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3.消失②前半~イギリス~

某ステーション?のモニターのある部屋。全員集まっている。

教授『ダイブのポイントが算出された。今から1時間後にダイブしてもらう。詳細はナンバー2とナンバー3に伝えてある。だが、もし不測の事態が起きたらナンバー1の指示のもとに動くようにな。みんなのことを頼んだぞ、ナンバー1。』

ナンバー1『ノープロブレム。』

教授『ナンバー4。このお金を持っていきなさい。カレー以外のものが食べたいのだろう。』

ナンバー4『わお!教授、愛してる!』お金を受け取って上機嫌だ。

ナンバー2がナンバー4を睨みつけているがナンバー4は気にしていない。

ナンバー1『少し時間がある。ナンバー3だけでいい!手合わせしてもらえないか?』

ナンバー3『準備があるから30分だけなら。』

ナンバー1とナンバー3は、部屋を出て第3格納庫へ行ったようだ。


ナンバー2は、部屋に戻った。シャワーを浴びて着替えながら、「時間はあるわね」と思った。

少し考え、食堂に行った。何かを作るようだ。


ナンバー4も、部屋に戻った。但し、ナイフを研いでいる。ナイフの刃を見てにやりと笑った。

別の意味で準備万端のようだ。


ダイブ30分前の第3格納庫。

ナンバー1は、ファイティングポーズを取っているが、少し息が乱れている。

ナンバー3は、静かに立っている。誰の目にもナンバー3が優位と思うだろう。

実際にナンバー1は、打つ手がなかった。すべての攻撃をかわされてジャブのような攻撃を受けてダメージの蓄積を感じはじめている。ナンバー3との訓練はいつもこうだ。負ける気はしないが、勝てる気もしない。このあとは任務がある。このまま続ければダイブに影響するだろうが、なんとか優劣をつけたい、と思った。

ナンバー3『時間ですね。』と言って、振り返り出口のほうに歩き出した。

ナンバー1は、そのまま戦おうと思ったが、それは本人が望む戦いではない。だから戦闘態勢を解いて出口に歩き出した。

ナンバー3は、顔色を変えずに歩いていたが、もう両腕は上がらなかった。うまく力を躱した筈なのに歩くだけで両腕に激痛が走る。ポーカーフェイスでごまかしているが正直歩くのも億劫だった。休みたかった。しかし、なぜかナンバー1にそれを知られるのはまずいと思った。なぜそう思ったのかは分からない。


ダイブ10分前。

ナンバー2が、クッキーらしきものをみんなに渡していた。

ナンバー2『教授。時間が無かったので簡単なものですが、これを食べながら待っていてください。』

教授『ありがたく頂くよ。』

ナンバー1『…』無言で受け取った。

ナンバー3『この任務が終わったら頂くよ。』

ナンバー4『クッキーかよ。ケーキがいいなあ。』と言いながら一気に食べた。

ナンバー2が何か言おうとしたとき、

ナンバー4『ナンバー1。食べないなら俺が食べるぞ。』と言ってナンバー1のクッキーを取り上げて食べ始めた。これも一気に食べて、次にナンバー3のクッキーに視線を移している。

ナンバー2は、少し嬉しく思い、何も言わないことにした。


ダイブ1分前。

四人は大きな扉の前にいる。

教授『時間だ。頼んだよ。』とスピーカーから声が聞こえて目の前の扉が開き、飛び出していった。


1893年6月15日17:18

ロンドン地下鉄某駅。

消失20分前

ナンバー4『懐かしいね。またここに戻ってこれるとはね。やっぱりここは血が騒ぐ。』

ナンバー2『あなたを知っている人はもういないのよ。問題は起こさないでね。』

ナンバー4『あと数十分で去るんだぜ。問題になる前にいなくなるからノープロブレムだ。ところでうまいもんを食べていいと言われたのに時間が全然足りないぞ。』

ナンバー2『問題を起こしても対処できるように短めにしたわ。』

ナンバー4『優しくて涙がでるよ。』そう言いながらどこかに行った。

食べ物を買いに行ったと思いたいが、ナンバー2は首を振り『ナンバー1。』と言った。

ナンバー1は無言で頷いて、ナンバー4の後を追った。


消失17分前

ナンバー4は、通りに出た。

ダイブ前のクッキーもどきで満足していて食べたいものはなかった。それほど美味かったのだ。素直に美味しいと言えばいいのになぜか言えなかった。戻ったらナンバー3から貰おう。教授からもらうとナンバー2が怒りそうだからやめておこう。

ナンバー4は、通りをしばらく散策したが、特に欲しいものはなかった。戻ろうと思い振り返ると、駅近くにナンバー1が立っていた。他の二人はいない。俺を監視するつもりでつけてきたのか。お前は俺の保護者かよ、と思ってイライラしてきた。これはナンバー2の心配が逆手になったようだ。


消失8分前

イライラを解消したいと思ったところに獲物がやってきた。ナンバー4は、そばを歩いていった老紳士を見てニヤリと笑った。何かを話しかけるようにその紳士に近づき、右手を横に振った。右手にはナイフが握られていた。その紳士は、首から血を噴きながら数歩歩いて倒れた。それを見た人から悲鳴があがる。

ナンバー1『またか!』ロンドンの景色を見ていてナンバー4から目を離した隙に起こってしまった。あとでナンバー2から小言を言われそうだ。

ナンバー1は、とりあえずナンバー4のその後の動向に注視した。これも失敗だった。


ナンバー2『!』悲鳴が聞こえた。ナンバー1に監視してもらっていたはずなのに、ナンバー2がまた人を殺したのだろうか。こうなるとナンバー1では更に騒ぎが大きくなりそうだ。『ナンバー3。』と言った。

ナンバー3『大丈夫だ。行ってきたらいい。』と言われ、ナンバー2は駆け出した。ナンバー3はBHBの時間設定をしており、ここから動く気はなかった。

ナンバー2が通りに出て一瞬立ち止まったが、現状を把握して、即座に剣を抜いて走り出した。


登場人物紹介(3話まで)

・教授 :65歳 インド出身 リーダー ラマラガン元大学教授。

・ナンバー1:40代後半 190cm 屈強で怪力。

・ナンバー2:20代 160cm 長髪で美人 フランス出身 剣を背負っている。

・ナンバー3:165cm位 アジア系の精悍な顔つき BHBと呼ばれる球体を持っている。

・ナンバー4:イギリス出身? 茶髪で茶色の目 ナイフ所持。


用語

・BHB:球体型の爆弾?半径50mの全てを消失させることができる。

・DBH:?

・某ステーション:?

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