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53.ネモの軌跡Part2

・消失の章:1~12話

消失という任務を実施する理由とは?

 その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?


・悲哀の章:13話~26話

 新たな仲間を探すダイブになっています。


・裏切りの章:27話~35話

 ステーションがメイン(Time Keeperの襲撃)


・疑惑の章:36話~47話

 ナンバー1vsディーン

 タケオvsドジル


・犠牲の章:48話~63話ぐらい

 One for all, All for one

サニー『会議を終了しましょう。一旦、各自自問自答してから明日意見を述べてください。』

アレクサンドラ『サニー?』

サニー『解散!』二人を残して退席した。

アレクサンドラ『どういうつもり?』

サニー『アレクサンドラ様、もう十分です。あとは我々でなんとかやります。残された時間を自分のために使ってください。好きな人のために。』

アレクサンドラ『サニー、ありがとう。その気持ちだけで十分です。以前、話しましたが私の知識は受け継がれます。私のこの気持ちもきっと受け継がれますので大丈夫です。歴史通りあと2年強最後まで指導します。』

サニーはアレクサンドラの両肩に手を置いて『違うでしょ。過去のあなたも並行世界のあなたも彼を好きになったあなたではありません。私が妻と結婚するときに言いましたよね。自分の気持ちに素直になって、と。それをそのままお返しします。アレクサンドラ様、ここには私しかいません。』

アレクサンドラは、しばらく考え込んで『サニー、ありがとう。みんなには謝っといてください。私はしばらく戦線離脱します。』

サニー『分かりました。』笑顔で返事をした。

アレクサンドラ『でも、どうすれば危険を知らせることができるの?時間が無いわ。大勢が死んでしまう。』

アレクサンドラは、目を閉じて立ち止まった。

サニー『…』

アレクサンドラ『分からない。全滅するのか、結果が見えないわ。』

サニー『そんなことがあるのですか。』

アレクサンドラ『原因は分からないけど、もしかしたらイレギュラーが介入するのかも。でも彼は昏睡のはず。』


ノアは、感知していた。ゾーンたちに危険が迫っていることを。そして困惑していた。どうすればいいのか分からないのだ。答えは常に一つなのに私の回路が答えを導き出せていない。なぜ?相談しようにもタケオは眠ったままだった。


ネモが扉を開けると、その向こうに自分がいた。【仮にこちらをラマラガンとしよう】

ラマラガン『誰だ?』

ネモ『タイムマシンで時を超えた者だ。こういえば分かるか。』

ラマラガン『!成功したのか?』

ネモ『ということはそちらはまだ完成してないんだな。』

ラマラガン『まあ、理論上は完成しているんだが、時の壁を越えてくれないんだよ。あとどのくらいの期間で完成するのか教えてくれないか。』

ネモ『君には無理だ。君は過去の私ではないことが分かった。』

ラマラガン『何を言ってる。君は私ではないのか。』

ネモ『私が知っている過去では、この日にはすでに動物実験でタイムトラベルに成功している。』

ラマラガン『なんだと、そんなことが…なぜ…そうか!パラレルワールドか。』

ネモ『さすがは私だな。別世界でも私は私なんだな。その通りだよ。そして私は元の世界には帰れなくなったのだよ。』

ラマラガン『ふーむ。…パラレルワールドがいくつもあるということか。興味深いな。』

ネモ『ちなみに10分ぐらい先の未来なら同じ世界になるようだ。』

ラマラガン『そうか。興味深いな。だけど10分先じゃつまらん。』

ネモ『そう、つまらんな。』

ラマラガン『どうしてここに来たのか?それは…なるほど、パラレルワールドの存在の確認か。』

ネモ『フッ、正解だ。思考が同じだから説明しなくてもいいから楽だな。』

ラマラガン『で、次はどうする?とりあえず、私の設計のどこが間違っているのか教えて欲しいのだが。』

ネモ『次に何をするかは考えていない。原因は分かっている。使用している3つの発信機の周波数が違っている。』

ラマラガン『どういうことだ。理論上は…。』

ネモ『その理論値が間違っている。3つの周波数の正解は、これだ。』

ラマラガン『小数点以下が違うな。この数値は、仕様の公差範囲内だぞ。…そうか、公差が問題だったのか。よく見つけたな。』

ネモ『自分に見栄を張っても仕方がないから正直に言おう。偶然だよ。必要な3つの周波数の解が奇跡的に揃ったわけだ。おそらくパラレルワールドでそれぞれ取り付けてる発信機に差があるのだろう。だからたまたま私が当たりを引いたわけだ。』

ラマラガン『面白いな。予定がないならしばらくここに居たらいい。そうだ、双子の兄にしよう。』

ネモ『双子か。確かにそれでもいいか。それにここの設備は知ってるから勝手がいいな。』

それからしばらくは二人で意見交換をして過ごした。その間に、ラマラガンはネモのタイムマシンを見せてもらった。

タイムマシンはステルス機能付きなので遠目には見つかる心配は無かったが、ラマラガンの提案で使ってない部屋というより倉庫に移動することにした。

ラマラガン『太陽光による充電でエネルギーを補充しているのか。確かにこれならエネルギーの枯渇問題はないが、時間がかかるのが欠点だな。』

ネモ『それがネックなんだ。』

ラマラガン『未来に行けばもっとすごい電池が開発されてるんじゃないか。』

ネモ『それは考えたんだが、あったとしても買うお金が無いんだ。それに例のICチップ化がどのように浸透しているのか問題だしな。』

ラマラガン『なるほど。盗むしかないな。二人なら可能じゃないか。』

ネモ『盗むって、正気か。いや、正気だな。私もそれは考えた。うーん、それしかないか。だが、二人と言うことはお前も行くことになるぞ。それはもうこの世界には戻れないかもしれないんだが、いいのか。まあ、答えは分かってるが一応、聞いておこう。』

ラマラガン『独身だからな。身軽だよ。それにタイムトラベルを早く体験したい。そうだ、小窓をつけよう。時間移動中は外がどうなっているのか興味がある。』

ネモ『小窓か、安全性を見てつけていなかったのだが、トラベルによる外観への損傷はないようだから問題ないかもしれないな。付けよう。それは私がやろう。食料とかの買い物を頼む。』

ラマラガン『分かった。』


それから数日後、いよいよ二人は出発する日になった。

ネモ『学生や他の人への挨拶はいいのか。私は戻れると思っていたからしなかったんだが。』

ラマラガン『説明しにくいから挨拶無しでいい。失踪扱いでいいだろう。行こう。』タイムトラベルに比べたら知人への別れの挨拶などどうでもいいことなのだ。

ネモ『何年にする?』

ラマラガン『キリのいいところで3000年がいいな。』

ネモ『ふむ。未来過ぎると地球が無くなっていては困るし、妥当だな。では3000年に。』3000年に向けてタイムトラベルをした。その途中、つまり時空間。

ラマラガン『なんだ!この景色は?』

ネモ『すごい、別世界だ。ハリケーンのようなものが多数あるな。あれに巻き込まれるとどうなるんだ。今度突入してみるか。』

ラマラガン『是非突入してみたいな。どうなるんだろうな。』

二人は時空間を見て興奮していたが、目的地に着くと、その興奮は無くなった。


次回は9/21の予定




『ネモの軌跡Part3』

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