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28.STステーション【ノア】

・消失の章:1~12話

消失という任務を実施する理由とは?

 その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?


・悲哀の章:13話~26話

 新たな仲間を探すダイブになっています。

 15話~18話 ナンバー4の出会いと別れ

 19話    ナンバー3について

 20話~22話 ナンバー1の出会いと別れ

 23話~26話 ナンバー4の決断


・裏切りの章:27話~(3日毎に更新)

 ステーションがメイン。


2275年7月5日

宇宙ステーション【ノア】

ホワイト隊員『ステーションの最終確認は終わったのか。報告せよ。』

ダッカン隊員『ホワイト、そんなにきっちりしなくても大丈夫だぜ。』

ホワイト隊員『そうは言っても明日から二週間子供たちが過ごすんだよ。念には念をだ。』

モニターのチェック項目が全て緑表示になり問題がなかった。あとは、地球に定期連絡をして、明日を待つだけだ。


ナンバー1『ここが宇宙ステーションか。無重力ではないんだな。』覆面を被っていた。

ネモ教授『コロニーとして開発されたから疑似重力が働いており、地球と同等の重力になっているはずだ。うまくダイブできてよかった。宇宙に出たらアウトだからな。』こちらも覆面を被っている。どこかに歩き出した。おそらくこのステーションの中心部だろう。

ナンバー1『自信が無かったのか。』歩きながら話す。

ネモ教授『初のタイムトラベルよりも自身がなかった。』なぜか自信満々の言い方だった。

それを聞いてナンバー1は肩をすくめた。

ネモ教授『記録では、子供たちは明日乗船の予定だ。今は隊員が七人のはずだ。』

ナンバー1『簡単な強奪任務だな。無重力なら困難だったが、これならノープロブレムだ。』

ネモ教授『無重力は体験済みか。』

ナンバー1『ああ。踏ん張れないから訓練で唯一Eランクだった。』Eランクは最低であった。

ナンバー1が突然、前に出た。その先に隊員が二人歩いていた。二人が振り返るよりも先にナンバー1が二人の首の骨を折る。あと五人。


【ノア】のミーティングルーム。

ダッカン隊員『遅いな。』殺された二人のことだろう。

ホワイト隊員『どこか不備があったのでは。』

ポール艦長『ホワイト君。その心配症はどうにかならないのか。でもまあ、確認のために連絡してみてくれ。』

ホワイト隊員『了解です。』部屋から出て行った。と思ったら戻ってきた。正確には、宙を舞って戻ってきた。

ダッカン隊員『ホワイト!』床に落ちて倒れているホワイトに話しかける。うめき声が聞こえるので生きてるようだ。扉を見ると

覆面の大男が立っていた。一瞬、13日の金曜日のジェイソンを思い出したが、チェーンソーを持っていないので違うと思った。そばには小柄な覆面の男?も立っている。

ナンバー1『教授、ここに五人いる。』

ネモ教授『そうか。では、私は設置するので別行動しよう。』そう言ってどこかに行った。

ポール艦長『君たちは誰だ。いや、そもそもどうやってここに来たんだ。』

ナンバー1『その質問に答える気はない。KASAと連絡できる場所に案内しろ。』

カイル隊員『断る。』

ナンバー1は問答無用でカイル隊員の首の骨を折った。

ナンバー1『断ればこうなる。こいつで三人目だ。』

ポール艦長『!…分かった。こっちだ。』


【ノア】の中心部?

ネモ教授は、このステーションを時空間に移動するための装置を設置していた。

ネモ教授『うーむ。この大きさならこれぐらいの出力でOKだと思うんだが、念のために最高出力にしておこう。』


【ノア】のメインルーム。

ナンバー1は、隊員たちと共にメインルームに着いた。

ナンバー1『KASAにつなげろ。』

ポール艦長『ホワイト隊員。』

ホワイト隊員『分かりました。』

数分後

ホワイト隊員『こちら【ノア】。問題が発生しました。返答をお願いします。』余計なことを言って殺されるかもしれないと思ったが、大男は意に介さなかった。

アニー局員『こちらKASA。どうされましたか。』

スティーブン局長『どうした?』

アニー局員『局長。突然、【ノア】からアクセスが。心配性のホワイト隊員からなのでたいしたことはないかと…』

明日の任務を控えて何の問題が発生したの?もしかしてダッカンのことがばれた?と考えた。そうなった場合なんとか上部に知られる前に処理したいので、局長や副局長を遠ざけようとしたのだが。


ナンバー1『初めまして。』覆面男が画面に映った。

ボブ副局長『これは…。』

アニー局員『誰です?』ナンバー1の登場は予想外の出来事だった。確かに問題発生だ。

ナンバー1『私か。私はナンバー1だ。君はアニーだな。資料で見た。いや、クリムゾンフォレストのアンナだったな。もう洗脳した子供たちをこちらに送らなくてもいいぞ。あとは12009号室、12011号室から異臭が出てると思うぞ。12015号室はまだだろうな。』

アニー局員『なっ!』

スティーブン局長『アニー君?クリムゾンフォレストだと。』局長は、その名を知っていた。反政府軍の一つだ。

ボブ副局長『彼女を拘束しろ。そして、12009,12011,12015を調べろ。』副局長の対応は迅速だった。アニーは、取り押さえられた。

アニー『お前は誰だ?』

ナンバー1は答えずにダッカン隊員を突き出す。

ナンバー1『お前の仲間だ。ダンカンだったかな。』

アニー『!』

ダッカン隊員『どうしてそれを。アンナのことも子供たちのこともどうして知っている?』

ナンバー1『正直、お前たちのことはどうでもいい。俺たちの欲しいものにたまたまお前たちがいたというだけだ。では、一時的にとはいえ子供たちを救った報酬をもらおう。』そう言って接続を切った。モニターが真っ暗になった。ダッカンの視界も暗くなった。ナンバー1によって首の骨を折られたのだ。

しばらくして、教授がメインルームに入ってきた。

ネモ教授『ここにいたのか。準備完了だ。あと五分でダイブするぞ。』

ポール艦長『お前たちは誰だ。報酬とは我々の命か。我々三人も殺すのか。』

ネモ教授『報酬がお前たちの命?お前たちにそれほどの価値があると思うのか。それはこのステーションをもらうことだよ。』

ホワイト隊員とマイケル隊員が顔を見合わせる。(もらうとは?)

しばらくして、その意味が分かった。


時空間。

宇宙ステーション【ノア】⇒STステーションとなった瞬間である。

そのメインルーム。

連れて来られた三人は、ここがどこか分からなかった。宇宙からどうやってここにきたのかも分からない。得体の知れない者たちだと感じた。

ナンバー1『こいつらはどうします?』今にも殺しそうな雰囲気を出している。

ネモ教授『そうだな。仲間にしようと思う。このステーションを熟知してるしな。』そう言ってポケットから容器を取り出した。その中にはカプセル状の薬が入っていた。

ネモ教授『この薬を飲みなさい。我々の仲間になり人類の未来を共に救おう。』

ポール艦長『人類の未来を?飲まなかったらどうなる?』意味不明だが拒否権は無いように思えた。ナンバー1が殺気を放つ。殺気を感じ取れなくても拒否すれば殺されるのが分かった。

最初にポール艦長が薬を飲む。それを見てマイケル隊員も薬を飲んだ。ホワイト隊員は躊躇っていた。だが飲まなければ殺されると思い、薬を口に入れようとしたとき、ポール艦長とマイケル隊員が苦しみだした。

ネモ教授『これは?』自分やナンバー1には無かった症状だった。しばらくして二人とも静かになったが、目の瞳孔が開いている。

ナンバー1が教授を見る。教授は首を振った。それを見たナンバー1は二人を始末した。

ネモ教授『…おそらく別世界の統合に耐えれなかったんだろう。うーむ。精神的なものだな。我々と違う点は、真っ先に思いつくのが執着とか未練か。そういうものが影響するのか調べる必要がありそうだな。これはこれで貴重なデータになった。役に立ったな。』そう言いながら残った一人を見た。

ホワイト隊員『助けてくれ。俺にはフィアンセがいるんだ。絶対に口外しない。』

ナンバー1『フィアンセか。未練ありすぎだな。』

それを聞いて、教授は、メインルームを出て行った。もうデータは必要なかったのだ。そのあとをナンバー1が追う。ホワイト隊員は一人残された。おそらく逃げ場がないから放置されたのだろう。そばにポール艦長、マイケル隊員そしてダッカン隊員の死体が転がっている。逃げたいがここがどこかも分からなかった。結局、その場から動かずに時間だけが過ぎた。

ナンバー1が戻ってきた。そしてベルトを渡す。

ナンバー1『これをつけろ。』

ホワイト隊員は無言でベルトを着けた。そしてステーションの出入口に連れていかれた。

ナンバー1『薬の改良は時間がかかる。だからお前にはもう用がない。元の世界に帰してやる。』その言葉にホワイト隊員は安堵したが、扉が開かれると、ここが異世界かと思い不安になった。みたこともない光景だった。あちこちに渦が巻いている。戸惑っていると、

ナンバー1『じゃあな。』そう言ってホワイト隊員の背中を押し、時空間に追いやった。

ホワイト隊員は、悲鳴を上げたが、帰れると信じていた。


医務室。

ネモ教授『すばらしい設備だ。あの男はどうした。』

ナンバー1『時空間に放り出しだ。』

ネモ教授『そうか。ではこのステーションを使いやすいようにしていき仲間を増やさないとな。』

ナンバー1がホワイト隊員に渡したベルトはタイムベルトではなかった。従って、死ぬまで時空間を漂流することになる。仮にタイムベルトだったとしてもホワイト隊員の知っている世界とは別の世界すなわちもう一人のホワイト隊員がいる世界に行ってしまう可能性が高いからどのみち彼は帰ることができなかった。


だが、ナンバー1のこの行為がのちに大惨事を引き起こすとはこのときは思ってもいなかった。


STステーションの食堂。

ナンバー2『でも結果的には、子供たちは自殺しなくて済んだのですね。』嬉しそうだった。

教授『そうだな。』ナンバー2は忘れているのだろうか。一つの世界のテロを防いでも他の世界はテロが発生する。その時の犠牲者は、クロスポイントで生き残った世界の人(この場合は子供たち)も飲み込んでしまう。つまり死んでしまうのだ。だが、嬉しそうなナンバー2を見て誰もそのことを言わなかった。正義感で言えば、ナンバー2とナンバー3がある。ナンバー1はそこそこだがナンバー4にいたっては殺人鬼なので正義感は無い。じゃあ、教授は?

話し終わったとき、

『お待たせ。今日はジャパニーズカレーです。』と言って料理を持ってきたのはタケオだった。


登場人物紹介(26話まで)

Time Breaker

・ネモ教授 :65歳 インド出身 リーダー 本名ラマラガン(元大学教授)。

・ナンバー1:50代前半 190cm  ロシア出身 屈強怪力 本名ゾーン アーミーナイフ所持。

・ナンバー2:22歳 160cm  フランス出身 長髪で美人 剣を背負っている。

・ナンバー3: 165cm位  アジア系 精悍な顔つき 行方不明。

・ナンバー4:28歳 170cm55kg イギリス出身? 茶髪で茶色の目 ナイフ所持。

・ナンバー5:1歳前後? カナダ出身 グリズリー。

・ナンバー6:1歳前後? カナダ出身 グリズリー。

その他

・アレクサンドラ・ボーニッシュ:26歳 その人物の情報を知る能力持ち。ナンバー4と相思相愛。

・遠藤麻希:女子高生 ナンバー1を好き。

・馬場竹男:52歳バツイチ ナンバー4が慕っている。


用語

・BHB:ブラックホール爆弾。半径50mの全てを消失させることができる。

・DBH:?

・STステーション:5人と2匹の基地?

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