ーーー勘違いーーー
ーーー次の日の朝…武道場ーーー
『メンッ!メンッ!……』
『朝から素振りなんて相当気合い入ってるのね?』
『桜木さんっ⁉︎汗
お、おはようございますっっ。』
『おはよっ♪ところで、立花くん。テストは大丈夫なの?』
『え、桜木さん?いま…なんて??』
『だから、テスト!!中間テスト!!』
『あーーーーっ!!すっかり忘れてた。。。どーしよう。また補習と追試の嵐です(泣)』
桜木さん、僕なんかに勉強教えてくれるかな?でも、頼む勇気なんてないし…。あー!でも!教えてもらえれば一緒に一緒にいられる時間とか増えるかもしれない…。よしっ!!頼んでみよう!!
『さっ、桜木さっ…』
『絵梨ー!おはよー!そんなとこでなにしてんのー??』
『あっ、美緒!!ごめん、立花くん、そろそろ行くねっ!また放課後ね!』
『えっ、ちょっ、桜木さっ……。
言えなかった(泣)』
なぜすぐに言い出せないんだ。
やっぱり僕はヘタレだ。
とりあえず、これから授業に集中して取り組もう!
そして、放課後帰るときに桜木さんにお願いしよう!
ーーー休み時間ーーー
あ、あそこに桜木さんがいる。
話したい…。話しかけたい…。
『絵梨っ!』
『あっ、悠太!明日の誕生日会、来るでしょ?』
『当たり前だろ!俺にとっても大切な存在だからな!お世話になってるし。』
誕生日会?大切な存在?お世話になってる?
あの男は誰なんだ?もしや桜木さんの彼氏…。
あぁ…そうか。僕は1人で浮かれてただけだったのか。まぁ、あんな可愛い子が僕のこと相手にするなんてありえないよな。最初から僕の勘違いだったんだ。僕はなんのために剣道を頑張ろうとしてたのだろうか。なんか、一瞬でどうでもよくなってしまった。
ーーー第4話へ続くーーー