急な小テストはむちゃくちゃ焦るけど思いの外できる時がある
……え、今日小テスト?
「昨日、先生言ってたしな」
…………まっじで?
「まっじで」
聞いてないんだけど……
「寝てたからな、お前」
貴様、何故教えてくれなかった!?
「実は先生に口止めされて……」
あの先公、鬼か!?
「……る訳では無いけど、お前の反応が面白そうで」
悪魔か!?
「ほら、叫んでる暇があったら勉強した方がいいんじゃねぇか?」
こんの……鬼!悪魔!鬼頭!
「鬼頭ってなんだよ、角みたいな寝癖つけてるやつか」
うわあああん!
「がーんばれー」
…………
………………
……………………
「で、テストどうだった?」
……焦ってた割に、なんかできた
「ま、小テストだしな。重要な部分を覚えてるのかの確認だし」
…………
「これで調子乗って本番の中間、期末でやらかさなければ……」
俺……もしかして天才?
「…………」
たった数分の勉強でこんなにできるとか……俺ってやべぇ人?
「……やべぇ人なんじゃねぇの?うん、割とマジで」
だよな!
まさか俺に一夜漬け……違うな、一瞬漬けの才能があったとは……
いやー、俺、自分の才能が恐ろしいわ!
「しゃぶしゃぶの別名みたいな才能だな」
これで中間も期末も安泰だわ!
ハッハッハ!
「…………俺ちょっと先生と話してくる」
ん?採点ミスか?
「いや、一生徒の指導にミスがあったのかも、という話をな」
?……ま、いいや。いてらー
「…………おう」