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天使《エンジェル》は革命の夜に目醒める  作者: 花園 ねむり
第一章︎✦︎夜の国ノクターン
3/6

星空の下での出会い

こんにちは!花園ねむりです。

今回もご覧いただきありがとうございます!今回のお話は第二話になります♪

スイムはノクターンに着いたようです。ノクターンでの出会いとは…?

ぜひ、お楽しみください!

挿絵(By みてみん)


✦星空の下での出会い


 スイムは目的地のノクターンに到着した。


「わー!おっきいお城!」

 塀の外からでもわかる大きな城がそびえ立っている。

「この門から入ったらいいんだね!誰かいるかな?」

 ノクターンの入り口へと向かう。そこには鎧を着た黒髪の女性と、男性がいた。

「ノクターンへの入国ですか?それなら手続きをしてください」

 言われるがままペンを手にとり、名前と入国目的や滞在日数を書いた。

 書いている間に荷物検査が行われた。

「武器の持ち込みは禁止されていますが、武器は無さそうですね」

「目的は宿泊と観光、滞在予定は四日ですね。ご記入ありがとうございます。ノクターンへの入国を許可します」

 スイムはペコっとお辞儀をし、ノクターンへ入った。


「静かだね」

 夜だからなのか、辺りはとても静かだ。けれど人はいるようだ。

 夜空の星のほかに、街灯と建物の明かりだけが光を放っている。

「みんな笑ってない……」

 この国の人々は、共通して笑顔がないことにスイムは気づいた。

 道行く人、全員無表情。この異様さにスイムはどこか不安を感じる。

「宿をさがそうかな」

 鞄からタブレット端末を取り出し、宿を探してみる。宿は幾つかあるようだ。

「ここに泊まろう」

 そして再び目的地まで歩き始めた。

 しばらく歩いて、街の大通りに出た。建物は高く、先ほどよりも人がたくさん歩いている。


 ドンッ!

「わあっ!!」

 タブレット端末を見ながら歩いていたら、人とぶつかってしまった。

「痛ぇな!前向いて歩けよガキ」

「いたた……。ごめんなさい」

 スイムが落ちたタブレットを拾おうとすると、ぶつかった男がタブレットを先に拾い上げた。

「なんだこれ。うわ、これ高く売れるやつじゃね?これ頂くわ。売ったら大儲けじゃん!」

「あ、あの、返して……」

 男はスイムの声を無視して持ち去ろうとする。

「どうしよう……」

 あれがないと何処にも行けない。はやく取り返さなければいけないが、体が震えて、立つことができない。恐怖とショックが大きかったからだ。


「おい!お前!今女の子からモノ盗んだでしょ!」


 どこか近くで声がした。

 声の元を探していると、少女がこちらへ走ってくるのが見えた。

「チッ、軍の女じゃねえかよ」

 男はそう言うと、走って逃げて行った。

 スイムはどうすることもできなかった。

 だが、それを追うものがいてくれたのだ。声を出した少女は、男を追いかけていく。

 彼らが遠のくのを、スイムはただぼーっと眺めている。


「大丈夫ですか?」


 耳元で小さな声がした。

「わあっ!?びっくりした!」

「驚かせてすみません。お怪我はありませんか?」

 そばには、深い藍色のショートヘアに、水色インナーの髪色をした軍服姿の少女がしゃがんでいた。

「大丈夫……。私の地図がとられちゃった……」

 スイムは今にも泣きだしそうな顔で、少女を見た。

「大丈夫、必ず取り戻しますから」

 少女は言葉をかけ、スイムを安心させようとした。

「とにかく、人気のないところに移動しましょう」

 差しのべてくれた少女の手を取り、二人は人気のないところへと移動した。


「ここまで来たならもう大丈夫なはずです」

「ありがとう。あの、私の地図は……」

「それなら私の姉が取り返しに行っています。心配しないで」

 ふっと微笑む少女。

 彼女の姉だという少女も、軍服を着ていたため二人はこの国の軍人であることに間違いなさそうだ。

「自己紹介をしてませんでした。私の名前はキキョウ。ノクターンの軍に所属しています。私の姉はルナ。ルナ姉さまも軍に所属しています」

 軍隊に所属しているだけある、丁寧な自己紹介だ。

「さっきは助けてくれてありがとう。私はスイムだよ。ノクターンに来た理由は宿を探そうと思ったからだよ」

「そうでしたか。ノクターンは昔より治安が悪いので、小さな女の子一人で大通りを歩くのは危険です。よければ、私たちの拠点に近い宿を探しましょうか?なにかあったら私がすぐに駆けつけることができますし……」

「いいの?まだ出会ったばっかなのに」

 スイムは少し疑いつつも、キキョウの提案にのることにした。

「では、ついてきて下さい」

 こうして二人は、軍隊の拠点に一番近い宿に向かうことにした。

最後までご覧いただきありがとうございました!

トラブルに巻き込まれたところを助けてくれるって、ちょっと典型的な導入方法かなと悩みましたが、この流れが一番自然だったので採用してみました!

これから、この物語は基本的にお昼更新にしていこうと思います!ぜひ見てねー!

ではまた次回~!

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