当に気にしないで。さっきのは想定外のことだったのだから仕方ないわ。そもそもマティアス様が心配性なのよ。私とダンスを踊りたい人なんていないと思うもの。」

フェリシアはダレルを励まそうとした。

「フェリシア様は自覚なさっていないでしょうが、若い男性はフェリシア様とお近づきになりたいと思っているはずです。ほら今も遠くからフェリシア様を見ていますよ。私だったら一番にダンスの申し込みをしますよ。」

「もう、恥ずかしいわ。あっ、ダレルとだったら踊っても大丈夫かも。マティアス様が家族と踊るのは許可してくれたもの。ダレルは私の護衛だから家族同然でしょ。だから平気よ。」

フェリシアは無邪気に話した。

「フェリシア様、恐ろしいことをおっしゃらないでください。フェリシア様と踊ったら私は刺されてしまいます。」

ダレルは想像しただけでも恐ろしいという顔をした。

フェリシアはそんなダレルを見てクスクス笑っていると場内が急にザワザワ騒がしくなってきた。

どうやら王族たちが入場したきたようだ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ