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24.遭難~タケオ~

・消失の章:1~12話

消失という任務を実施する理由とは?

 その任務を遂行する各メンバーはどのような人物なのか?


・悲哀の章:13話~26話

 新たな仲間を探すダイブになっています。

 15話~18話 ナンバー4の出会いと別れ

 19話    ナンバー3について

 20話~22話 ナンバー1の出会いと別れ

 23話~   ナンバー4の決断


とある民家の一階の部屋。

ナンバー4は目を覚ました。起き上がろうとしたが全身が痛い。深呼吸をして精神を集中させる。少し痛みが遠のいた。起き上がり、現状を確認した。タイムベルトはない。服はそのままだ。あちこち破れている。チョーカーも外れている。そうするうちに色々と思い出した。ステーションに戻る途中に穴が開いて吸い込まれたのだ。そして空中に出て落ちた。この痛みから生きているようだ。助かったのかと思った。周りを見るとどうも日本のようだ。麻希の家にあったものと似たような感じがする。タイムベルトと認識阻害チョーカーは近くに置いてあった。確認すると、どちらも動かない。完全に壊れたようだ。頭に埋め込んだ翻機が故障していたら終わりだなと思い、部屋のドアを開けると男が椅子に座っており振り向いてこちらを見た。

住人『起きたのか。もう動けるのか。』と真顔で言ってきた。ナンバー4は住人の言っていることが分かり、翻機が壊れていないことにホッとしたが、目の前の男は怒っているように見えるのは気のせいかなと思った。

ナンバー4『ありがとうございます。えーと、ここは何年のどこですか?』

住人『日本語話せるのか。俺は英語はダメだからなあ。何年だって?平成と言っても分からないか。西暦2016年日本の富山県だよ。』

ナンバー4『2016年!』教授は2044年にタイムマシンを開発したから、今の時代にはタイムトラベル用の電子部品は無いかもしれないと思い絶望感に襲われた。ついでに空腹感にも襲われた。『ぐ~』とお腹が鳴った。

住人『米は大丈夫か。アレルギーはないよな。』と聞いてきた。

ナンバー4『どちらも大丈夫だ。』

その住人は、おにぎりと目玉焼きを出してくれた。ナンバー4は食べ終わり、改めて礼を言った。

住人『人間で良かったよ。俺は、馬場竹男。タケオ・ババだ。』

ナンバー4『ジャックです。よろしくタケオさん。』なぜかそう言ってしまった。きっとご飯のせいだろう。うまかった。

タケオ『ジャックさんは、もしかしてNASAの関係者ですか。空から落ちてくるというのは実験とか…。』

ナンバー4『えーと、言えないんです。』

タケオ『守秘義務というやつかあ。単刀直入に言うとこの家の修理費用をどこに請求すればいいかなあと思って。』

ナンバー4は、立ち上がり、家の惨状を見てから、(金はないし、どうしようかな。適当に言うか。)と考え

ナンバー4『私が戻る際に清算できるように手配します。ただ、今は連絡がつかないし、この失敗を公表することはできないので、捜索隊が見つけてくれるまでしばらくここにいてもいいですか。』と言いながら、なぜかいつもの口調で話せない自分が不思議だった。

タケオはしばらく考えて『分かったけど、変なことはするなよ。あっちの趣味はないからな。それと、雨が降ったら大変だから、あとで屋根の応急処置をするから手伝ってくれ。でもまずは着替えだな。男の服を脱がす趣味はないからそのままにしといた。着替えたらホームセンターに行って買い物だ。』

ナンバー4は、タケオから借りた服に着替え、一緒にホームセンターに軽トラで向かった。

ナンバー4『タケオさんは、あの家に一人で?』

タケオ『うん。バツイチでね。子供が二人いるが相手が連れて行った。』

ナンバー4『フーン。バツイチってなんですか。』

タケオ『ようするに離婚したということだよ。』苦笑しながら言った。

ナンバー4『オー、ソーリー。』そう言ってタケオを見た。頭は禿げていて身長は俺くらい。体重は俺より重いな。推定80kgぐらいかな。年は…。

ナンバー4『タケオさんは何歳ですか。俺は28歳です。』

タケオ『若いな。俺は、52歳だ。あそこだ』ホームセンターが見えた。

タケオ『ここで穴を塞ぐ板とか買わないとな。珍しいならいろいろ見て回ってきていいぞ。』周りを見てきょろきょろしているナンバー4を見て言った。

ナンバー4『ちょっと見て回る。』と言って別行動をした。タイムベルトの修理に使えそうなものはないかと見て回った。残念ながらこのホームセンターというところにはそういう部品はないようだった。タケオがカートを押して近づいてきた。

タケオ『何か欲しいものがあったのか。』

ナンバー4『落ちた時に通信用の機器が壊れたようで、その修理部品でもあればと思ったんだがなかった。』

タケオ『ここは、ホームセンターだからな。電子部品ならネットかこの近くなら無〇〇ーツかな。でもNASAが使うような部品なら一般に売ってないかもな。うーん。帰って屋根の修理をしたら俺が見てみようか。』

ナンバー4『えっ。』

タケオ『これでも一企業の開発部にいるから。』と笑顔で言った。


家に戻り、簡単な屋根の修理をして、二人は雨漏りが無い程度にはなっているはずだと思った。その後、タケオが晩御飯を作り始めた。

ナンバー4は家の中を見て回った。ある部屋を覗くと写真があった。タケオが言っていた元家族の写真なのだろう。扉を閉めようと思ったとき、『あれは!』と驚いた顔をした。

ナンバー4『タケオさん、タケオさん、うっ、この匂いは。』カレーの匂いだった。

タケオ『どうした。』

ナンバー4『カレー。』テンションが下がったが、手に持っているのを思い出しテンションが上がった。

ナンバー4『これ、これ。』手には、ド〇えもんの傑作選を数冊持っている。

タケオ『ド〇えもんの本がどうかしたのか?』

ナンバー4『読んでもいいか。読みたいんだけど。読ませてくれ。』興奮しながら言った。

タケオ『別にいいけど、日本語読めるのか?』ナンバー4の興奮している態度を見て呆れた顔で言った。

ナンバー4『ノープロブレム。ひゃっほー。』ダイニングの椅子に座り読み始めた。


しばらくして夕食の準備ができたようだ。

タケオ『今夜はカレーライスだ。本を置いて食べよう。』

ナンバー4『おれが知ってるカレーとなにか違う。』

タケオ『ん?』

ナンバー4『うまい。なんだこれ。教授のカレーとは比べ物にならない。お代わりあるか。』

タケオ『気に入ったのならよかった。お代わりはあるぞ。俺は明日会社だからお昼はこのカレーを食べてくれ。もしかして教授のカレーと言うのはこんなのか。』とスマホで写真を見せてきた。

ナンバー4『それだ。こっちのほうが断然うまい。』ナンバー4はお代わりをして、それから風呂に入らせてもらった。あとはもちろん読書だった。幸せ過ぎると思った。

タケオもお風呂から上がると、ドライバー等を持ってきて

タケオ『壊れた機器を見てみようか。』と言った。

ナンバー4は、タイムベルトを持ってきた。チョーカーは正直どうでもいい。タケオが分解するのを見ていた。自分はこういうことは教授やナンバー3に任せていたので全く分からない。タケオが何かを取り出した。

タケオ『なんだこれ?見たことが無いな。液体が入ってるみたいだけど、バッテリー液かな。』

ナンバー4『それは、バクタ―セルと言って、発電胎バクテリアが入ってるんだ。でも見たところ死んでしまったのかな。』

タケオ『最新のバイオテクノロジーかな。すごいな。さすがNASA。』相変わらずナンバー4をNASAの人間だと思っている。

タケオ『うーん。分からん。見たことが無いモジュールが多いな。なあ、明日会社に持って行ってもいいかな。日曜大工レベルの道具だと全然分からない。もちろん、他の社員に見つからないように調べるから。』

ナンバー4『どうせ動かないし、好きにしていいよ。俺はこの本を読んでるから。』

タケオ『ド〇えもんの映画のDVDもあるぞ。見るか。』

ナンバー4『※■△§』言葉にならない声を上げた。



登場人物紹介(24話まで)

Time Breaker

・ネモ教授 :65歳 インド出身 リーダー 本名ラマラガン(元大学教授)。

・ナンバー1:50代前半 190cm  ロシア出身 屈強怪力 本名ゾーン アーミーナイフ所持。

・ナンバー2:22歳 160cm  フランス出身 長髪で美人 剣を背負っている。

・ナンバー3: 165cm位  アジア系 精悍な顔つき 行方不明。

・ナンバー4:28歳 170cm55kg イギリス出身? 茶髪で茶色の目 ナイフ所持。

・ナンバー5:1歳前後? カナダ出身 グリズリー。

・ナンバー6:1歳前後? カナダ出身 グリズリー。

その他

・アレクサンドラ・ボーニッシュ:26歳 その人物の情報を知る能力持ち。ナンバー4と相思相愛。

・遠藤麻希:女子高生 ナンバー1を好き。

・馬場竹男:52歳 


用語

・BHB:ブラックホール爆弾。半径50mの全てを消失させることができる。

・DBH:?

・STステーション:5人と2匹の基地?

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