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27.宇宙ステーション【ノア】

・消失の章:1~12話

消失という任務を実施する理由とは?

 その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?


・悲哀の章:13話~26話

 新たな仲間を探すダイブになっています。

 15話~18話 ナンバー4の出会いと別れ

 19話    ナンバー3について

 20話~22話 ナンバー1の出会いと別れ

 23話~26話 ナンバー4の決断


・裏切りの章:27話~(3日毎に更新:06/01,06/04,06/07…)

 ステーションがメイン。


2275年7月5日

宇宙ステーション【ノア】

人類の宇宙で生活できるようにKASAによって開発され、実用化されたコロニーである。

明日、一般人を迎えることになっている。

ホワイト隊員『ステーションの最終確認は終わったのか。報告せよ。』

モニターに各項目のチェック完了が表示されていく。

ダッカン隊員『ホワイト、そんなにきっちりしなくても大丈夫だぜ。』

ホワイト隊員『そうは言っても明日から二週間子供たちが過ごすんだよ。念には念をだ。』

そう、コロニーでの最初に暮らす一般人は、十代の子供たちだった。KASAが選定した子供たちと言うことになっているが、実際は、全員関係者の子供たちだった。特に資本提供している企業の子供たちが大半を占めていた。そのためにホワイト隊員は慎重になっていたのだ。不備があれば資金援助が切られてKASAは解散に追い込まれるだろう。モニターのチェック項目が全て緑表示になり問題がなかった。ホワイト隊員は一安心した。そして地球に定期連絡をして、明日を待つだけだった。


KASA(地球)

【ノア】からの定期連絡を受ける前にある子どもの親が宇宙へ飛び立つ前にもう一度会いたいとKASAに来たと連絡が入った。

ボブ副局長『この忙しい時に。追い返せないのか。今、会って子供がホームシックになったらどうするんだ。』

アニー局員『私が対応します。』

ボブ副局長『頼むぞ。帰ってもらえ。』

アニー局員『了解です。』笑顔で出て行った。


待合室(12015)。

尹夫妻は、早く息子に会いたかった。確かめたいことがあったからだ。ドアが開いた。

アニー局員『尹様。どうなさいましたか。』

尹(夫)『息子に会わせて欲しいんだ。』

アニー局員『申し訳ございません。明日飛び立ちますので、それは出来かねます。万が一、ホームシックになられては計画に支障をきたしますので。』

尹(夫)『一週間前に訓練から帰ってきたときから様子がおかしかったんだ。訓練は、初歩的なもののはずだから様子がおかしくなることはないはずだ。』

アニー局員『そうですね。訓練といっても学校の授業と変わらず内容が宇宙生活での基礎知識を学ぶことです。あとは運動は簡単なものですので。どのようにおかしかったのでしょうか。』

尹(妻)『親の感です。見た目もしぐさも同じなのですが、なんとなく、そう、心がここにあらずと…。』そのあとの言葉は話せなかった。尹(妻)は倒れた。アニー局員が尹(妻)を撃ったのだ(サイレンサー付き)。

尹(夫)『なっ!』尹(夫)も撃たれて絶命した。

アニー局員『申し訳ございません。私たちの計画に支障をきたしますので、静かにしてくださいね。』そう言って左手を口に当て『私です。問題が発生して処理しましたので、任務終了まで12015号室は開けないように。』誰かに連絡したようだった。そして部屋を後にした。


アニー局員『なんとか帰ってもらいました。』

ボブ副局長『そうか。交渉事はお前に任せるのが一番だな。一週間前に一時帰宅させたのが失敗だったか。今回で三組目だな。子供に会わせて欲しいと言ってくるのは。いつも説得ご苦労さん。』

アニー局員『これも仕事の一つですから。』今回で待合室が三つ使えなくなったと思ったが、明日宇宙に飛び立てばもう使えない部屋は増えないだろうと思った。


2275年7月6日

大勢の報道陣の中、子供たち十二名を乗せたスペースファルコンが宇宙ステーション【ノア】に向かって飛び立とうとしていた。特に問題は起こらなかった。子供たちは初めての宇宙飛行というのにとても冷静であった。

ボブ副局長『みんな落ち着いていたな。さすが未来のスポンサー様だな。』

アニー局員『皮肉に聞こえますよ。でも大物感がありますね。』なんとか死体は隠し通せたようだった。

そして時間となりカウントダウンが始まった。

KASA『…スリー、ツー、ワン、ゼロ。全世界の子供たちに希望を。』


数時間後

宇宙ステーション【ノア】

ポール艦長『よくきたね。私がこのコロニーでのリーダーのポールだ。いわば校長先生だと思ってくれればいい。ということで君たちの担任を紹介するよ。ホワイト先生だ。』

ホワイト隊員『みんな、二週間だけどお手柔らかにお願いします。』

生徒A『ここの重力は、地球とどのくらい差があるんですか。』

ホワイト隊員『いきなり難しい質問だね。そういうことは明日からのカリキュラムに入っているからね。今日は食事やフリータイムを楽しんで。さあ、二週間のみんなの住処に案内するよ。』


2275年7月11日

子供たちが【ノア】に来てから数日たった。子供たちは英才教育を受けているせいかすぐに環境に馴染んだ。但し、夜遅くまで起きているのはいただけないが、無理もないと見ないことにしていた。


食堂。

ホワイト隊員『みんな、素直で優秀なんだけど、おとなしすぎる感じがするんですよ。反抗期はないのかな。夜更かしはしているようですが。』

ポール艦長『問題がないようでなによりだ。何かあれば我々の首が飛ぶどころではないからな。』

その時、子供たちが入ってきた。

ホワイト隊員は、立ち上がり『どうしたのかな。眠れないのかな。』と聞いた。

子供たちは無言だったが、手にはナイフが握られており、赤く染まっていた。

ホワイト隊員『!』異変に気付き、艦長を見た。その時、子供たちが一斉に襲い掛かってきた。ホワイト隊員は、迷った。傷つけるわけにはいかないと思ったが、子供たちの目を見た時それが間違いだったと分かった。狂気の目をしていた。ポール艦長の悲鳴が聞こえた。悲鳴の方を見ると子供たちに刺されて断末魔の艦長がいた。ホワイト隊員は、子供の一人を押さえつけ、気絶させようとしたが、子供の抵抗する力が自分のそれを上回っていた。腕が折られた。痛みで一瞬ひるんだところを一気に襲われた。そしてホワイト隊員も絶命した。このステーションに残っている大人は一人になった。


メインルーム。

ダッカン隊員はメインルームでKASAにアクセスしていた。

ダッカン隊員『こちら【ノア】のダッカン。聞こえますか。』

アニー局員『よく聞こえます。映像も綺麗です。そちらはどうですか。』

ダッカン隊員『ノープロブレム。全て計画通りに進んでおります。』

ボブ副局長『どうした。定期連絡の時間では無いはずだが。』

ダッカン隊員『緊急連絡になります。』そう言って、右手の人差し指をカメラに向け、銃を撃つしぐさを見せた。』その動作に他の局員たちがざわめいた。

ボブ副局長『ふざけるな!懲罰ものだぞ。』

アニー局員『準備完了です。いつでもOKです。』そう言って銃を取り出し、ボブ副局長の頭を撃った。悲鳴が上がる。それと同時に

ダッカン隊員『こちら、クリムゾンフォレスト(深紅の森)のダンカン。最後の任務を実施する。この映像を地球の全人類に送る。さあ始めよう。』

ダッカン隊員の後ろには、子供たちが立っていた。

ダッカン隊員『この映像を見ている人たちよ。人間は、地球の自然を破壊するだけには飽き足らず、今度は宇宙をも汚染しようとしている。我々クリムゾンフォレストは、これに断固反対し、今後も宇宙開発を続けるならこのような措置を取る。』そう言うと子供たちがダッカン隊員の前に出た。そして手に持ったナイフで自らの首を切って自殺した。その映像を見ていたKASAの局員たちが悲鳴を上げた。おそらくこの映像を見た人々が悲鳴を上げただろう。

ダッカン隊員『我々は簡単にこれができる。美しき地球に敬礼を!』そう言うとダッカン隊員は、【ノア】を爆破した。

アニー局員は、その混乱の中、行方不明となった。おそらく逃げ切ったのだろう。

この事件以降、宇宙開発は廃止となった。スポンサーは子や孫を失い、完全撤退をしてしまったのだ。KASAの解体だった。


STステーションの食堂。

ネモ教授『これが宇宙開発が進まなくなった要因なのだよ。』

ナンバー1『その【ノア】がこのSTステーションだ。』

ナンバー4『知らなかったな。でも爆発したんだろ。』

教授『爆発前に貰った。』

ナンバー2『そうだったんですね。それはナンバー1とですか。』

ナンバー1『そうだ。』


まとめてみました。


00XX年イエス=キリスト抹殺(未公開)

1765年10月28日カナダ森林でDBH

1893年06月15日ロンドンでDBH

1999年11月13日北京天安門広場でDBH失敗

1999年12月31日フランスでDBH

2016年05月某日富山に遭難

2038年02月14日東京でDBH

2041年10月某日仙台

2044年04月01日最初のタイムトラベル

2050年08月某日東京でショッピング

2056年01月22日ロシアでDBH

2080年全人類ICチップ管理化(未公開)

2127年04月05日アフリカ大陸北部

2XXX年発電胎バクテリア発見(未公開)

2XXX年バクタ―セル製品化(未公開)

2275年KASAによる宇宙コロニー完成

2XXX年人類滅亡(未公開)


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