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身体を鍛えよう、と思いました。

さて、こんなところからは早いとこ……

『でもさぁ、すっごいお宝もあるかもだよ?』

え? なに誘ってんの? やだよ。こんな得体の知れないもの。

血とか見てるでしょ? 足とか腕とか飾ってあるだけでキモいっしょ?

それをあんた、持って帰るの?

しかもヤベーのもあるんでしょ?

あとほら、セキュリティとか掛かってたら誰か来ちゃうよ?

それに、いちいち調べてたら時間かかってしょうがないって!


『セキュリティ?』

そうそう。

持って出たら警報とか鳴っちゃうやつ。


『それは大丈夫っぽいじゃん。さっきのおっさんがいい例っぽいじゃん』

それはあくまで推測の域を出ておりませんが?

『どっちにしろ大丈夫。なにせ僕は空間を司る精霊なんだから!』

????どゆこと?

『疑り深いねぇ…まぁ、そういう人の方がこの世界では生き残る可能性は高いけどさ』

で?

『昔ね、勇者が魔王をやっつけてから魔王城の、ある魔道具を持って帰ってきたことがあるんだけどぉ、魔王曰く、その魔道具は魔王城専用なので持って出ることは不可能だ! 何重にも持ち出し制限などの魔法が掛けてあるのだ! とか言ってたけど、僕に入れたら普通に持って出られたんだよねぇ。ね? 凄いっしょ、僕』

確かに……凄いね…

『でもでも。この話にはオチがあってさ。その魔道具、魔王の魔素専用で動くやつだったんで、結局外では使えなかったんだぁ』

…なんとも切ないオチだわ。

そんなにまでして持ってきたかった魔道具って…どんなの?

『あぁ… 確か、勇者の一人が欲しい欲しいって言ってたんだ。これこそ「拳銃」だぁ!って』

拳銃? マジ? 携帯武器としては最高じゃん!

あれ? けんじゅう? ってことは……魔王も転生者? かな?

『あっ、そうだよ! 神様がブツブツ言ってた! 「魔法と銃、どっちが強いのか…」って。やっぱ武器なんだぁ』

うっ! 神様も知ってるんだ……ってそうか! おたくの神様、地球の情報収拾が趣味なんだっけね。

そうなれば、当然、銃って武器のことは知ってるか。

でもなぁ……魔法と銃……どっちがいいか? …難しいねぇ…

『…そうなんだ。結局持ってきても動かなかったからどういうものかは僕らには分からなかったんだけどね。あっははは』

ま、銃のことはさて置いて…セキュリティ関係はイケそうか…な?

いやいやいや!

この中からいいものだけ探して持って帰るんなら、時間が掛かるって!

『んじゃいっそ全部、いただいちゃえば?』


!?

「え!?」

つい声を出してしまった。


『ふふん♪ 空間の精霊のちから! 見せてあげるよぉ〜』


え? どういうことですか?

『さっきも言ったでしょ? 僕は空間を司る精霊って! つ・ま・り!』

つまり?


『ここにある魔道具の全てを僕の中に入れちゃっても余裕余裕! 全っ然問題ナイッシング!!』


無限空間バッグ……

マージ便利じゃん!!!


確かにお試しにはいい機会かも……

とはいえ……

これ全部持って帰っても持て余すことになりそうで怖いんですけど…

そもそも、こんな…グロいものオンパレードな…ま、グロいのは置いておけばいいか。

この剣、やたらデカイけど…しかも薄っすら赤く光ってない?

あ、こっちのちっちゃい盾、ハート型で可愛い…うっちっちゃいくせに結構重い。

ん? これってなんて鉱石だ?

名前も効果も分からんのに持って帰ってもなぁ…


『いやいやいや。そんなの「鑑定」で調べればちょちょいのちょいじゃん。』

かんてい? ……あっやっぱあんのね、鑑定するやつ。

でもぉ…お高いんでしょ?

『うーん……確かに一般的には出回ってないかも。でもでもぉ、王子様と知り合えたじゃん。てことはぁ…』

王子に頼めば…って、俺がここから魔道具をチョロまかしたのがバレるじゃん!

『あっはぁあん……それはそれで上手いことやってよ』

……無理だろ…こんな得体の知れない脱獄犯に王宮の魔道具、貸すと思うか?

『……』

黙んなっ! それよりも、ここにそういうのはないのか?

『おっ! その可能性は高そうだね! だってだって、出来上がった魔道具を鑑定しなきゃ意味ないもんね!」

俺はキョロキョロと辺りを見回してみる。


ややっ! それっぽいの、発見!!!


俺は発見したそれに近づいてみた。

…デカイわ…

普通の勉強机くらいの大きさだわ。

これじゃあ、鞄の口から入らないわなぁ。

なんて机の前で悩んでいると…

『お客さん、お客さん、これをお買い上げですか?』

なんで急に店員風?

『残念ながらこちらの商品、もう売約済みでして』

いやいやいや、君の口から入らないだけでしょ?

『そんなあなたに朗報ですっ!! 机の下をご覧くださいっ!!』

え? 机の下? なにかあるのか?

……

俺はしゃがんで机の下を覗き込んだ。


ん? なにやら板が数枚、立てかけられているぞ?


俺はその一枚を抜き取ってみた。

なんだろうと机の上に置き、観察する。

…金属…版、だね……両サイドに動きそうな棒が付いてる。

板を押さえて棒を手前に引き立ててみる。

もう片っぽも立てる。

うーん? なんだこれ?

俺は立てた棒を握って操縦桿のように左右に動かしてみ……た…

なんということでしょう!

板の全面がふんわりと光り出したではありませんか!

『たぶんこれ、携帯式の簡易鑑定版だと思うよ。ずっと前に見たことあるし』

おぉっ!! マジか! これなら鞄に入りそうじゃん!

……でも、これ、どうやって使うんだ?

『試しになんか鑑定してみれば良いじゃん』

…おっしゃる通りです。


俺は横にあるナイフを板の上に乗せ…

……どうすんの?

『確か……そこに魔道具を乗せたら……その棒を両手で持って魔素を流し込むんだった…と思う…』

言われた通りに棒を握り、なんとなくの感覚で魔素を流し込んでみた。

『なんとなくで出来ちゃうなんて……凄くない?』

出来ました。

板がパッと明るくなって…

何も起こりませんが…

『あっ!! ごめんごめん! その板の奥にある細い枠? それも立てなきゃ』

…早く言ってよぉ…


俺は一旦手を離し、板の奥の方をまさぐってみる。

……ありました。

針金よりもだいぶ太い金属の枠っぽいのが板の下面に収納されてました。

それをスライドさせて伸ばす。

で、手前に90度、板に直角になるように立ててみる。

まぁ、引っ張ったら自然と手前に折れるようになってたんだけどね。

それで、また棒を握り魔素を流し込んでみた。

……

すると、奥の金属枠に光で文字が浮かび上がってきた!

凄いなビズリー……じゃなくて、鑑定版!

なになにぃ? 高速で振動させることで切れ味をアップ?

…なんか漫画でもそんなナイフあったようななかったような…

『使ってみればぁ』

そうね。百聞は一見にしかずっていうしね。


俺は鑑定版の上のナイフを手に取り、魔素をちょっとだけ流し込んでみた。

…ん? なんか微妙に震えてる?

もう少し多めに……

うぉっ!!! ビリビリキタァ!!

……

これ、こんなにビリビリ振動してて闘えるの?

メッチャ視界まで震えてるんですけど……

……あっ!


ちょっと閃いた俺は、高速でビリビリ振動しているナイフの肢を肩に当ててみた。

……

ほぐれるぅ…

……

いやいや、これじゃナイフにした意味、ねぇだろ?

こりゃ完全にマッサージ機だな。

しかも結構魔素食うし!


俺はナイフをそっと鞄に入れた。

簡易鑑定版も元の形に戻して鞄に納めさせていただきました。

こんな感じのやつばっかりってことは…ないよね?


『多分、大丈夫! そ・れ・に、君の行使できる魔法の中に〝錬金術〟があるでしょ? それを使えば結構面白いこと、出来るよ?』

おもしろいこと?


錬金術と魔導具?

面白いこと?

なんでしょ?


『たとえばぁ……火属性の剣と風属性の剣を融合して2つの属性を持った剣を作るとかぁ』

『え? 錬金術って魔導具もイジれるの?』

そこまでやれるのか? マジで?

『今のナイフだって、刃の部分を棒状にしちゃえば完全にまっさーじきになるっしょ?』

おぉ、それなら出来そうか…も?


『信じるか信じないかはあなた次第』

……

こいつ、いちいち一言多いんだよなぁ。

おかげで信用度低いって!


『こう見えて僕は、歴代の勇者の旅に何度か同行してるしぃ、かの国の王様や教会のお偉いさん、果ては落ちぶれた魔道士の持ち物として活躍しているのです!』

『落ちぶれた魔道士ってのは俺のことか?』

『そのとーーーり!』

……間違ってないから反論できんわ。

『……やっぱり君は他の誰よりも変だよね。大抵の人は僕と数回言葉を交わすと怒り出すのにさ』

イライラはしてるっての。

ただね、だからといって怒ったりしたってしょうがないしさ。

バッグ殴ったところで痛くないんでしょ?


『おっとなぁー!』

「はいはい。で? ここの魔導具をバッグに入れるにはなにか呪文とか必要なのか?」


『え? いや? 普通に入れればいいだけだよ?』

「普通に一個一個掴んで入れるだけ?」


『そう。入れるだけ』

「ここら辺のものを一気に吸い込んでしまうとかの機能はないのか?」

『ないないない。そんな都合のいいこと出来るわけないって!』


「出来ないくせになんでそんなに偉そうなんだ?」

『え? だって無限に入るんだよ? それだけでスゲーじゃん!』

そう言われればそうなんだけど……なんか納得いかんわ。

もっとこうファンタジーっぽい設定で、どんなデッカイものも……例えば家とかもスポンと吸い込んで……っていうのを期待してたのに……


『魔法に期待しすぎだって。あ、これ、数百年前にも勇者に言ったことあるわ。現実を見ろってぇー』

はい!! 現実! 現実は厳しいってことですね。

でも俺にとっては魔法はかなり現実離れしてるんですけどね。


「んじゃ、とりあえず拾っていくか」


『がんばってー』

イラッ! そういうとこじゃね? だから倉庫に仕舞われたんじゃね?

「なんか軽くない? 俺の扱い。俺がいなけりゃこっから出れないんだよ? そこんとこ、わかってる?」

『でもでも、便利でしょ? ぼく』

くっ

「……そこは否定しない……」

しょうがないので俺は黙々と部屋に散らばる魔導具と思われるものを拾い、バッグに入れていった。

『……』


あ もしかして、この中にも精霊の剣とか盾とかあったりして……


拾いながら剣や盾にも声をかけてみたが反応はなかった。

魔導具……インテリジェンスウエポンとかいう意思のある武器。

多分、そういうものを目指していたんだろうね、ここの人たちは。

とりあえず、ぜんぶ連れて行こう。



俺は目についたものを粗方バッグに放り込むとグルリと部屋を見回す。

…うん。グロ物以外はほぼネコババに成功したな。

とひとり納得しグロ部屋を横切ると、最初の扉のところへ戻る。

そして壁に手をかざし魔力を放射してみる。(なんとなくの感覚で)

すると思った通りに扉が開いた。

俺は無言で扉を開き、部屋を出ると、しっかりと扉を閉め、階段を登り始めた。


階段を登りきり、身をかがめて箱から出ると、王子と黒装束女がそこにいた。

……よかった……

置いてきぼりにされずに。


「遅い」


いきなり怒られた?

「いやいや、下の部分、結構広かったんですよ。しかもなんか他の廊下に繋がる扉とかもあって。それをいちいち見てたらこんな時間になっちゃったんですよね」


「で? そっちから行けそう?」


「うーん…あっちは絶対人のいる方に出ると思うし……抜け道っぽい扉はあったんですが……そっちから行きますか?」


「来た道を戻る」

(めんどう)


そう言うと思いました。

そっちの方が絶対に安全だもんね。

なのでバレない程度に情報を小出しにしてみました。


「それは?」


あ、気づきます? そりゃ気づきますよね。


「この倉庫で拾ったバッグです。こっから出るときになにかしらお土産をと思い……ちょっと金目のものを持っていくのにちょうどいいかなって思いまして」

『僕を自由の身にしてくれるのさ。ありがとー』

急にまた喋り出したな。

……下の階で入れた魔導具になんか面白いものでもあったのか?

『ん? さー…なかったような…あったような… いや!全然ない! マジ絶対』

……あったんだね。……あとでじっくりお話しをしましょうかね。


俺の言葉を聞いた王子は、ニヤリと笑い

「そうだね。君も多分、理不尽な理由で投獄されていたんだろうから、なんらかのお土産を持って帰ったところで誰も咎めないだろうね」


「ですよねぇ」

俺はそう言ってニコリと笑う。


「変態魔導師、王子に対し不遜ですよ」


おっと、メアさんから注意を受けてしまった。

『王子? 王子様? イケメン王ーー子!!!』

そうね、イケメンですね。


「メア、いいから。こんなところで身分もないだろう?」


「は、王子の仰せのままに」

そう言ってメアさんはペコリと頭を下げる。

……あれ? なんか違和感……

なんだろ? どういうこと?

俺がいない間になんかあった?

……あったっぽい。

さっきよりも馴れ馴れしいというか……親密というか……

あぁ……顔の覆面、ちょっとズレてない?

なんとなくだけど、恋愛感情っぽい雰囲気も……

やったのか!?

俺を待ってる間になんかやったのか?

……

チューくらいはしてんだろうな、きっと。

……ま、久しぶりに会った男女ですしね。いろいろあるんでしょうよ。

……

どうでもいいか! とりあえずこっから無事に出られれば。


「おーい、まだかぁ」

遠くでリック君の声がした。


「おっと。そろそろ行かないとマズイかな」

王子が戯けた感じでそう言うと、メアはすぐにもと来た方へと身体を向けた。


い、いかん。

のんびり物思いにふけっている場合じゃないわ。


「すまん。ちょっと時間をくれ」


俺はそう言って倉庫の棚にある金目のものっぽい宝石箱やキラキラした剣などをササっとバッグに放り込んだ。

一応、さっきの言葉との辻褄を合わせないとね。


「急いで」


メアさん、厳しい。

下まで確認に行ったんだから、少しぐらいは労いの言葉とかボーナス的なもんがあってもバチは当たんないよ?

『そーそー こっちは一生懸命働いても儲けはこれだけ……きびしーーーー』

……おまえ本当は昭和生まれだろう?


「……この辺にしときますか」

俺はお土産の収集をやめ、二人の元へ戻った。

『まだまだよゆー』


「ははは……メアは相変わらず時間に厳しいね」


「王子……」

おっと、彼女がデレてる。

……

乙女全開じゃあないですか!

これは……もう完全にあれだね。


「お〜い」


廊下の向こうから再度リックくんの呼び声が聞こえた。


「じゃあ行こうか」

王子はそう言って歩き出した。


メアさん、ニッコリと笑顔で応え

「ついて来て」

と言ってスッと彼の横につく。


俺は二人の後を小走りに進み看守部屋に戻って来た。


「おせぇんで心配したぞ」

扉を開けた途端に不機嫌なリックが文句を言ってきた。


「すまんなリック」


「い! いえ! 王子に言ったんじゃないんす! 大丈夫です!」

いきなり王子に返事をされてあたふたするリック……頑張れ。

慌てながらもリックは王子を先導し、ゆっくりと廊下に出た。

さて、どうやって帰るんだ?


「で、どうするんだ?」


そう俺が問いかけたと同時に、彼女が三角飛びの要領でトトンッと跳ねて天井の穴に吸い込まれていった。

おぉっ、すげー!

なんちゅう身の軽さ!

『おぉっとぉ……パンツ見えた?』

見えねぇよ!


俺がアホみたいに天井の穴を見上げていると、そこからスルスルと一本のロープが降りて来た。

これをつたって登れってことですか……王子、大丈夫か?

……

あ、俺の魔法でなんとかなるかも。


「お……」


俺の魔法で……と言おうと思ったが、気づけばリックが王子を抱え上げてた。


筋肉は裏切らない。

『魔法の方が便利だヨォ』


俺も身体、鍛えようかな……

で、どっちが先に行くんだろうかと思っていたら

「俺は最後だ」

とリックが漢気を見せてきた。

よかった。

先に上がられて、俺が登ろうとした途端、ロープがハラリと落ちるシーンを想像してたよ。

ま、そうなってもしょうがないんだけどさ。

ついさっき知り合った牢獄の罪人なんて信用する方が珍しいからね。

……

ってことは、こいつら珍しいほどのお人好しなんじゃねーの?

……

逆に大丈夫か?


「では、お言葉に甘えてお先に」

『オッサキーーー』


俺ははっしとロープを掴む。

体力的には自分の身をこの細い腕2本で持ち上げるのは難しい。

が、多分だが、魔素量は半端ない。

なんとなくだがさっきから全然魔素が減った気がしないのだ。

これって転生する際の神様のご好意とかかね?

『そーそー、神様はすごいんですっ!』

でもなぁ……全然身に覚えがないんだよねぇ。


俺は静かに風魔法を行使し……って、ここは魔法が使えないんだったww。


ロープを掴んだまま動かない俺を見てリック君が声をかけてくる。


「なんだ、上る体力も無いってか? しょーがねーなぁ……」

いうや否や彼は俺の前にひざまづき、背中を丸めて、手を腰のあたりで固定し、首を下へと下げた。

「俺が足場になるからとりあえず乗れ」

「お? おぉ……」

俺はおずおずと彼の手のひらに足を乗せる。

「わりぃな、土足で」

そのまま壁に手をつきながらよじ登り、彼の肩の上に立ち上がった。

「いいって。さっきの治療のお礼だ」

……

リック君、良いやつじゃん!

脳筋で短絡的だけど……

『褒めてなーーーい』


リック君、俺の足をガッシと掴むとそのままゆっくりと立ち上がった。

おぉっ! 胸のあたりまで天井の穴の中だよ。

すげー!!

筋肉最高っ!


「おめーすげー軽いな」

「そりゃ何年もここにいれば太るわけがないって」

俺はそう言いながら穴の中へとよじ登る。

……

う……わ……あ……疲れるわぁ……

なんとか穴の中に自分の身体を抉じ入れ

「登ったぞー」と下のリック君に声をかけた。


「おう、じゃ、行くぞー」

リック君、そう言いながらジャンプしたのか、天井の穴の淵にガッと両手がかかった。

え?あの高さを跳んだの?

すげーな!

実際、背は190以上ありそうだけど、一発で天井に届くのか……


リックが登り終えると、メアは天井の穴の横に移動し、懐から魔法陣の書いてある紙を出しそこに貼った。

するとあっという間になにかが天井裏の床(?)を厚く覆い平らになった。

彼女はそれを確認することもなく、さっと先頭に立つと、暗く狭いトンネルを進んでいった。


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