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11話 竜院祭


「ド、ドラゴン!?」

舎庭に出ると巨大なドラゴンが俺達を見下ろしていた。

「カ、カズトくん!早く倒さないと!」

「いや待ってくれ」

後ろから声が聞こえ、振り返ってみるとサモン・キースが立っていた。

「どういうことだ?」

「このドラゴンは誰かに飼われているみたいだな。あそこを見てくれ。」

サモンが指さした首のところに何か鉄製のものがついていた。

「アレはペットだということを認識できるようにしてある首輪だ。つまり」

「このドラゴンは誰かのペットってことか?」

「そういうこと」

突然、ドラゴンから声が聞こえた。

「ドラゴンがしゃべった!?」

俺達は驚いてドラゴンを見る。すると、ドラゴンの頭からひょこっと女の子の顔が現れた。

「遅くに今晩は、アルカディア学院新入生の皆さん。私は隣国のリステンハイムのリステンハイム学院からの使いです。今回こうしてわざわざアルカディア学院、リステンハイム学院の新入生同士の決闘を行うことになりました!」

は?何を言っているんだこの女の子は、決闘?まさか殺し合うのか?

「どういうことだよ決闘って。」

ライドは使いに向かって質問する、それを待っていたかのように使いは口角を上げて語り始める。

「良くぞ聞いてくれました!この決闘はいわば模擬試合といったとこで殺し合いなどはしません。しかし、この決闘は毎年行われる大イベントです!皆さんも聞いたことがあると思いますよ?」

毎年恒例の共同行事ってわけか、確かにアルカディアとリステンハイムは永久同盟を約束した仲で世界で1,2を争う大国だ。そしてそのイベントは

「竜院祭…」

カナが答える。

「そう!ただいまを持ちまして竜院祭を開催したいと思います!」

いやふざけんなよ!?今何時だと思ってんだ!今ここにいるのだって数名の教師と数十人の院生だぞ!?

「それではお伝えしましたので私はこれで。リステンハイムは強いですよ?」

そういってドラゴンとともに暗い空に飛んでいった。















次の日、学院の連絡ボードに竜院祭のことが書いてあった。

「なになに…?さあ今年もやってまいりました竜院祭。竜院祭は6人の代表新入生の1対1の決闘、2対2の決闘に分かれます。代表は格学院で決めてください。ルールは簡単、

1.武器の使用はOK

2.相手を戦闘不能以上にした場合、敗北とみなします。

3.魔法を使うのもありです。

尚、之を破った場合、学院の追放、牢屋行きです。やり過ぎないようにしましょう。開催は1週間後、代表はその間に力をつけましょう!…だってよ」

「説明ありがとうライド。とりあえず教室に行こうぜ。」

クラスは18人、18人、24人の3クラス製だ。俺達はAクラスだ。なんとも入学院試験の順位順だ。

「ようライド、カズト。聞いたか?竜院祭の話。」

サモンが教室に入ってきた俺達に気付き話しかけた。

「ああ、でもめんどくさそうだな。」

俺はめんどくさいのが嫌いだから参加せずにカナとイチャイチャしたい。

「まあ俺達が選ばれなければ大丈夫だろ!」

ライドは俺を気遣ってくれたのかフォローをしてくれる。流石相棒。

そういや優勝した報酬はなんだろな。

「さあ…どうだかな…」

サモン…なんとなく予想できてるから言わないでくれ…。あーホントめんどくさい。

「みんな席についてー」

突然声が教室に大きな声が響き渡る。それぞれの席に生徒は座っていった。

「今日から担任をすることになった、ルイジェル・ロールハートだ。はじめても教師なので押さえが利かないと思うがよろしく頼む。」

「はぁああああああああああ!?」

待て!待つんだ!ルイジェル・ロールハートってあのルイジェル!?ちょ、ルイ師匠何してんだよ!英雄が教師とか大丈夫なのかよ!ほら!俺とライド以外固まってるじゃねーか!!!

「どうした?カズト・シュトライド君?」

ニコニコしながら俺を見ている。くそっその顔むかつくわ!!

「な、何でもないですよ…」

師匠…後で絶対問いただしてやる…。

そんなこんなで始まった学院生活、突然の竜院祭には驚いたけどそーゆーのはたぶん立候補形式だろうな、それよりも確認しておかないといけないのは今の俺の実力だ。まだ本気で戦うのも魔法も試したのもヒドラ<第3話参照>との戦いのとき以来試してない。あの時から3年、家に帰ってからはもっとハードなトレーニングをした。だからあのころよりも実力が上がっているはず。


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