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「せーの!」
陽キャが声を精一杯出す。叫び声にも似たその声は、俺たちの耳に伝播し、それと連動するかのように綱を引く。すると面白いようにずるずると綱が引ける。相手は各々がめいめいに引っ張っているため、俺たちの力には及ばないのだ。そのまま俺たち優勢のまま数分経つ。そして相手が中心線まで引きずられると、審判が笛を吹き、俺たち紅組の勝ちとなった。観客から賞賛をもらった俺たちは席に戻る。途中、有北にあった。
「やったじゃない」
ああ、あいつらのおかげでな。
「あんたも頑張っていたわ」
そりゃあな。俺だってみんなの真剣な表情を見たらやらずにはいられない。
「……お疲れ様」
そういって有北は俺にタオルとポカリスウェットを投げた。それらはどうやら有北が準備してくれていたみたいで、タオルからは有北がいつも着ている服のにおいがし、ポカリスウェットは冷たかった。
次に碓氷咲に出会った。傍らには洋平がいる。
「お兄ちゃん、お疲れ様です」
ああ咲。ありがとう。
「ポカリです。お受け取りくださ――まさか!もう受け取ってしまいましたか!?」
あー、まあ何本あっても困るもんじゃないしな。頂戴しよう。
「ありがとうございます」
ポカリを受け取った俺はその場を立ち去ろうとする。すると、洋平がこんな風に後ろから声をかけてきた。
「次の競技も応援しているからね!」
俺はそれに手を軽く上げて答えた。
意外にもその場にはクリエイターがいた。誘っていないにも関わらずだ。なぜ誘わなかったかにはいろいろな理由があるが、一番大きな理由は忙しそうだったからだろう。こいつはAPKS団の代表として機関と調整を行っている。そのため日々の活動にもたまにしか顔を出していないのだ。そんな多忙なクリエイターの様子を見た俺は、誘うのに二の足を踏んでいた。
で、なんであんたがここに。
「心外だなレンジャー君。可愛い団員の体育祭、行かないわけがないだろう?」
誘っちゃいねえんだが。
「そうやってつんつんしちゃって。本当はうれしいんだろう?」
いや、ちっとも。
「……まあそれはさておき、タッチャーの方にもどうやら動きがあったみたいだよ」
ほう、どんな。
「それはこの後のお楽しみさ」
全く、意地の悪い奴だ。
「まあ頑張ってくれたまえよレンジャー君。次の君の競技はリレーだっけ?」
俺はそれに手を軽く上げて答えると、席に戻った。
こんなに重複投稿をしても意味はないでしょう。ですが、皆さんにいち早く読んでもらいたいのでこんな投稿スタイルにしています。




