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静寂
二人きりの教室には、部活動に勤しむ声と、時計の刻む、カチコチとした音だけが響いていた。
偶々うたた寝をしていただけなのだが、気づいた頃には夕暮れに包まれ、そして、ひとつ年上の先輩に包まれていた。
……。
……。
……。
……。
「……先輩?」
「…………」
……。
……。
……。
……。
「……?」
「……」
……。
……。
……。
……。
「……」
「………貴方が好きです」
……。
……。
……、
……時が止まってしまったようになって、二人でそのまま固まっていた。
先輩に包まれた時間が苦にならない自分を認めると、答えはきっと明白だった。