54.ネモの軌跡Part3
・消失の章:1~12話
消失という任務を実施する理由とは?
その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?
・悲哀の章:13話~26話
新たな仲間を探すダイブになっています。
・裏切りの章:27話~35話
ステーションがメイン(Time Keeperの襲撃)
・疑惑の章:36話~47話
ナンバー1vsディーン
タケオvsドジル
・犠牲の章:48話~63話?
One for all, All for one
西暦3000年
二人は、タイムマシンから外に出て周りを見回した。静かだった。
ネモ『静かすぎる。』
ラマラガン『短時間トラベルで場所を移動してみよう。』
ネモ『ああ、ニューヨークに行ってみよう。』
かつてニューヨークと呼ばれた場所。
建物には草木が茂って、人がいなかった。
ラマラガン『誰もいないようだ。』
ネモ『そうだな。しかし、変だぞ、草木がこれだけあるのに動物おろか虫もいないようだ。音がしない。』
ラマラガン『不気味だな。他の都市にも行ってみよう。』
二人は、パリ、デリー、北京、東京等を見て回った。結果は全て同じだった。人類がいない、これが結論だった。
ネモ『100年ずつ戻ってみよう。だが何があるか分からないからエネルギーを満タンにしてから行こう。』
ラマラガン『そうだな。だけど、一旦、2043年に戻らないか?』
ネモ『?ああ、そうだな。分析装置が必要だな。核戦争も考慮して放射線測定もできるようにしたほうがいいな。』
ラマラガン『草木に異常は見られないから汚染の心配はなさそうだ。少なくともこの時代は大丈夫だな。』
ネモ『それもかねてしばらくここで過ごそう。ウイルスに感染していたら過去に持ち帰るわけにはいかないからな。』
しばらく滞在することで廃れた建物内を探索してみた。見たことのない機器が多数あったが、どれも動作しそうになかった。きっと未来は、すごい進歩を遂げたのだろう。何があったのだ。結局、何の収穫も得られないまま2043年に戻ることになった。そして知ってる業者に連絡してまずはデモしてもらいたいと言って装置を持ってきてもらい、それを略奪した。あとは頭脳明晰な二人がいる。取り付けるのに時間はかからなかった。
もし、二人が、人類がいるか探索しようと探査装置も付けようと考えていたら未来は変わっていただろう。かつてタケオ達が遭遇した探査用電波に反応するあの食虫植物の餌食になっていたはずだ。
ネモ『準備完了だな。まずは2900年に行こう。』
2900年…生物はいなかった。
2800年…いなかった。
2700年…いない。
2600年…人類滅亡はもっと前なのか。
2500年…二人は、放心状態だった。
ラマラガン『まさか地球を捨てて宇宙に旅立ったのか?』
ネモ『それの可能性は低いと思うぞ。地球を捨てる理由がない。』
ラマラガン『うむ。そこが引っかかるな。今のところ、ウイルスによる滅亡や核による滅亡の痕跡もないな。』
ネモ『お手上げだな。人類が生きてる時代まで遡るしかないな。2400年に行くか。』
2400年…いた。
ネモ『2400年から2500年の間に人類はいなくなるということか。今度は10年単位でダイブしてみるか。あれ?どこ行った?』少し離れた場所で人々と話をしているもう一人の自分=ラマラガンがいた。そしてこちらに戻ってくる。
ラマラガン『おい、これを見ろ。』
ネモ『これは?』
ラマラガン『バッテリーだよ。こんな小さいのが一つであのビルが一ヶ月電気使いたい放題らしいぞ。』
ネモ『なに!すごいな。でもそんな情報よく聞き出せたなって、それは…説明書?』
ラマラガン『バクタ―セルの説明書と書いてある。』
ネモ『そうか。そのすごいバクタ―セルとやらをなぜ持ってる?奪ったのか?』
ラマラガン『いや、あそこの人に貰った。大量生産されていてかなり安いらしい。』
ネモ『それならもっと欲しいな。』
それから二人はバクタ―セルを貰えるだけもらい、この時代を後にした。
ダイブ先は2500年のハワイ。ここで研究開発再開させた。
ネモ『まずはタイムマシンの小型化だな。このバッテリーのサイズなら可能だな。
ネモ&ラマラガン『タイムベルトを』二人が同時に言って、笑い出した。
それから話し合いで、この時代でも人類が残っているように未来を変えようという結論になった。それには、人類がいなくなる日を特定したほうがいいのだろうか。否、却下。原因が分からず二人だけでは危険かもしれないので、まずは戦力を整えようということになった。そのために、歴史上の偉人たちを連れてきて仲間にしようということになり、まずはリストを作成することにした。それに作業分担をして効率よく開発することにした。タイムベルトの開発は、ラマラガンが担当することになり、ネモは武器開発を担当することになった。BHBはネモが主担当だったのだ。二人は意見交換をしながら開発を進めていき、リスト作りは二人で話し合いながらピックアップしていった。同一人物とも言えるので意見の衝突は無かった。思考回路が同じためだ。
ネモ『アイデアがあっても人手が足りん。増やすか。』
ラマラガン『例の話か。あれは子供のころには衝撃的で魅力的な話だったな。』
ネモ『の○太の宿題をするのにその時のドラ○もんが2時間後、4時間後、6時間後、8時間後のドラ○もんを連れてきて手伝わせるのは、発想がすごいよな。俺たちもやるか。』
ラマラガン『もう一人自分を増やそう。いや、あと二人でもいいな。』
ネモ『よし。おおっと、全部持って行かないとな。戻ったら別世界では、せっかくの開発試作品が台無しだからな。』そういうと荷物をタイムマシンに乗せ、もう一人の自分をスカウトするためにダイブした。
ジャンヌ『そのリストには私たちの名前があったのね。』
ディーン『そうだ。ちなみにやみくもに選んだわけではない。それぞれ選んだ理由がある。ジャック、君にもな。』
ジャック『俺にも?』
ディーン『そうだ。それぞれに選んだ理由がある。…いや、例外が一人いる。想定外の人物だが無視できない人物のようだ。』
ゾーン『タケオか。』
ディーン『そうだ。会って話がしたかった。そういう人物もいるということは実に楽しくなる。出会いと言うものは大事なことだ。』
ジャンヌ『…』
次回は9/28の予定
『ディーンの正体』




