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魔法学校の後輩に堕とされそう  作者: ほかほかいろ
9/19

私の事なんかどうでもいい



 みなさん、私は人生で初めてデートをする事になりました。月華ちゃんはうきうきで手を繋いできて私はドキドキして上手く歩けないでいます。


 「ひなちゃん手と足が同時に出てますよ。」って笑われる。恥ずかしい。

「それはそうとね。ひなちゃんって呼ぶ時はどんな時なの。」

「先輩じゃなくて私のひなちゃんの時です。」

「でも先輩大好きとかって言うよね。」

「ひなちゃんって呼びたくなる時に呼びます。」

「そうなんだね月華。」真似して呼び方を変えてみた。

「先輩もう一回呼んでください。」

「月華ちゃん。」

「ひどい!」


 デートってこんな楽しいんだね。手を繋いで一緒に歩いてるだけなのに。月華ちゃんの笑顔がたくさんみれるし。

 「ひなちゃん。どこに向かってるんですか。」

「この先にあるね学生向けの商店街だよ。」

「こんな山奥にあるんですか。」

「山奥だからかな。うちの高校も近くの大学もここ以外で買い物するの大変だからね。」

「どんなところか楽しみです。」


 10分ほど歩いたらだんだん灯りが増えてきた。

「着いたよ。」

「思ったより大きいです。」

「でしょー映画館もあるんだよ。」

「先輩と映画行きたいです。」

「今日はご飯だけだよ門限あるし。」


 私は部活が遅くなったらよく行く洋食屋に連れて行った。店内がおしゃれで食器も可愛くて。そんなに高くは無いけど美味しい。そんなお店だ。

 店員さんに案内されテーブル席についた。

「結構歩いたね。ちょっと疲れちゃった。」

「私まだまだ行けるので先輩おんぶして帰りますね。」

 月華ちゃんは元気いっぱいらしい。だんだんスルーできるようになってきたのだ。

「月華ちゃんはどれにするの?」

「このフレンチトースト気になります。」

「デザートに頼もっか。」何を頼むか悩んでいる。

「あのお姉ちゃんが食べた事ないのってどれですか。」

「うーんオムレツとかかな。あの人お肉しか食べないし。」

「やっぱそうですよね。私オムライスにします。」

 菜月先輩がお肉しか食べないのはどうやら昔かららしい。呼び鈴を鳴らし注文をした。私はハンバーグを頼んだ。


 「どう。美味しかった?」

「とっても美味しかったです。」それぞれ食べ終わりフレンチトーストを半分こしてたべた。月華ちゃんは所作が綺麗なのに口に入れるサイズが大きいのかリスみたいになってて可愛い事を知った。




 2人で帰ってる時だ。おそらく大学生の男4人組に絡まれた。

 「遊んでいこーよお姉さん」そんなような事を立て続けに言われる。もちろん全部無視して歩く。

(なあコイツもしかして、孤高の化け物じゃないか?)

 まさかその名前が出てくるとは思わなかった。少し動揺するが無視して歩こうとした。

「あのひなちゃんをバカにしないでください。」

私を庇ってくれるのは嬉しいけど、こういうのは無視って、お姉ちゃんに習わなかったのだろうか。

「なんだなんだ本当に化け物なのかな。耳も遠いみたいだし、君だけでいいから遊んでこ。」そう言ってひなちゃんの手に触れようとした。触れさせないけど。月華ちゃんの手を引き寄せる。私はイライラした。月華ちゃんは私のだ。誰にも触らせない。



「私の事はどうでもいいけど、月華に触れたら殺す。」

そんな強い言葉を吐く。私の事を知ってるならビビるはずだ。

「あんたが強いのは知ってるよ。」余裕そうな態度からそれなりに戦えるんだろうと分かる。

 こんな街中で戦ったら出場停止どころか退学になるだろう。とにかく月華ちゃんを逃す事だけを考えよう。

「聞いて月華、1人で先に寮に帰って待ってて。」

 凄く不安そうな顔する。でも仕方ない。



 月華ちゃんが行ったのを見て会話を試みる。

「それで何が目的なの?サインが欲しいならあげるよ」

「ただ遊びたいだけだよ。わかるだろ?」

「いいよ少しだけ付き合ってあげる。」月華ちゃんが寮に着くまでの時間を稼いで私も逃げさせてもらう。

「話がわかるやつじゃねーか。」



 怪しいホテルの前に連れて行かれた。入ったら逃げるのは難しいだろう。逃げよう。

 私は魔力の紐を作り。電柱に引っ掛け、縮むようにする。グッと体が引き寄せられたと同時に私は思い切り走る。

「くそ、あのアマ」走って追ってくる。

 身体能力では絶対に勝てない。かといって攻撃魔法も使えない。

 私がどうなったっていい。でも私に何かあったら月華ちゃんが悲しむ。それは嫌だった。



 絶対にこの鬼ごっこに勝つ。月華ちゃんに誓って。




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