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50.決断の時

・消失の章:1~12話

消失という任務を実施する理由とは?

 その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?


・悲哀の章:13話~26話

 新たな仲間を探すダイブになっています。


・裏切りの章:27話~35話

 ステーションがメイン(Time Keeperの襲撃)


・疑惑の章:36話~47話

 ナンバー1vsディーン

 タケオvsドジル


・犠牲の章:48話~

 One for all, All for one

ナンバー1がSTステーションに帰還した。

真っ先にナンバー2がナンバー1の胸に飛び込んできた。それが何かが起こったと分かるのは容易かった。そして、タケオの姿が見当たらなかった。

ナンバー1『タケオに何かあったのか。』

その言葉を聞いてナンバー2は、涙が流れた。ナンバー1はナンバー4を見ると

ナンバー4『タケオさんはこっちだ。』


STステーション医務室。

ナンバー1は、眠った状態のタケオを見ながらナンバー2からドジルとのことを聞いた。今度はロキからの話し合いの提案も話した。

ナンバー1『そうか。話し合いか。穏便に済むとは思えないな。』

ナンバー2『私は、大丈夫な気がするわ。』

ナンバー1は、ナンバー2のその言葉に驚いた。

ナンバー1『なんだか雰囲気が違ってる気がするが、何かあったのか?』

ナンバー2『うーん、分からないけど、以前よりスッキリしてるかな。』タケオが子供たちよりも自分を選んでくれたこと(結局、子供たちはニセモノだったのだが)、そしてタケオになら裏切られてもいいと思ったことで心的ストレスが解消されたためなのだと分かっていたが、なんとなく言いたくなかったのだ。

ナンバー4『こっちの話より、そっちは何があったんだ。一週間以上戻ってこなかった理由はなんだ。』

ナンバー2『そうね。何があったの?ナンバー1。』

ナンバー1は、ネモが村を襲撃したことを話した。そしてその場にTime Keeperのリーダーがいて戦闘になったことも話した。

ナンバー2『ネモ教授が…。』

ナンバー4『それが、ナンバー3が裏切った理由なのか。俺たちは、特に、ナンバー1は騙されていたのか?』

ナンバー1『そうなるな。』

ナンバー2『…』

ナンバー4『…』

静かな空気が流れた。その沈黙を破ったのは

ノア『この場にTB様がいたらこういうでしょう【皆さん馬鹿ですか】と。』

ナンバー2『タケさんが?どういうこと?』

ノア『本来は、あなたたちのことはどうでもいいのですが、TB様の代わりに言います。あなたたちは薬を飲んでいます。その薬は何の薬か思い出してください。時間軸から外れた唯一無二の存在になり過去にも未来にもいない。つまり時間を戻っても薬を引用した人間が死亡したら、もう会えないのですよ。これで分かりましたか?』

ナンバー2『ネモ教授は、撃たれて死んでる。じゃあ、ナンバー1が見たネモ教授は…。』

ナンバー4『ニセモノ!』

ノア『その通りです。』

ナンバー2とナンバー4がナンバー1を見る。

ナンバー1『フェイクの中の真実を見極めてください、と言ってたな。』

ナンバー2『?…アレクサンドラが言った言葉ね。フェイク…そういうことなのね。Time Keeperが一芝居打ったのね。それなら真実というのは?』

ナンバー1『分からん。だが、その一芝居は俺には効いたな。冷静さを失うには効果的だった。敵の術中にハマった時から負けていた訳か。』

ノア『ゾーン様、TB様が作製した緊急用ダイブチップが作動したようですね。使い切りなのでもう作動はしません。』

ナンバー1『やっぱり、そうだったのか。おかげで助かった。タケオには助けてもらってばかりだな。だがダイブ先は指定されていたのか?』

ノア『…不明です。脳と繋がっておりますので本人と関係のない時代には行けないはずですが、人間の脳はまだまだブラックボックスですので断定できません。』

ナンバー1『遠藤麻希のところにダイブした。但し、歳は27だった。』

ナンバー2『えっ!麻希ちゃんのところに。』

ナンバー1『ああ。』それから百貨店でも会っていたことも含めて麻希とのことを話した。

ナンバー2『それはもう運命ね。それですぐに一年後にダイブして迎えに行くの?』

ナンバー1『いや、俺も最初はそうしようと思ったが、Time Keeperとのことがあるから、危険に晒すことになりかねない。話し合いで解決できるなら先にそうしたい。そのあとで迎えに行こうと思う。』

ナンバー2『そうね。それがいいわ。私も麻希ちゃん…27…28歳になるのね。私より年上だわ。なんだか複雑ね。彼女を危険に晒したくないわ。』

ナンバー4『だけど、交渉決裂したらもう会えないと思うぞ。戦力的に勝てないだろう。』

ナンバー1『そうだろうな。戦力も技術力も向こうが上だ。だが、待っててもこちらはこれ以上進展しないだろう。肝心のタケオがあの状態ではな。』

ノア『TB様は快方に向かっておられます。脳の肥大がわずかに収まってきております。人間の、特に脳については個人差がありますが、2ヶ月後には元に戻れるでしょう。』

ナンバー2『本当に!よかった。』

ナンバー4『それなら2ヶ月待った方がいいよな。』

ナンバー2は首を横に振り、『行くわ。タケさんが回復したらまた危険なことをしそうだし、目覚めた時にもう安心できるようにしたいの。』

ナンバー1『俺もそう思う。』

ナンバー4『もう会えなくなっても後悔しないのか?』

ノア『【やらずに後悔するよりもやって後悔した方がいい】とTB様が私に言ってたことがあります。まさにその言葉通りです。』

ナンバー2『タケさんがそんなことを…。決意は固まったわ。ナンバー4、強制はしないわ。残ってタケさんを見ていて欲しいし。』

ナンバー4『一晩考えてみるよ。』

ノア『ジャック様、TB様より…。』


翌日

ナンバー2『行きましょう。』

ナンバー1『ああ。』

ナンバー4『行こう。』

ナンバー2『タケさん、行ってきます。』

そして、三人は2610年ハワイへダイブした。



次回は8/31の予定


『対峙』

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