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なぜ俺は放課後、天使と堕天使のハーレムと正義の味方してるんだ!?  作者: 一色一二三
第三章 正義の味方、エンジェルレンジャー部
24/30

間話 公園に至るまで

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「ただいま」

「おかえり、ママ。イギリスはどうだった?」

「きれいなところだったわ。大学や美術館の方々もよくしてくれたし。はい、おみやげのお人形とチョコレート」

「わあ、ありがとう! フランス人形だ!」

「ビスクドールっていうのよ。フランスだけのものじゃないんだから。お義母さんはもう帰られたかしら」

「うん。おじいちゃんのごはん作りに戻るって」

「私がもう帰ったって連絡しなくちゃねえ。なにか変わったことはあった?」

「えーとね、お兄ちゃんからすごい電話かかってきた。お母さんはいるかって」

「あら」

「だからね。ちゃんとわたし、ママはイギリスだよって答えたよ」

「いい子ねえ。他になにか言ってた?」

「なにも」

「そう。ならいいわ。お兄ちゃんへの誕生日プレゼントがちゃんと届いたのね」「わたしもね、お兄ちゃんに『お誕生日おめでとう』っていったよ!」

「まあすてき。お兄ちゃん喜んでたでしょう」

「喜んでたけど、それどころじゃないって怒られた」

「あらあら。忙しいのかしらねえ。さ、元気出して晩ごはんにしましょ」

「おばあちゃんがカレー作ってくれたんだよ」

「ありがたいわ。今日はおばあちゃん特製カレーね」



---



「おはようございます! 朝です! 朝チュンです!」

「用法が違うわねえ。ほら、朝よみなさん。起きて起きて」

「我は眠いのだ。寝かせろ」

「目と鼻の先でお魚の胆汁をいぶすわよ」

「起きる」

「いまから朝のラジオ体操とサバクンジャーと行わなければならないのです! 寝ている暇なんてありませんよウリエルさん!」

「あれ、城太郎がいない」

「なに? あの小童が?」

「トイレじゃないかしら」

「たいへんです! トイレにもお風呂にも我が主がいらっしゃいません!」

「いまこそウリエルの視力を頼るときかな」

「馬鹿言え。小童の姿をただ追うのとはわけが違うぞ」

「しかたないわねえ。何かに巻き込まれてるといけないし。手分けして探しにいきましょうか」

「そうだね。まあ、血の聖書は持っているだろうし、よほどのことには対応できると思うけど……」

「また佐久島樹里みたいな厄介なのに絡まれていてはいけません!」

「こんな朝から動くような女には見えなかったが」

「ありえます! あの悪の権化のような女ならありえます!」

「ミカエルに相当嫌われているようだね、彼女」

「こうしてはいられません。天使戦隊エンジェルレンジャー、出動です!」

「って、ちょっとミカエルちゃん! パジャマのまま飛び出しちゃダメよ!」

「……行ってしまったね」

「行ってしまったな」



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