キャラクター名鑑
読者の方から要望のあったキャラクター名鑑です。やたら登場人物の多いこの話を把握するのに、役に立てれば幸いです。第二部終了の五十一話までのキャラクターのみですが、かなりネタバレ有りなので、五十一話まで読んでいない方はお気をつけください。
【登場人物紹介】
《ミラ・クラース王国》
有翼の民の国。四方を海に囲まれたセンブリア大陸の王国。大陸中央部の直轄領を治める国王の下に、四地方を治める四大大公、中央で重要職を務める七大選定候、以下各諸侯を配した封建国家。
*リュート・シュトレーゼンヴォルフ(ニーズレッチェ)(♂)
主人公。白羽、金髪。幼いときに両親を亡くして、クレスタ伯であるニーズレッチェ家に引き取られた孤児。その後、東部大公の息子、ランドルフに仕えるが、兄の死によって、その才能が開花し、『白の英雄』と呼ばれるようになる。実は、七大選定候の内の一人にして、王子の可能性がある人物。性格は、ブラコンのドS。ネーミングセンスは皆無。
*ラセリア・シュトレーゼンヴォルフ(♀)
リュートの母親。息子と同様、白羽に金髪。元、四大大公家、ガーデリシュエン家の長女。夜盗によるクレスタ襲撃事件で殺害される。
*ヴァレル・シュトレーゼンヴォルフ(♂)
リュートの父親。元、七大選定候家、シュトレーゼンヴォルフ家の嫡男。帝国による第一次侵攻の折、『白の英雄』として讃えられるが、その後残党兵により殺害。
*レミル・ニーズレッチェ(♂)
リュートの義兄。黒髪に、空色の羽。王国東部の港町、クレスタを治めるニーズレッチェ家の嫡男。性格は温厚、かつ、爽やかで、平凡。帝国第二次侵攻時の、雪原の戦いで戦死。
*リーシャ・ニーズレッチェ(♀)
レミルの母親。クレスタを治めるニーズレッチェ家の一人娘。女ながらにして、領主職を難なく務める。性格は世話焼きで、明朗。
*ロベルト・ニーズレッチェ(♂)
レミルの父親。グレーの羽と同じ色の口髭がトレードマーク。元中央貴族出身で近衛隊に所属暦あり。ニーズレッチェの婿養子にして、現在のクレスタ伯。
*シン・カラーズ(♂)
クレスタの町医者。実は、王妃による間者。
*トゥナ・カラーズ(♀)
町医者シンの長女。黒髪に、薄紫の羽。医者を志していたが、夢破れ、看護婦になる。性格は勝ち気で、物事をはっきり言うタイプ。現在、レミルの子を妊娠中。
*マリアン・カラーズ(♀)
町医者シンの次女。栗色の髪に、薄桃の羽。姉同様に、看護婦。性格はおとなしめで優しかったが、リュートにふられて、現在行方不明。
*ロム爺(♂)
クレスタの風見職につく老人。リュートと共に、仕事をしていた。
*ランドルフ・ロクールシエン(♂)
王国東部を治める東部大公の長男。黒髪に黒羽。東部の都、レンダマル市長職にあったが、帝国の侵攻により、東部遠征軍の長として、南部に赴く。父の死去により、新大公として即位する。リュートの元主君だったが、最近、リュート専属のつっこみ役、兼、ワトソン君的役割が板に付いてきた。
*クルシェ・ロクールシエン(♂)
ランドルフの弟。兄とは腹違いの庶子。引っ込み思案な性格で、弱気。黒髪に、白まじりの黒羽。
*ガンダルフ・ロクールシエン(♂)
東部大公。ランドルフ、クルシェの父。東部の鷹、の異名を持つ。御前会議後に無念の死去。
*ギゼラ・ロクールシエン(♀)
ランドルフの母。クルシェにとっては、義母に当たる。なかなか身を固めない息子にヤキモキさせられている。
*レギアス・ファー(♂)
ロクールシエン家に代々仕える武官の息子。ランドルフの幼なじみ。長身、巻き毛の、女好き。軽い性格だが、義に厚く、弓の名手。リュートの剣の師匠でもある。
*ギリアム・ファー(♂)
レギアスの父。ランドルフの父、ガンダルフの腹心にして、武官ファー家の当主。
*オルフェ・レンダラー(♂)
ロクールシエン家に代々仕える文官の息子。眼鏡がトレードマークの小男。武力を野蛮だと嫌っているが、いざ、戦場に出れば、ノリノリで投石機をぶっ放す二重人格者。現在、宰相からの引き抜きにより、ランドルフの元を去る。
*ハルト・レンダラー(♂)
オルフェの父。ガンダルフの秘書長官。片眼鏡の男。あまりの無表情ぶりから、蝋人形、と揶揄される。
*ラスク・アージェリオン(♂)
レンダマル兵士鍛練所におけるランドルフの秘書。没落貴族で、東部独立派、『東部解放戦線』のメンバー。ランドルフの命を狙うも、失敗の上、獄死。
*バズ、トニー(♂)
レンダマル市庁舎の衛兵達。小太りがバズ、やせっぽちがトニー。
*アラン(クローディア、シルヴィア)(♀)
レンダマル市庁舎の衛兵。王妃の密偵にして、占い師。リュートとの戦闘により、右目を失った隻眼の女。
*ガルド・ナムワ(♂)
南部に駐留していた東部軍駐留部隊長。剃った禿頭と、筋肉が素敵な豪傑。おやっさん、の名で元荒くれの駐留軍兵士から慕われる元平民。
*ジェルド(♂)
南部大公代理。雪原の戦いで片翼切断。頭の固さから、リュートにぶちのめされる。
*レッツェル(♂)
南部に駐留していた国王軍駐留部隊長。雪原の戦いで死亡。
*エルメ(♂)
王国最南端エルダーを治めていた辺境伯。国を裏切って、帝国に情報を提供。その罪により、リュートの手によって処刑。
*鍛冶屋の親方(♂)
帝国の武器鋳造技術を持つ。エルメによって、背信行為に利用されたが、現在は、リュートに協力。
*コーネリアス・ピリス・ガリア三世(♂)
ミラ・クラース国王。青い目に白銀の羽。リュートの父の可能性もあったが、リュート自身はその可能性を放棄。
*エミリア・ピリス・ガリア(♀)
ミラ・クラース王妃。白羽に銀髪。ラセリアの妹にして、リュートの叔母。少女の微笑みの下に、女策士である女狐の顔を持つ。リュート拉致殺害未遂事件の黒幕。
*ヨシュア・ピリス・ガリア(♂)
国王と王妃の息子。十五才の第一王子。銀髪に青い目。元々は勉強嫌いの脱走癖持ちだったが、リュートのきつい躾で、王者の血に目覚める。
*オリヴィエ・ガーデリシュエン(♂)
北部大公。リュートの母、ラセリアの兄で、リュートの伯父にあたる。銀髪と狐に似た容貌から、銀狐とあだ名される。王妃の外戚として、宮廷を牛耳っていたが、御前会議でリュートに暴露された汚職によって、現在、失脚。
*エイブリー・ガーデリシュエン(♂)
北部大公オリヴィエの息子。リュートの従兄弟にあたる。父同様、銀狐と揶揄される、俗物的で、嫌味な男。
*トリスタン・リューデュシエン(♂)
南部大公。黒羽、黒髪のその痩せた容貌から、死神と揶揄される。男色家のドM。しかし、男の趣味にはうるさい。好みど真ん中のリュートに、南部軍全権を譲渡。と、ある秘密を握っているため、現在王都にて、飼い殺しにされているらしい。
*マティルダ・ザルツリュシエン(♀)
西部大公夫人。亡くなった夫に代わり、現在大公職を務めている。西部訛りの女傑。リュートに西部軍を貸与。
*フリード・ザルツリュシエン(♂)
次期西部大公。まだ幼い為、母マティルダの元で勉強中。
*ミッテルウルフ(♂)
七大選定候の一人。国王軍第二軍長。金髪の巨漢で、豚、と揶揄される。現在、南部に第二軍を率いて駐留中。
*ラディル・ミルアーウルフ(♂)
七大選定候の一人。近衛隊長にして、国王軍第三軍長。長い睫毛がチャームポイントのナルシスト。
*リヒャルト・シュタインウォルフ(♂)
七大選定候の一人。宰相。鼠に似た初老の小男。同じ言葉を繰り返す癖がある。
*マーリン・ハリナウルフ(♂)
七大選定候の一人。大神官。長い髭が自慢の老人。好色な一面も持つ。
*ローテンウルフ(♂)
七大選定候の一人。司法長官。堅物すぎると評判で、御前会議の議長も務める。
*トリエンヴォルフ(♂)
七大選定候の一人。副宰相。いぶし銀の魅力があるらしいが、今まで台詞は一言もない。
*ハインリヒ・マルト(♂)
シュトレーゼンヴォルフ家の老執事。リュートの復権まで、西部の田舎で隠遁生活をしていたため、時折西部訛りが飛び出す。破天荒な主人に寿命を縮められているようで、実は、生き甲斐が出来て嬉しいらしい。
*ザビーネ・マルト(♀)
シュトレーゼンヴォルフ家メイド長。老執事ハインリヒの妻。こてこての西部訛りの老婆。老執事より頼りになると、もっぱらの噂。
*ガリーナ・マルト(♀)
シュトレーゼンヴォルフ家メイド。先々代の庶子の娘だが、身よりのない為、老執事夫婦の養女として育てられる。三つ編みにそばかすがチャームポイント。オルフェに一目惚れして、現在、押しかけ女房をしている。
*リザ・クリュグローザ(♂)
近衛十二塔守備隊隊士。金髪に黒羽。黒犬、とあだ名される、闘技場の年間チャンピオン。態度は粗野で、知性に乏しい。現在の愛読書は、『これであなたも貴公子! 正しいクラース語入門講座』。
*アーリ・ブレスヴルド(♂)
近衛十二塔守備隊隊士。茶羽で、髪も髭も伸ばし放題の清潔感のない男。しかし、その素顔はなかなかイケメン。動物好きだが、リュート同様、ネーミングセンスは皆無。
*トーヤ・マルセレネスカ(♂)
近衛十二塔守備隊隊士。弓の名手で、クルシェと仲がいい。可愛い顔をした少年だが、その実は、御前会議時に、民衆を扇動して暴動を起こさせた腹黒。
*ニルフェルド・ゲッチェル(♂)
国王軍第三軍副団長。紫の羽に、顔に十字傷を負った男。リザとは旧知の仲。かつての主君ラディルを見限り、三軍正規兵と共に、リュートの傘下に加わる。
*タミーナ(♀)
ロクールシエン家が王都に有する館の侍女。王妃のスパイ。
*ベッティーナ・マルセロ(♀)
マルセロ宮中伯の娘。歌姫として、現在宮廷で最もときめく貴婦人。踊りはへたくそ。
*マルセロ(♂)
農作物の物流管理職にある宮中伯。北の大公と共謀して、現在、汚職容疑で逮捕。
*ママ(♂)
王都の色街を取り仕切る最高級娼館の主。見た目も心も女だが、その真実の性別は男。
《リンダール帝国》
センブリア大陸の南、海を挟んだ大陸に位置する軍事帝国。背に羽のないリンダール人の国家で、主戦力は空を翔る竜騎士団。第一次侵攻敗戦後、不可侵条約を結ばされるが、それを一方的に破棄して、現在、ミラ・クラース王国に侵攻中。
*カイザル・ハーン(♂)
リンダール帝国皇帝。赤毛に赤目。猛々しい気性の若き新皇帝。カルツェ城、ルークリヴィル城の戦いでリュートに敗れ、突然の発疹まで発症。現在帰国中。愛竜はエルマ。(リュートによって、殺害)
*ギゼル・ハーン(♂)
リンダール帝国先帝。第一次侵攻の折に、ルークリヴィル城において、リュートの父ヴァレルによって、虜囚。
*ヴィーレント・サイニー(♂)
帝国第二軍の将軍にして、蒼天騎士団団長。その頑健さから、鉄人の二つ名で知られる。ルークリヴィル城の戦いで、リュートに敗れ、現在は半島最南端エルダーに駐留中。愛竜はベルダ。
*セネイ(♂)
蒼天騎士団副団長。ルークリヴィル城の戦いで戦死。
*ミーシカ・グラナ(♀)
帝国第三軍の将軍。第一次侵攻時のルークリヴィル城戦で、皇帝と共に捕らわれるが、リュートの父、ヴァレルによって逃がされる。
【地名】
クレスタ:王国南東部に位置する港町。リュート、レミルの故郷。
レンダマル:東部一の都。ランドルフが市長職を務めていた。
ガリレア:王都。街全体を城壁と十二の塔に囲まれた大陸中央部の最大の都。
イヴァリー半島:王国南部に位置する半島。南に著しく突き出した地形の為、竜騎士達の侵攻を二度にわたって受けている。
アイ山脈:南部と大陸中央部の間、イヴァリー半島最北部に走る標高の高い山脈。
ルークリヴィル城:南部の中心の盆地に位置する南部大公居城。数々の戦役で、最重要の地として、戦場になる。何か、秘密を抱えているらしい。
マルク城、カルツェ城、バッハ城:ルークリヴィル城以北の城。標高が高い南部の山地に位置するため冬場は雪に閉ざされる。
エルダー:イヴァリー半島最南部に位置する街。現在、帝国支配下にある。
改めて、こうして自分のキャラを紹介してみる、というのは、かなり気恥ずかしいものがありました。登場人物の多い話で、読者の方に負担をかけているようで、申し訳ない。と、言っておきながら、またすいません、登場人物増えます。男性読者の方には朗報(?)ですが、女性キャラを出す予定です。作者としては、ナムワとサイニー将軍が書けるのでうれしいです。(おっさんが好きなのです)感想で、アランとか結構意外な人物を好きと言って頂けるのもうれしいですね。また良ければ好きなキャラありましたらお教えくださいな。では、また、次話で。