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気がついたら大怪我をしていた

 身体中が痛かった。


「お嬢様! 目が覚めましたかっ!?」


「此処は……、私の部屋……?」


 身体の痛みで目が覚めた私の顔をメイドが涙目で見ていた。


 身体を動かそうと思っても痛みで思うように動く事が出来ない。


 頭やら腕やら足やらには包帯が巻かれており、明らかに大怪我をした事がわかった。


 ……あれ? 確か、私貴族学院にいた筈なのに、どうして自室にいるんだろう。


「ねぇ、どうして私、自室にいるの?」


「お嬢様、覚えてないんですか? 学院の大階段から転げ落ちて1週間昏睡状態だったんですよ!」


 あ……、思い出した。


 階段を降りようとした時に急に背中に衝撃を受けてそのまま落ちてしまったんだ。


「そういえば、お父様は?」


「今、城で国王様達と話し合いをしております」


 国王様達と?


「え? なんで国王様が出てくるの? 学院内の出来事なのに……」


「それは私にもわかりませんが……」


 その理由はお父様が戻って来てわかった。


 私が目覚めた夜、お父様が戻って来て私の部屋にやって来た。


「シルビア、良かった……、妻が亡くなってお前までいなくなったら私はどうしたら良いか……」


 私の姿を見た瞬間、お父様は大号泣していた。


「ご心配をかけて申し訳ありません……」


「いやいや、お前は被害者だ。 今はゆっくりと休養すると良い」


「そうですね、早く復帰して王妃教育を受けないと……」


「その必要は無くなったよ」


 はい?


「王太子との婚約は破棄になった、向こうの有責でな」


 は、はいいいぃぃぃっっっ!?!?


 もし身体が自由に動いていたらお父様の胸ぐらを掴んで問い詰めているところだ。


「それはどういう事でしょうか……? それに有責て」


「あの小僧、お前を蔑ろにして他の令嬢にうつつを抜かしていたのだ」


 お父様の言葉を聞いて私は『そういえばそんな噂があったわね』と思い出した。


 私、シルビア・クラッセはレイカル王国の王太子であるカルモンド・レイカル様と王命により婚約をしていた。


 ただ、その関係はかなり冷めた物だった。


 そもそもカルモンド様は私がタイプでは無かったらしく私とのお茶会はつまらなそうな表情をしていたし私の話も聞き流していた。


 幼い頃の素直になれない態度だったら良かったかもしれないが成長しても冷たい態度は変わらなかった。


 そして、貴族学院に入学して3年目、学院内にある噂が流れ始めた。


 その年に入学したとある男爵令嬢にカルモンド様を始めとした一部の令息が夢中になっている、という。


 私はその現場を見た事も無いし男爵令嬢とも会った事も無いし話した事もない。


 そして、いつの間にか私がその男爵令嬢をいじめている、という噂も出てきたのだ。


 もう一度言っておくが私は男爵令嬢と会った事も無いし話した事もない。


 そんな相手をどうして虐める事が出来るだろうか。


「もしかして私を落下させたのは……」


「殿下の配下の者だ、暴走したらしいな」


 なんという愚かな事を……。


 我が家は公爵家だ、学院では身分は関係無いとは言え公爵令嬢、しかも王太子の婚約者である私に手を出すとどうなるのか、わかっている筈だ。


「今、調査をしているが殿下にも何らかの沙汰が出るだろう、というか処分を出さないとこちらも色々考えないといけない、と国王には言ってある」


 お父様、それってちょっとした脅迫ですよね?


    

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