はじめにーこのエッセイを書こうと思ったきっかけ
ローファンタジージャンルのランキングでジャンル詐欺が横行しているらしいです。
見かけたのは「内容は異世界恋愛なのにローファンタジージャンルのランキングに入っている」という話でしたが、私自身も少し前にハイファンタジー作品でそれらしき作品に出会っていたことに気づきました。
私は基本的に異世界恋愛読者、ハイファンタジーの女性作者作品読者なのですが、たまに他ジャンルもチェックします。
作品検索の「保存した検索条件」を晒すとこうです。
https://yomou.syosetu.com/search.php?word=¬word=TS&genre=201-202-301-302-304-305-306-307-401-402-403-404-9901-9902-9903-9904-9999-9801&type=r&mintime=&maxtime=300&minlen=&maxlen=&min_globalpoint=&max_globalpoint=&minlastup=&maxlastup=&minfirstup=&maxfirstup=&stop=1&exclude_favnovel_chk=1&exclude_hyouka_chk=1¬gl=1&order=dailypoint
普段からチェックしてる異世界恋愛と興味ない若干ジャンルをのぞいた全ジャンルから、既チェック作品と苦手要素をのぞいたものの中から、まだあまり分量が多くない連載中作品を日間ポイント順に並べたものです。
このチェックの中に、当時数百ポイントだったと思いますが、内容ハイファンタジーなのにローファンタジージャンルに設定していた作品がありました。
面白いしポイントもまあまあ入ってるのに、ジャンル間違っててハイファン読者が見つけられないから損だろうと思った私は、感想でハイファンジャンルに変えた方がいいことを丁寧に説明しました。
すると作者さんの回答は「ジャンルは迷っているんですよね」みたいなものでした。
この回答を読んだ私は「あっ、これ知らずに間違ってるんじゃなくて確信犯か」と気づきました。
作品が多すぎて埋もれるハイファンタジー作品を作者がランキングに乗せるためのテクニックとして、文芸ジャンル(純文学、ヒューマンドラマ、アクション、コメディ等)に投稿する手はよく知られています。それはまあ、運営が本来設定した意図とはズレているけど嘘ではないからいいかなと思います。すでに読者にもそういうものと認知されているし。
けどいくらなんでもローファンタジーに投稿するのはジャンル違い過ぎじゃない?とモヤモヤした私は、その直後に苦手なハーレム展開になりそうな雰囲気が出てきたこともあって、感想を消してその作品から離れました。
このようなジャンル詐欺が増えている理由は、私の想像になりますが、どこかの作者コミュニティ(LINEグループやディスコードなど)でローファンタジーでのジャンル詐欺が有効だという情報が出回ったのではないかと思います。
実際、ローファンタジーは全体的にポイントが低く、ランキングに入りやすいです。さっき見たら50位が38ptでした。
これは4人がブクマ満点評価したらジャンルランキングの1ページ目に入れるということです。作者コミュニティ内で「新作アップしました。よければブクマ評価お願いします」と頼めば楽に達成できる数字でしょう。(仲間内でポイント頼むのズルい!と思うかもしれませんが、強制したりポイント付け合う取引しなければ、規約違反にはなりません)
ローファンタジーランキングに載って、読者のうちランキング詐欺を気にしない人がポイント入れてしまえば数百のポイントが稼げるかもしれません。そこでジャンルを本来のハイファンタジーや異世界恋愛に設定しなおせば、本来のジャンルでもランキングに載ることができるのです。
ずるいですね。
でもジャンル詐欺やジャンル変更は規約違反ではありません。ローファン読者の多くからは嫌われるでしょうが、本来のジャンルに移動した後の読者には、ジャンル詐欺をする作者だということはわかりにくいです。
困ったり怒ったりするのは、ローファンタジー読者と作者だけです。私はローファンタジーはほとんど読みませんが同情します。