表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ラストレター

作者: 逢乃 雫

宛て名のない白紙の手紙


君に書こうと思っていながら もう何日もこのまま



なかなか決心しきれないのは


この


雨のせい


雨で他にすることがないから



差出人のない手紙


君のことだから それでも許してくれるかな



まだ何も書けずにいるのは


あの


虹のせい


虹の前ではどんな言葉も足りない気がするから



書きかけのままの手紙


言葉より多すぎる思い出に 気持ちが追いつかなくて



それでも机に向かおうとするのは


その


温もりのせい


温もりがあるうちに書いておきたいから



机の上に置き去りの手紙


真新しい外套を着て 部屋を出る僕



出せなかった答えは


そう


僕のせい












「さよならではなく、ありがとう。」







 


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  ありがとう……感謝の言葉で終わっているのが良いですね。気持ちの区切りをつけるのは難しい事です。せめて「ぼく」のこの先が虹の先に繋がっていることを願わずにはいられません。  白紙の手紙を…
[良い点] 繰り返される言の葉のフレーズ、リフレインに、 とても魅せられました(*^^*) [一言] だいぶ前に拝見したのですが、 なかなか言葉がまとまらず、 けれども気持ちを文字にして出したいと思い…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ