第47話 発覚
「お前ら・・・・・・」
先生は頭に怒りマークを浮かべながら肩を震わせている。
「う・・・・・・」
燃は思わず腰を引いた。
「何で俺を呼ばねえ!!」
つばを飛ばしながら先生が叫んだ。
「・・・・・・は?」
思わず燃は聞き返した。
「ゲームをやるときは俺を呼べよ!!」
怒ったように先生が言う。
燃は振り返って良平達の様子を見る。
良平は肩をすくめ、美穂は呆れたように笑いながら頷いている。
どうやら二人ともこうなることを予想していたようだ。
「ほら、お前らも用意しろ。始めるぞ。」
先生はそう言って懐からゲームを取り出した。
「で・・・でも先生、同じ種類のゲームとは限らないんじゃ・・・」
手を挙げながら燃は恐る恐るそう言った。
「俺のもっていないゲームがあると思ってんのか?」
そう言って先生はずっと持ち歩いていた手提げバックをひっくり返した。
その中身はゲームのカセットしかなく、それがはちきれんばかりに詰まっていたのだ。
「・・・・・・はあ。」
こうなってしまうとため息しか出ないのであろう。
燃は大きくため息をついた。
「ま、そういうことだ。早くやろうぜ。」
先生が扉を閉めようとした瞬間、そこにいた全員が一斉に固まった。
少し頭の薄い人が閉めようとした扉を既に塞いでいる。
「き・・・教頭・・・」
先生は冷や汗をかきながらそう呟いた。
その後1時間先生ともども燃たちは教頭の説教をたんまりと聴かされた。