幼馴染にイケメン彼氏がっ…しかも犬系彼氏とかおわったわ
オレはソファに転がって、ボーっと天井を見上げていた。
真っ白だなー。
シーンとした家の外の道路から、パタパタと誰かのはしる足音がした。
だれかっていうか、この通りをパタパタとこんな時間にはしるのは、おそらくオレの幼馴染の奈留だろう。
コンコン
ガチャ
コンコンからのガチャのはやさよ。
ノックと同時にあけてるよね?
まぁ、いいけどさ。
「おじゃましてすみませーん。どなたかいらっしゃいますかぁ?てか、いらっしゃいませー」
と、意味のわからないことを言いながら、侵入してくる不審者幼馴染。
ばっちりオレと目があった。
「さてはひまだね?奈留」
「いやいや、ソファに転がってる大雅こそ、まさにひまですって全身がいってるよ?」
「いや、オレは今忙しいんだ」
「どのへんが?」
「奈留にはわからない脳内が」
「あー、で?」
「ん?」
「なにをそんなに忙しく脳内たちは、働いているわけよ?」
「それがさ、オレ来世は天井になりたいなって思ってさ」
「えっ⁉︎いいね!ずっとなんにも考えないでずっとその場にいられるって最高じゃない!」
「だろ?」
「うんうん…あ…でも…」
「どうした?」
「ほら、あの天井…小虫が歩いてる」
「うわ…」
「ねぇ、まだ小虫だったからいいけど…夏にでるあいつが…」
「ダメだ!それ以上言ってはならない!」
…
「わたし、天井やめる」
「…オレもそうするわ」
「わたし決めた‼︎猫になる‼︎」
「おお、いいね!オレはじゃあ、犬になろうかな。」
「大雅って、外で遊ぶの好きだもんね。てか、わたし犬好き〜でも、なるのは猫〜相棒は、犬〜、わたし猫〜」
「自由すぎるだろ…」
「あはは」
幼馴染とのくだらない会話。
——
その次の日だった…
奈留が突如携帯に犬系彼氏でーす、めっちゃイケメンで笑って文字を掲載してるやん…
え…
昨日まで、彼氏いるなんて聞いてなかったけど?
てか、彼氏イケメンがすぎる…
数日後、奈留がやってきた。
「この前アップしたやつみた?めっちゃイケメンじゃない?」
…
この前の写真を、またみせられた。
「あ、うん。みたよ…この前」
「なんだ、みてないのかと思ったー。なんのリアクションもないんだもん」
…
どんなリアクションすればよかったんだよ…
オレは、その日あんたに失恋してるのにさ…
「で、交際順調なの?」
「え、交際って…てか、昨日の写真なんだけど、みて」
…
みせられたのは…まさかのベッドで横たわる二人…
こ、こんなの…見せられるオレの気持ちを考えてもらいたい。
「へ、へぇ…仲良いね」
「あたりまえじゃない」
…
あたりまえなんだ…
「ワンタんってこんなイケメンなんだね。人間だったら、爆モテだよね」
…
え?
なに言ってる?
「え、え?それ…ワンタんって言った?」
「そうだよ?犬が人間だったら、こんな感じになるらしい」
「えっ⁉︎そういうこと⁉︎」
「そうだよー、ほんとの人間かと思った?」
「うん、めっちゃ思った。」
「世の中は、なんでもできてしまう時代なのさ」
…
すご…
飼い犬を人間にしてみたら、こんなふうになるんだ⁉︎
「え、オレはてっきり…ガチの犬系彼氏できたんだって落ち込んだんだぞ」
「えっ?落ち込んだ⁈」
あ、ヤバ
自滅したわ…
「あー、だってさ…実は、奈留が好きなんだ。オレ…」
「え、うそ⁉︎嬉しい‼︎わたしも好き。好きだよ?」
え…
急にかわいいじゃん。
「奈留、来世猫になりたいんだよな?」
「うん、大雅は犬でしょ?」
「ワン!あ、うん」
「ふふ、ほんとうの犬系彼氏ができた。」
「奈留も今から猫の練習したほうがいいんじゃない?今日からオレのかわいいこねこちゃん」
「にゃーん♡」
スリスリしてくる奈留。
「かわいいなぁ」
「にゃーん、ふふ、大雅もわんちゃんしてみて?ほら、お手」
「ワン‼︎」
チュ♡
「もう、お手って言ったのに…びっくりした」
「ワン‼︎」
チュ♡
「にゃーん♡」
チュ♡
バカップル動物が爆誕しましたとさ。
おしまい♡




