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Check!  作者: カゲミヤ
1/1

ポーカーフェイズ

―――冬の雨は凍てつく程に身を切る。


核が産廃された筈の冬は特に―――




2016年、古寂びた街の

古い廃倉庫に雨宿りがひとり。

ドアノブに凭れ掛かり、中になだれ込む

隻腕の警官が 途切れそうな意識を研ぎながら。


拳銃の残弾を確かめる。―――1.2.3。

…残り3発。


憎らしげにスライドを引き、装填された弾丸とデコッキングされた事を確認した彼女は

気を失い、力無く俯く。

赤のレンガに水針が穿たれる音も

雨が溜まる音も

伏した彼女には聴こえない。


戦争が終わる最後の日


雨醒めやらぬその倉庫では



1発だけ 銃声が轟いた。



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