表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

7/××

くぬぎ 朝一ともかず「この町で。」の主人公。

7/××


 朝霧から身を起こすような、そんな感覚だった。

 そよ風に似たものに包まれたところから解放されて、現実に戻された目覚めだった。

 身体を起こし、意識の調子が現実にピントがあったとき、さっきまでいた柔らかな羽毛のような感触は、自分が溶けていく感覚なのだと気づいて、恐怖を深いため息で吐き出した。


 今日はあの子に出会った。僕の胸の内にある、八女津媛を崇める神官の心を感じて気持ちが悪かった。

 だけど、あの子が人として生活していて、ちゃんと成長できていることをこの目で確認できたのは、素直に嬉しく思う。

 きっと有子も。


 あとどれくらい生きていられるだろうか。

 気が向いたら、またこの日記に記そう。

 それまで、できるだけ、僕はここに生きていたい。

 きっと、この日記も、そういうものなのだ。

  


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ