表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オレの勇者パーティは全員アホだが強すぎる。  作者: エース皇命
第3章 魔術師がアホすぎて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/34

閑話 鈍感男から始まる恋バナ

 ジャックのいないグランドホール。

 オレは3人に対してある話題を持ちかけた。


「最近思ったんだけど、ジャックって結構モテてないか?」


 そう。

 恋愛になんて興味のないジャックが知らぬ間にモテてしまっている問題だ。


 ラノベの主人公みたいな展開が、ジャックの身に起こっている。


 ちなみに、クリスは普通に(・・・)モテる。

 だってイケメンだし、エルフだし、綺麗だし、優しいし、強いし――モテる要素という要素を持ち合わせている男だ。


 まあ、学歴は高くないし、身長もそんな高くないけど、それも含めてクリスの魅力と考えよう。


 なんせ空が飛べるからな、オールバック・エルフは。


「確かに、最近だとヴァネッサとニューさんから好意を寄せられているみたいだね」


 そんなモテる男の代表格であるクリスが、(あご)に手を当てながら答える。

 その仕草ですらかっこいい。そりゃあモテるよな。


「驚きましたよ~。でもジャックさんって、こう、アレじゃないですか。だから2人の恋は報われなそうですよね」


「そうだな。ジャックはアレ(・・)だ。鈍感だし、恋愛など知るかって感じのヤツだし」


「実は恋愛に興味あったりして」


 しっとりした声でシエナが呟く。


 すぐさま否定しようとしたけど、恋愛に興味ない、というセリフをジャックから直接聞いたことはない。そもそもジャックと恋愛的な話をすることはあんまりない。


 だとすれば、ジャックが恋愛に興味がないなんて、一概には言えないのでは?


「……ジャックって元カノとかいるのかな?」


「それはどうだろう。彼はこれまで魔術に全てを注いできた人生だったと思うし、恋愛をする時間がなかったのかもしれない」


「興味はあったけど、恋愛する暇がなかった的な感じか。だとすれば、時間に余裕がある今なら恋愛するかもしれない! でも合コンの誘いは断られたな、そういえば」


「もう出会いがあるのかも」


 このセリフはシエナだ。

 なんだか意味深だな。


「出会いって、ヴァネッサのことか?」


「そうとは言ってないよ。ヴァネッサかもしれないし、他の魔術師かもしれない。魔術師じゃないかもしれない」


「そんなこと言い始めたら可能性は無限大だ」


 ふふっと。

 シエナが妖艶に笑う。


「そういうアキラは……どうなの?」


「え、オレ?」


 ここで飛び火。

 流れ的にはおかしくないけど、オレは人に語れるほどの恋愛経験があるわけではない。正直に言うと、彼女いない歴=年齢のヒューマンです。


「僕もそれは気になる。交際経験はあるのかい?」


「あたしも気になります~。アキラさん優しいので、女の子にモテそうですし」


「……皆無(ゼロ)だ」


「ゼロ? つまり、恋愛経験がないっていう――」


「そういうことだって。大きな声で言わせるなよ」


 別に恥じることではないと思うけど、なんだか恥ずかしい。


 元カノがいたとしても、恥ずかしいことには変わりないだろう。

 つまり、恋愛系の話は全部恥ずかしさを伴うってことだ。また新しい発見をした。


「ほっとしました~。アキラさんはあたしの飼い主ですし、もし元カノとかがいたら嫉妬しちゃいますからね」


 ランランが猫のような動きで近づいてくる。


 そのまま頭をオレの胸になすりつけ、ごろんと体重を預けた。温かくて柔らかいものがオレの膝の上に寝転がっている。

 可愛い。


 せっかくだからと猫じゃらしを取り出し、ランランと遊ぶことにした。


「アキラ君」


「え?」


 飼い猫との戯れに集中していると、不意にシエナから呼びかけられる。


 すると目の前に、ぷくっと頬を膨らませたシエナの顔があった。

 少し()ねているような表情でも、乱れが一切なくて整っている。


「わたしの恋愛経歴については、聞いてくれないの?」


「いや、その……えーっと……」


 不意打ちにパニクるオレ。

 なんてダサい瞬間なんだろう。


「――シエナはどうなんだ?」


「わたしは……元カレが2人いるよ」


「え!?」


 普通にショックなんですけど。

 1年は平気で引きずりそうだ。


 絶望したような表情が伝わったのか、シエナが急に慌て始める。


「嘘だよ。元カレなんていないから!」


 小悪魔みたいな嘘を()きやがって。


 元カレがいようがいまいが、オレには関係ないんだけどな。

 それなのに、ほんの少し嫉妬してしまいそうになった自分がいたことに気づいた。


 安心して溜め息を漏らす。


 この溜め息が拾われないことを願おう。


「アキラ、今、明らかに安心してたね」


 クリスが笑顔で言ってきた。

 この瞬間、オレにはクリスが性格のいいエルフではなく、性格の悪いエルフに見えた。






《キャラクター紹介》

・名前:ジャック

・年齢:22歳

・種族:メカノイド


・身長:185cm

・容姿:カーリーヘア、右腕と胴体と左脚が機械


 優秀な魔術師&サイボーグでありながら、筋トレを日課にしている。

 実は魔導書や魔道具に名前をつけて、コソコソ話したりしている。クリスにはバレている(ジャック本人はそのことに気づいていない)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ