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ああ、七千文字が一瞬にして消化されていく……
日が傾いている。昼のあの燦燦とした太陽の照り具合から鑑みるに、今の弱弱しいオレンジ色の太陽は何か体調でも崩したのか、それともお眠なのだろう。俺は昼のあの食事のおいしさを今一度胸の中で反芻し、エネルギッシュに鉢巻を結びなおすと、最後の競技だと、座り込んでいた、たぶん今までの不活発を見るとヨギボか何かに座り込んでいたやる気をおじいさん、おばあさん、犬、猫総出で立たせると、放送の指示を受けて蠢動する群塊に歩調を合わせて定位置についた。最後の競技、色別リレーである。俺はアンカーを務める。
『さあ始まりました!色別リレー!まず競技の説明をさせていただきます!――』
俺はそれを話半分に聞いていると、説明が終わり、ピストルの音が鳴った。俺のチームの紅組も走り始める。最初を見る限りだと順調だろう。俺はアップを始める。まずは屈伸から。膝を過度に痛めつけないように丁寧に行う。そして足の動作の確認も併せて行う。よし、変に凝り固まっているところはないな。次は伸脚。次に肩入れ、といろいろやっていく。そしてしばらくそれを入念にしていると、前の人がはけた。そろそろ俺の出番だろう。俺はマインドイメージをする。そして後ろを向くと、そこには紅組の劣勢があった。これは一重に今出ている選手のせいに他ならない。というのも、今走っている彼は周囲の反対を押し切って、その陽キャ面倒属性から出場権を勝ち取った奴だからだ。俺は一つため息をついて、リレーではありえない助走なしで走り始めた。その時にはもう他の組は数メートル前である。俺はバトンを受け取ってもむやみに走り出したりなどしない。何やら遅れた原因である奴が後ろで俺を罵倒している。それを無視して神経を研ぎ澄ませると、クラウチングスタートをした。肩の力を抜く。足をのびやかに伸ばす。地を踏みしめる。瞬間にリードを許した組の一番後方の人は捕らえた。そんなことに気づいた次の瞬間にはもう一位の横にいる。そしてゴールテープを切ったのは――俺だった。




