32.Time Breaker 蹂躙
・消失の章:1~12話
消失という任務を実施する理由とは?
その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?
・悲哀の章:13話~26話
新たな仲間を探すダイブになっています。
15話~18話 ナンバー4の出会いと別れ
19話 ナンバー3について
20話~22話 ナンバー1の出会いと別れ
23話~26話 ナンバー4の決断
・裏切りの章:27話~(3日毎に更新)
ステーションがメイン。
27話~30話 少々退屈な話ですが、必要なので。
31話~??話 Time Keeperの襲撃
STステーションの食堂。
教授を初め全員が倒れている。正確には苦しんでいた。全身の細胞が針で刺された感じがするくらいの激痛を感じていた。ナンバー1が迎え撃とうとしたときにドジルが装置を起動させたのだ。だがそのことを知らない。そしてこのような状況になっているのをドジルたちも知らない。覆面の男を除いて。
食堂の扉が開いた。
ドジル『ここにいたのか。探したぜ。えーと、男が三人に女が一人、そして熊が二頭、全員揃っているな。』
ナンバー1『お・ま・え・た・ち・は…』そのあとは言葉にならなかった。ドジルがナンバー1に蹴りを入れたのだ。
ドジル『この装置は、こういう効果があるのか。さすがはディーン神父様だ。』更に数発、ナンバー1に蹴りを入れた。
覆面の男『これでは会話ができない。少し弱めよう。左のダイヤルを少し回してみろ。』
ドジル『ちっ、分かったよ。』面白くなかったが従った。ダイヤルを回すと
教授『お前たちはTime Keeperと名乗っている者たちか。』痛みが若干和らいで話すことができたが、指一本動かすと激痛が走る。
ドジル『意外だな。俺たちのことを知っているのか。そうだ、ラマラガン教授。いや、ネモ教授のほうがいいか。』
教授『なぜ我々を攻撃する?』
ドジル『なぜ?それはお前たちが人殺し集団だからだ。そのテロ組織を壊滅させるのは俺たちTime Keeper=正義の味方というわけだ。』
教授『我々は、人類の未来を救うために動いている。テロとは違う。』
ドジル『同じだよ。人類の未来を救う?何を言ってる?大勢の人の命を奪ってか!そんな権利がお前たちにあるのか?なぜ自然の流れに任せない?そんなお前たちがいるから俺たちTime Keeperが生まれたんだぞ。』
ナンバー2『そんなことはない。間違った未来なら変えなければいけないわ。』
その言葉を聞いてドジルがナンバー2に近づこうとしたとき、倒れた状態のナンバー1がドジルの脚をつかんだ。
ナンバー1『御託は聞きたくないな。お前がリーダーだろ。俺とタイマンを張らないか。』ナンバー1は、タイマンを張ってこの状況を打破しようと思った。他に手はない。俺がなんとかしないとと思ったのだ。
ドジル『そうだな。お前とは正々堂々と勝負したいな。いつかな。でもそれは今日じゃない。』そう言うと再び蹴りを入れ始めた。巨漢の蹴りの威力はすごかった。どのくらいの蹴りを受けたのだろうか。ナンバー1は動かなくなった。意識を失ったのだ。ナンバー1が戦いで意識を失うのはいつ以来なのだろう。
ナンバー2『ナンバー1!あぅ。』ドジルに髪の毛を掴まれた。
ドジル『頼みのゾーン・イワゾロフがこの有様でどうする?』
ナンバー4『その手を放せ。』
ドジル『どいつもこいつも口だけだな。あっ、そうかこの装置のせいで動けないんだったな。』ニヤリと笑うとナンバー4の鳩尾に蹴りを入れた。
ナンバー4は、その一発で悶絶しつつ思った。(格納庫にいるタケオさんは見つかってない。唯一の頼みはタケオさんしかないない。だけど、あの装置の有効範囲が分からない。仮に動けても近づけば装置の影響を受ける)と。打開策が思いつかないまま気を失った。
ドジル『いい女が動けずにいるんだ。少しは楽しませてもらうぞ。』
ナンバー2『キャー。』悲鳴を上げた。ドジルが服を破いたのだ。前がはだけたが、なんとか逃れようと痛みの中でドジルを叩いたが、
ドジル『蚊が刺すほうが強いぞ。うざったいな。』そういうとダイヤルを最強に戻した。そして
ドジル『ストリップショーだぜ。』そういうとナンバー2のズボンに手をかけた。ナンバー2は泣いていた。
教授『や・め・て・く・れ。』
ドジル『へえ~。MAXなのにしゃべれるのか。冥途の土産に若い女の裸を見れてラッキーだな。』そういうとズボンを脱がそうと手に力を入れた。そのとき手に激痛が走り、手を放した。
ドジル『痛ッ!』その原因に蹴りを入れる。ナンバー5が吹き飛ぶと同時にその脚にナンバー6が噛みつく。
ドジル『くそっ!』
ナンバー5とナンバー6も全身を激痛が襲っていた。だが、二頭にとってナンバー2は母親代わりだ。その彼女が泣いている。そして二頭がリーダーと認めているナンバー1が何度も蹴られているのを見た。二頭は目から鼻から口から血を流しながら立ち向かったのだ。
ナンバー2は二頭を見ていた。自分のために戦ってくれる姿を見ていた。そして殺される姿も。
銃声が響いた。ロキが二頭に向かって銃を撃ったのだ。二頭は動かなくなった。
ナンバー2『ど・う・し・て。』
ロキ『隊長。遊びが過ぎるぞ。本来の目的を果たさないと。』
ドジル『そうだったな。しかし中途半端はよくないよな。』そう言うと一気にナンバー2のズボンを脱がした。
ナンバー2は、上半身は破れた服を着ているが前がはだけ下半身は裸だった。二頭の死で放心状態だった。
ドジル『なんだ。無反応か。面白くないな。これならどうだ。』と言いナンバー2の乳房を触ろうとした。
覆面の男『もういいだろ。これ以上やるなら俺が相手するぞ。』とドジルの腕をつかんで止めた。
ドジル『冗談だよ。ちっ。』ナンバー2から手を放し、一歩下がる。
覆面の男『ナンバー2。俺たちの仲間になれ。お前はナンバー1やナンバー4と志が違うはずだ。ドジル、弱めてくれ。』
ドジルがダイヤルを回す。
覆面の男『ナンバー2。お前は殺人狂ではない、英雄だ。俺たちの仲間になれ。ジャンヌ・ダルク!』
遠い過去に捨てた名を聞いてナンバー2の目に光が戻った。
ナンバー2『どうして…、その声はナンバー3!』
覆面の男は、ゆっくりと覆面を外した。その顔はナンバー3だった。
教授『ナンバー3!』
ナンバー2『なぜ!』
ナンバー3『もう一度言う。俺たちTime Keeperの仲間になれ。今はこれだけしか言えない。』
ナンバー2は、ナンバー3の話を聞いていなかった。目には憎悪の光が宿っていた。
ナンバー2『裏切者!私がそれを一番嫌いなことを知ってるでしょ!』
ナンバー3『…そう、だったな。お前は裏切りで処刑されるところだったんだったな。今は交渉の余地なしか。説得は後回しにしよう。』目線をナンバー2から教授に移し
ナンバー3『教授、あなたのことは尊敬していましたよ。感謝もね。私を助けてくれたし。でも私の志と教授の思惑は一致しない。』
教授『何を言ってる?目を覚ますんだ。そいつらに何を吹き込まれたんだ。』
ナンバー3『さよならだ。』
ロキがゆっくりと銃口をネモ教授に向ける。
ナンバー2『やめて。やめさせて、ナンバー3。』教授が殺される。ナンバー1もナンバー4も意識を失ったままだ。私も動けないが、必死だった。
ナンバー3『もう数字でよばれたくないな。俺はチャンだ、チャン・フォンだ。』
その言葉が合図のように再び銃声が鳴った。
ナンバー2『イヤーーーーー!』今度は今までにないくらいの悲鳴だった。