幻想郷・バレンタイン
禍「前回 地霊殿編になると言ったな、あれは嘘だ。」
咲「今回はバレンタインデースペシャル!」
禍・咲「スタート!」
〜紅魔館〜
紅魔館の台所では十六夜 咲夜が外の世界で行われている行事に向けてチョコレートを作っている。そう、『バレンタインデー』である。一つはハート形の中央にホワイトチョコペンで蝙蝠、一つは星型の中にホワイトチョコペンで八卦炉、一つは八角系の中にホワイトチョコペンで五行の陰陽陣が描かれている。つまりハート形は継音、星型は継夜、八角系は弥勒である。そのチョコを十分に冷やした咲夜はその三人で一人の青年の元へ時を止めて向かった。
継音は自室で神話の本を読んでいた。能力故に神話の本は大好物。食べ物ではないが。
「継音、今日なんの日だか知ってるかしら?」
「ん?今日?今日は2月14日だから…あぁ…バレンタインか。」
「うん、だからチョコ作ったのだけれど…食べる?」
「ん、食う。」
継音は紅魔館に来て以来美鈴と咲夜、継音本人が作った料理しか食べない。それは菓子においてもそうだった。そしてしっかりと中身を確認してハート形のチョコを継音に渡す。
「ハート形か……返事は3月にする。」
「うん…わかった。」
咲夜は継音が自分の隠していた気持ちに気付いたかの様に言葉を紡げば咲夜は嬉しそうに部屋を出て自らの主の元へ向かった。弥勒は義理堅く時間のあるときは玉座の間か門前にいる。ちなみに継音、継夜、弥勒は分身できるので普段は分身した状態で過ごしている。咲夜は弥勒の居ると思われる部屋に入るとそこに弥勒の姿は無かった。
「お嬢様、弥勒を見かけませんでした?」
「見かけたも何も後ろにいるわよ?」
「何か用かな?咲夜殿。」
弥勒はレミリアの後ろから姿を表せば床に刀を置いて咲夜の元へ歩み寄る。ちなみに弥勒は咲夜より頭二つ分大きい。
(…継音は私より頭一つ分大きいのに弥勒はなんでこんな大きいのかしら…)
ちなみに継夜は咲夜より頭一つ分小さい。咲夜は僅かながら継音より大きい弥勒に嫉妬しながらもチョコを渡して継夜の元へ向かった。
継夜は魔法を使う為か大図書館でパチュリーの手伝いをしている。性格も明るいので継夜に小悪魔のコスプレをさせると男版の小悪魔になる。いつもそれでフランに遊ばれている。絵本を読むのが大の苦手な為フランに本を読めと頼まれるといつも魔道書やグリム童話と言った方面に行ってしまう為フランは本を読んで欲しいときはいつも『継音か咲夜を呼べ〜!』と足をパタパタさせながら言うのだそうだ、本人は気にしていない様子。ちなみに咲夜が継夜にチョコを渡したシーンはただ咲夜が弟を愛でている様にしか見えない為割愛。
ちなみに地霊殿では醒邏が作ったチョコを龍夜が食べて前歯が全て欠けたらしい。これ以降地霊殿では『醒邏お料理禁止令』が発布された。
禍「ハイ、次回こそは地霊殿編です、嘘でもなんでもありません。」
see you next time!
『転生者のテンプレで憧れになりたい』もお楽しみに!