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コーヒーを一口飲む。インスタントながらもあるコクと苦みが舌を包む。目の前にあるチョコレートのクッキーを取る。個包装をはずして口に放り込む。チョコレートの甘みが舌を撫で、クッキーのサクサク感が歯を喜ばせ、バターの香りが鼻を突き抜ける。角砂糖を一つコーヒーに入れる。白かった砂糖は一瞬にして姿を消す。そしてもう一度コーヒーを口に運ぶと、コクがより堪能に感じられた。対異能力者警察のオフィスでゆっくりしていると、時は突然来た。
ウー、ウー、
オフィスにつけてある赤いランプが光ったかと思うと、スピーカーからサイレン音が鳴る。
「来たぞ!」
佐藤さんが大声で総員に告げると、みんなが何やら下に降りる棒でつるつると下に降り、何か準備を始めた。
何が来たんだ。
「ん?ああ、これは説明してなかったな。このサイレンは異能力者が問題を起こしたときに鳴る」
と言うことは、仕事か。
「そういうことだ。あんたらも早く車に乗ってくれ!」
俺たちが急いで車に乗ると、車は急発進した。その車は、何と黒塗りのベンツである。やれやれ、公的機関がそんなところにお金をかけてていいんですかね。俺は暴動なんかが起きても知りませんよ。
駆けつけるとそこでは二人の男が超能力を出し合っていた。一人は炎で一人は氷である。見るとけんかをしているようだ。すると、佐藤さんたちは何やら着始めた。
何を着ているんですか?
「ん?ああ、あんたには必要ないかもな。だがな、私たちにとってはあのくらいの火でさえ致命傷なんだよ」
そういって着替えた姿は、全身を黒い機械らしきもので覆い、手には警棒を持っていた。
『総員、突撃!』
佐藤さんが、おそらくその防護服の一つの機能なのだろう、拡声器を通した声でそう言うと、目にも止まらぬ速さで接敵した。
一人が炎の能力者の膝の裏を打つ。すると、その炎の能力者は体勢を崩す。その上にもう一人が乗っかる。氷系能力者もほぼ同じような手順で抑え込まれ、一瞬にして場は鎮圧された。二人は何か大声で叫んでいる。佐藤さんが押さえ込んでいる人に指示を出す。
「連れていけ」
そういうとその男たちは黒いベンツで連れていかれた。
本当は新人たちをもっと活躍させたかった。ですが、いろいろ話が思い描いていたものと変わってしまうのです。そんな経験、皆さんにはありませんか?




