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星空の約束、君と僕の未来  作者: 風月 凜音
第三章:遺跡に眠る力
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15.星の円盤

ユウキは机の上に箱を置き、中から金属の円盤を取り出した。


昨夜、あの丘で見つけたもの。


父のノートにはこの円盤について何の説明もなかったが、明らかにただの飾りではない。


「……これは一体……」


直径10センチほどの銀色の円盤は、手のひらにすっぽり収まる大きさだった。表面は滑らかで、文字らしきものも見当たらない。


だが、よく見ると、中心から放射状に広がる細かな溝が刻まれている。まるで、星の軌道のように――。


ユウキは円盤を持ち上げ、デスクライトにかざしてみた。


その瞬間、


「……!」


淡く光る模様が浮かび上がった。


それは、いくつかの点と線が組み合わさったもの。まるで星座のようにも見える。


「これは……星図?」


ユウキは父の手帳を開き、ページをめくる。星の座標や観測データが書かれたページと、円盤の模様を見比べた。


――だが、どの星図とも一致しない。


「どういうことだ……?」


父がこれを残した意味は何なのか。


その答えを知るには、もっと手がかりが必要だった。


(誰かに相談した方がいいか……?)


ユウキの脳裏に、一人の顔が浮かぶ。


――星座に詳しい幼なじみ、ナナ。


(……明日、聞いてみるか)


そう決めたユウキは、円盤をそっと箱に戻した。


窓の外では、昨夜と同じように、星々が不自然なほど強く輝いていた。

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